ニュースレター(第19号 平成29年度下半期版)(1MB)

徳島大学産業院の設置について -デジタル化-

 

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徳島大学長 野地 澄晴

 

この原稿を執筆しています10月25日に、台風22号が日本列島に接近しております。被害が無いことを祈念しながら、天気予報を聞いております。同窓会の皆様におかれましては、ますますご清栄のことと、お喜び申し上げます。

さて、徳島大学は、1949年に設立され、2019年に70周年を迎えます。それに向けて、記念行事を計画しており、同窓生の皆様におかれましては、是非とも母校に来ていただき、記念行事にご参加いただければ幸いです。近々、予定をお知らせすることができるように、準備を進めております。

現在、70周年の節目にあたり、徳島大学の将来ビジョンを明確にし、それを実現するための計画も立案する予定です。その最も注目したい事は、大学における教育・研究・社会貢献におけるデジタル化の推進です。米国のシンギュラリティ大学設立者の一人であるピーター・H・ディアマンディス博士は、一度、知識、知恵、技術がデジタル化された場合に、次の5段階の社会的影響が生じることを提唱しています。(1)Digitization(デジタル化)、(2)Deception(潜在化)、(3)Disruption(破壊)、(4)Dematerialization(非物質化)、(5)Demonetization(非収益化)、(6)Democratization(民主化)です。彼はこれを6つのDのフレームワークと呼んでいます。多くの技術がデジタル化されていますが、その典型は写真技術です。この技術のデジタル化は1975年に、イーストマン・コダック社の開発担当者スティーブ サッソン氏が世界初のデジタルカメラを発明したところから始まるようです。その画像サイズは10,000画素だったそうです。このようなものが実用化されるとは、少なくともコダック社では考えなかったようですが、そのためコダック社が倒産したことは有名です。これが、潜在化のステージです。しかし、技術が急速に発展し、今や1,200万画素のカメラが普通に使用できます。フイルムカメラは駆逐され、破壊的な進歩が生じます。デジタル写真はコンピューターに保存され、フィルムが無くなりました。これが、非物質化です。さらに、通常の写真を撮るのに、カメラを購入しなくなりました。これが非収益化です。それにより、誰でもが写真を撮れるようになり、格差が無くなりました。これが民主化です。このデジタル化が現在、料理の世界に進行中で、誰でもどこでも美味しい料理を食べることができる食の民主化の時代が到来するようです。同様な革命が教育・研究・社会貢献にも及んでいます。講義のデジタル化から始まり、誰でもどこでも高度な教育をうけ、研究・社会貢献ができる民主化された社会を実現するための大学の組織として、産業院を設置したいと思っています。(参考文献:Bold 突き抜ける力、ピーター・H・ディアマンディスほか、日経BP社)

 

 

同窓会の活動状況

 

渭水会(総合科学部同窓会)

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会長 石井 博


渭水会第31回総会を5月27日(土曜日)に午後2時より、総合科学部第1号館第一会議室にて開催いたしました。

平成28年度事業・決算報告や平成29年度事業・予算(案)、会則の一部改訂等の議事の審議が進められ、議案は原案通り承認されました。

今回は、渭水会が実施する助成事業(渭水会正会員を主とする研究会・講習会・その他有意義な催し物について経費の一部を補助する事業)につきまして、ご紹介させていただきます。

具体的に実施事業についてですが、まず、6月には、教育課題研究会がふれあい健康館で、家庭教育プロデューサーの酒井勇介講師による学力向上についての講演会に参加しました。酒井氏は、全国各地にて学力向上・家庭教育等をテーマにお話をされている方で、具体例を挙げながらわかりやすくポイントを話されました。その後、講演内容や現在の教育課題について議論・情報交換することで、参加者は、教師としての資質向上を図りました。

8月には、高等学校・特別支援学校総会・講演会を行いました。徳島大学大学院社会産業理工学研究部教授の上岡義典先生をお招きして、「発達障がいの理解と良好なつきあい方」を演題として講演会を実施。講演では、幼児から成人までの幅広い年代の発達障がい児や発達障がい者の特性や困難さ等について、具体的な事例や資料等に基づいて、わかりやすく説明がありました。その後、講師の先生も交えて情報交換を行いました。

12月には、徳島市退職校長会が「中国における植林ボランティアで得たもの」との演題で講演会を予定しております。この会は、会員の研修と相互の親睦を図り、併せて教育振興に寄与することを目的として活動しています。

今回、一部の事業を紹介させていただきましたが、渭水会では、今後も各種の研修会等の助成を行い、会員相互の資質向上に努めて参ります。

渭水会ホームページ http://www.isuikai.jp/

 

 

青藍会(医学部医学科同窓会)

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会長 櫻井 えつ


今年の夏、徳島では雨が降らず猛暑続きでしたが、全国的には連続する豪雨や台風で大きな被害の出たところもありました。関東や九州を始め、被害にあわれた方々にお見舞い申し上げます。

さて、今期の青藍会では例年の2つの大きな行事を持ちました。

7月17日の海の日には、青藍会総会評議員会を開催しました。正会員数は現在5,418名。評議委員会には委任状を含め82名(過半数71名)が出席。総会には49名の出席いただきました。(写真1)各種報告と計画予算が承認の後、福井義浩氏(機能解剖学)の名誉会員の承認、河本知大氏(人類遺伝学分野)に青藍会MD-PhD奨励金の授与が行われました。昼食・懇親会をはさみ、午後より岩佐武氏(徳島大学地域産婦人科診療部特任准教授)に青藍会賞の表彰と受賞講演があり、続いて三上靖夫氏(京都府立医科大学リハビリテーション医学教授)、西良浩一氏(徳島大学運動機能外科学分野教授)、田中克哉氏(徳島大学麻酔疼痛治療医学分野教授)による学術講演が行われ、盛会裏に終了しました。

10月5日には、徳島大学医学部の蔵本祭と共催で青藍会講演会を開催しました。(写真2)講師に自治医科大学学長の永井良三先生をお招きし、野地徳島大学学長に座長の労を取っていただき「ICTとビッグデータ時代の医学研究」の素晴らしい講演を聞かせていただきました。学生、教職員、青藍会員、医師会員らの139名が拝聴。好奇心・継続・洞察力・直観力・人間性など歴史から始まりICTを駆使した新知見・最後は哲学に至るまでの多岐に亘る内容で、時間のたつのを忘れるほどの名講演でした。

以上の2つの行事の他に、高知支部総会への出席、ホームページの充実、青藍会会報第90号の発刊準備を行っています。なお、今年度が5年ぶりの会員名簿発刊の年に当たります。事務局が奮闘してくれていますが、セキュリティの問題などがあり、今後5年後の発刊については是非の議論が起こりそうです。また、再来年徳島大学創立70周年を迎えられますが、医学部も来年が医専設立から数えての75周年にあたりますので、記念事業も話題に上りつつあります。会員の方々のご協力を、お願いしたいと思います。

なお、青藍会事務局のことですが、今期間中に事務長が退職されました。事務引き継ぎなどにしばらく混乱しましたが、医学部20期生・青藍会員の河野知弘氏が全くのボランティアで事務長代理を引き受けてくれています。システム化も進み新しい青藍会になりつつあります。

 

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青藍会総会(写真1)

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青藍会講演会(写真2)

 

青藍会ホームページ http://www.seirankai-tokushima.jp/

 

 

栄友会(医学部栄養学科・医科栄養学科同窓会)

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会長 津田 とみ


徳島大学は間もなく創立70周年を迎えますが、栄養学科(現・医科栄養学科)が誕生して54年、栄友会の会員数は3,000人に近づきつつあります。4年前に医科栄養学科へと改組され現在の4年生が51期生(医科栄養学科1期生)として学生生活を送っています。

医科栄養学ってどういう学問ですか、とのお尋ねには10月9日(月曜日)徳島新聞の、"医療における医科栄養学の重要性"という、がんサポートをテーマとした紙上座談会の紙面一杯の記事でがん専門管理栄養士という医療人の養成、栄養サポートの重要性などが紹介されていました。ご説明の一助になるかなと思いました。

さて今期もこの機会に、栄友会メンバーの活躍をご紹介させていただこうと思います。

一つ目は、この9月に、第64回日本栄養改善学会学術総会が酒井徹教授(23期生)を大会長としてアスティとくしまで開催されました。多くの徳島大学栄養学科の卒業生が関わりました。これは学術集会であって、同窓会の行事というわけではなかったのですが、主催者側である大会長を支える委員達も、大会を後援してくださる企業・団体様も、また全国から参加の学会員の皆様も、1期生から54期生の栄友会メンバーが勢ぞろい。徳島大学や大学院を巣立った第一世代、その教え子の第二世代がすでに人を育てる立場として活躍中でそれぞれ大勢伴って集まり成功裡に終えました。これと連携開催として栄養学の教育学の学会である第6回日本栄養学教育学会学術総会も開催しました。理事長は5期生中村丁次神奈川県立保健福祉大学学長、学術大会長は4期生であります私津田が務め、こちらの参加者にも多くの栄友会員の姿がありました。

二つ目は、栄友会メンバーのこの半年間の各種受賞者、表彰者をご披露いたします。

大学院生では、博士後期課程楢﨑遥子氏(48期生)日本ビタミン学会第69回大会『学生優秀発表賞』、博士前期課程新居紗知氏(50期生)第5回日本腎栄養代謝研究会学術集会・総会『川上賞』。若い教員では、予防環境栄養学分野助教下畑隆明先生(39期生)第70回日本細菌学会中国・四国支部総会『若手研究者奨励賞受賞』、生体栄養学分野助教内田貴之先生(46期生)日本宇宙生物科学会第31回大会『優秀発表賞』。

卒業生では、国立スポーツ振興センター国立スポーツ科学センターJISS研究員元永恵子氏(31期生)が第72回日本体力医学会大会大塚スポーツ医・科学賞特別賞を受賞。またキャリアーを積んだ会員につきましては、平成29年度厚生労働大臣表彰が名和田淸子島根県立大学教授(13期生)、小切間美保同志社女子大学教授(21期生)、小野章史川崎医療福祉大学教授(13期生)、大本久美子氏(13期生)、平成29年度日本栄養士会会長表彰新居佳孝氏(23期生)と、並びます。

三つ目となりますが栄友会活動の状況をご報告いたします。定例総会を7月に各地の支部(東日本、九州・山口、関西、香川)の会員も揃って開催しました。活動報告や今後の予定など議事をこなし、総会の後には、恒例となっています若い世代の講演会を、開催しました。今回の講師には受賞者として上で紹介いたしましたJISSの元永恵子氏にご講演をお願いし、2020東京オリンピックパラリンピックに向けての日本のアスリートを支える研究と活躍についてのご講演を拝聴しました。そして活躍する卒業生としても登場していただくことにいたしました。

定例総会の後は食事会も盛会で親交を温めました。8月の阿波踊りの「栄養学連」の乱舞も栄友会活動の重要な一コマでもあります、今年もおおいに汗を流しました。

総会の開催や役員会開催、情報交換、各地の支部活動、会報の発行など、栄友会を支える様々な業務を担っていただいています役員の皆様と会員の皆様に深く感謝申し上げます。本学・医科栄養学科は医療分野の栄養学研究と、医療分野で活躍する管理栄養士養成モデル校として内外から注目されており、これからも徳島大学の一つのランドマークで有り続けます。

今後とも栄友会と医科栄養学科をよろしくお願い申し上げます。

栄友会ホームページ http://www.eiyo.jimdo.com/

 

 

睦眉会(医学部保健学科同窓会)

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会長 河田 明男


医学部保健学科同窓会「睦眉会」は平成29年4月1日現在6,795名の会員を擁する医療技術者(看護師、診療放射線技師、臨床検査技師、助産師)で構成する同窓会であります。平成8年に発足し21年目を迎えます。当会は名誉会長(保健学科長)の他、会長1、副会長4、理事21、監事2名の陣容で運営されております。 活動は総会(年1回)、講演会(2年毎)、会報発行(年1回)、役員会(年数回)、名簿発刊(5年毎)、入学・卒業式参列、医学部各賞授与式参列、新入生歓迎昼食会開催、同窓会連合会出席、卒業・修了記念品贈呈等々を挙げることが出来ます。会の責務は卒業生と在学生を繋ぐ役割、会員相互の親睦の増進等が挙げられます。各位におかれましては当会の活動趣旨をご理解いただき各種行事への尚一層の御協力を賜りたく存じます。

来る2019年は徳島大学創立70周年を迎えます。人の生涯に例えるとめでたく「古希」を祝う節目でも有ります。活力みなぎる青年期、壮年期を経験し社会から高い評価を得て、後進に範を垂れる立場に成る時期でもあります。これまでの輝かしい実績と高い評価を基盤として、100年先も社会に輝く「徳島大学」で在る為には各位が知恵を出し有効且つ画期的な施策を推進しなければ,今以上の社会的評価を得る事は不可能だと思います。

保健学科は東京オリンピックの翌年2021年に創立20周年を迎えます。四国の5国立大学で唯一の保健学科が徳島大学に存在します。看護師、助産師、臨床検査技師、診療放射線技師の教育・育成と大学院教育を推進し輝かしい実績を積み重ねておる処です。保健学科同窓会である「睦眉会」は卒業生、在学生、教職員で組織し、会員数6,795名の大組織と成りました。同窓会は在学生と卒業生を結ぶ親睦を目的とする組織です。学生の本分は学業の陶冶に尽きます。充実した学生生活を物心両面から支援する事も同窓会の仕事です。少子高齢化の本邦において国立大学運営は針の筵状態です。運営交付金は年々減少し、大学が独自の生き残り策を決定し実施する必要に迫られている事は周知の事実です。ここで外部資金の獲得という図式が描かれました。世界の大学ランキング上位の海外有名大学は群を抜いた外部資金を有効活用し学生への環境改善、教職員の研究環境改善に資金を注入し、大学の更なる実績向上に繋げております。

徳島大学が今後目指すのは「寄付文化」を醸成し潤沢な外部資金を教育環境のレベルアップに注入し、社会から良い評価を得る卒業生、教職員の育成に寄与する事です。睦眉会は学生、教職員の士気向上と大学の資質向上にも寄与して行きたいと考えております。

 

睦眉会ホームページ http://mutsumi.web5.jp/mutsumi/Welcome.html

 

 

蔵歯会(歯学部同窓会)

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会長 薦田 淳司


平成29年3月に、本学歯学部歯学科を35期生48名、歯学部口腔保健学科を7期生16名が卒業し、この蔵歯会に入会いたしました。卒業生の合計は1,990名になりました。学内にはもちろん、学外では岡山大学、大阪大学、高知大学、鶴見大学、昭和大学、獨協大学、新潟大学、徳島文理大学において多くの卒業生が教授(そのうち2名は学部長)として活躍しています。また、全国の大学や行政職においても重要なポストを担っています。また、卒業生の4割を越える人が開業医として地域に貢献しています。

蔵歯会は平成2年に創立され、本部では、庶務・渉外、広報、福利厚生、学術、会計の担当部署があり、定期評議員会、総会、支部長会議を4月に開催し、毎年会報誌を発行し、2年に1回会員名簿を作成しています。会員の慶弔時には電報・花輪等を送り、災害時には見舞金を支給しています。本部以外に関東、東海、北陸、滋賀、京都、大阪、奈良、兵庫、岡山、広島、香川、愛媛、高知、徳島、大学の15支部があります。

また、毎年12月に歯学部と共同で進学・就職ガイダンスを開催し、卒後10年ほど経て活躍されている卒業生と卒後間もない臨床研修中の卒業生による講演会を開き、歯学部生が進路を決めていくうえで必要な情報を提供しています。また、4月の総会の後には、歯学科6年次と口腔保健学科4年次の学生を招いて支部説明会・懇親会を開催し、支部における歯科の状況の説明と進路相談をしています。

蔵歯会ホームページ http://www.tokudai-d.net/

 

 

薬友会(薬学部同窓会)

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会長 鳥取 桂


平成29年4月6日徳島大学入学式がアスティ徳島で開催され、薬友会会員4,266名(1月16日現在)に新入生83名が準会員として加わりました。

第102回薬剤師国家試験における母校の6年制新卒合格率は100.00%でした(全国の6年制新卒合格率は85.06%)。

薬友会の主な活動として、

    1. 広島支部「眉山会」(平成29年6月11日)が開催され、旧交を温められました。 薬友会事務局では、会員相互の交流をお手伝いするため、同窓会やクラス会を開催する場合の連絡用として、氏名、住所が記載されたタックシール、および名簿一覧表の提供を無料で行っています。是非ご活用ください。詳しくは、薬友会のホームページをご覧ください。
    2. 大学独自に資金を調達するため、徳島大学ではクラウドファンディングという新たな形(https://otsucle.jp/cf/)で、研究開発費等の幅広いご支援をお願いしています。
      薬友会としても、母校の発展のため、先生方の発案による研究に少しでも協力できればと考えております。今後の情報発信や会員相互のネットワーク作りに役立てるため、会員名簿作成時(平成30年発行予定)には、是非「メールアドレス」をお知らせ頂けますようお願い致します。
    3. 薬友会は卒後教育公開講座の後援をしています。
      薬学部では、平成9年から卒後教育公開講座を各研究室持ち回りで年2回開催しており、6月10日に第44回卒後教育公開講座「現場の多職種連携」を開催し、(http://www.tokushima-u.ac.jp/ph/faculty/labo/cmp/44th-OPL-10-June-2017.html) 多くの方にご参加(201名)頂きました。12月3日には、「癌の痛みをいかにして緩和するか?」という大変興味深いご講演を長井記念ホールで予定しております。多数のご来聴をお待ちしています。

最後になりましたが、皆様方のご健勝と益々のご活躍を祈念しております。

薬友会ホームページ http://www.tokushima-u.ac.jp/ph/campus_life/alum/reunion/

 

 

工業会(工学部・理工学部・生物資源産業学部同窓会)

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理事長 内藤 修身


工業会は、この春、学部再編後2期目の新入生として、理工学部618名と生物資源産業学部の102名の合計720名を迎え、会員数は約28,000人となりました。また、全国に南は九州から東は関東まで16の支部があり、更に新しく山陰と北陸に支部の設立を準備しているところです。

さて、今年上期の活動ですが、5月13日に阿波観光ホテルで総会を開催しました。来賓として野地澄晴学長をお招きするとともに、河村保彦名誉会長(理工学部長)、辻明彦名誉副会長(生物資源産業学部長)をはじめ98名の多数のご参加をいただき、29年度事業計画などが審議され承認されました。特に今年度は、学生の教育支援として、優秀な学部生への工業会賞の授与や博士前期課程学生が国際会議で発表する際の旅費の一部を援助する制度がスタートすることとなりました。

総会後には記念講演として、NTTテクノクロス㈱取締役の石橋聡氏(情報55年卒)による「超臨場感の追求-画像技術が暮らしを変える-」と題する講演会が行われ、観劇・観戦などのエンターテインメントに求められる臨場感についての最新の研究成果をご披露して頂きました。

翌日の第11回工業会ホームカミングデイには47名が参加されました。各学科・コースの最新の教育・研究状況に関するプレゼンターの説明に耳を傾けるとともに、事業化の可能性に向けた熱心な議論が交わされました。また、今回初めてOBによる就職支援セミナーが同時開催され、参加した学生から好評を得ました。

また、9月には河村保彦理工学部長が社会産業理工学研究部長にご栄転される異動があり、後任の橋爪正樹理工学部長が名誉会長に就任されました。

支部の活動としては、5月28日の近畿支部連合会(近畿圏5支部で構成)を皮切りに、高知支部総会(6月10日)、東海支部総会(7月2日)、大阪支部総会(8月4日)、兵庫支部総会・愛媛西支部総会(10月14日)、関東支部総会(10月20日)、京滋支部総会・九州支部総会(10月21日)が開催され、年内には更に奈良支部・広島支部・愛媛東支部・和歌山支部の総会が予定されています。

その他、全学同窓会につきましては、歴史ある工業会の継続を前提に、母校の更なる発展に寄与できる姿になるよう、共に知恵を出していきたいと考えております。

最後に、今後の本部の予定としては、来年4月に理事会、5月12日(土曜日)15時には通常総会の開催を予定しています。総会ならびに、翌日のホームカミングデイには、お誘い合わせのうえ、多数のご出席をお待ちしております。

工業会ホームページ http://www.tokushima-u.ac.jp/kgk/

 

 

六一会(大学開放実践センター同窓会)

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会長 佐々木 隆


平素は六一会の運営にご支援をいただき感謝いたします。

去る9月25日、大学開放実践センター創設30周年記念フォーラムがけやきホールで開催されました。

この間の生涯学習の成果は市民活動支援士をはじめ一定の成果を生んでおり全国の参加者より注目を浴びました

大学開放実践センター同窓会組織「六一会」は昭和61年大学開放実践センター創立と同時に設立されました。生涯教育の推進と地域社会に貢献することを目的に活動をしています。

今年度の活動は7月、徳島県を代表する作詞家、東根泰章先生を招き、歌を作る楽しさについて学びました。名古屋で大学生活するも徳島新聞を郵送で毎日読み、郷土の歌、「蜂須賀桜」他多くの歌を作曲されました。

大学祭では日本滞在40年のアンドレアス ゲールッツ先生をお招きしドイツから見た日本、日本から見たドイツを講演していただきます。

今、徳島に於いても、グローバリゼーションについて考えることは大切です。

英会話倶楽部がモンゴル、米国からの留学生との交流会に参加、日本文化の伝授を進めました。

俳句、朗読、読書各倶楽部は県下有数の倶楽部であり発展が益々期待されます。

毎年恒例の剣山ハイキングをはじめ多くのハイキングが実施されました。

去る7月、日本百名山登頂を果たした理事のY氏はまさにアクティヴシニアの典型です。

私達、六一会の会員の多くは厳しい仕事を終えて人生の黄金期と言われている方が多くその期待に応えていくことが会運営の喜びでもあります。これからの人口減少社会ではアクティヴシニアの活動が求められています。すでに取り組んでいる南佐古4番町にある蜂須賀家、万年山墓所での清掃活動に参加しています。全ての活動は大きな共感となって、私たちの胸に響くものがあります。

六一会は創立30年を過ぎ新たな成長が求められています。

私たちは引き続き生涯教育の実践を通じて徳島大学の発展に貢献することを願ってやみません。

 

卒業生紹介(ニュースレター)

各界でご活躍される卒業生をご紹介します。

 

渭水会

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内海 千種 うちうみ ちぐさ


徳島大学大学院社会産業理工学研究部 社会総合科学域 人間科学系 心理学分野 准教授

(総合科学部 社会総合科学科、環境防災研究センター 災害医療研究部門 併任)

日本トラウマティック・ストレス学会 理事

(広報委員長、震災対応委員会委員)

徳島被害者支援センター 理事

徳島県臨床心理士会 非行・犯罪、被害者支援領域部会 部会長

 

(略歴)

平成12年 徳島大学総合科学部人間社会学科卒業
平成14年 大阪教育大学大学院教育学研究科障害児教育専攻修了の後、大阪府下の精神科病院に勤務
平成16年 大阪教育大学 学校危機メンタルサポートセンター 心理職
平成19年 ひょうご震災記念21世紀研究機構 兵庫県こころのケアセンター 主任研究員
平成20年 徳島大学に着任

 

(受賞歴)

平成12年 三木康楽会 康楽賞
平成21年 日本トラウマティック・ストレス学会 学会奨励賞
平成26年 徳島大学若手研究者学長表彰

 

内海千種氏は、これまで携わってこられた学校管理下での殺傷事件や大規模交通災害、自然災害等における心理的支援や、調査研究の経験から、現在は主に徳島大学総合科学部で心理学分野(臨床心理学)の講義を担当されています。また、徳島県内での被害者(被災者)支援活動をはじめとする地域支援にも尽力されているところです。「こころの知識を 地域へつなぐ」をモットーにしている研究室では、所属学生が被害者支援につなぐ会「TSUNAGU」を立ち上げ、徳島県内の関係機関との連携のもと、被害者(被災者)支援に関わる講演会の開催や、情報冊子の作成等行っています。今後は、被害後の支援だけでなく、被害者をうまないための地域づくりにも力を注いでいきたいとのことです。

 

青藍会

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久野 梧郎 ひさの ごろう


医療法人 久野内科 理事長・院長

公益社団法人 日本医師会 代議員会 議長

一般社団法人 愛媛県医師会 会長

公益財団法人 愛媛県総合保健協会 理事長

 

(略歴)

昭和44年 徳島大学医学部医学科卒業
昭和44年 八幡浜市立総合病院内科勤務
昭和45年 国立療養所東徳島病院内科勤務
昭和46年 清瀬結核研究所 長期研修生として出張
昭和49年 徳島大学医学部附属病院助手(第3内科)
昭和55年 米国NCI Frederick癌研究センター留学
昭和58年 徳島大学医学部講師(第3内科)
昭和59年 松山市此花町に内科医院開業

 

(受賞歴)

昭和59年 三木康楽賞
平成11年 松山市長表彰
平成21年 愛媛県知事表彰
昭和59年 日本医師会最高優功賞
平成11年 公衆衛生事業功労者厚生労働大臣表彰
平成21年 日本対がん協会賞

 

昭和59年松山市に帰り、内科の診療所を開院した。その後3年余りで松山市医師会の理事となった。当時は医師会に対する認識は浅かったが、年を経るにつれて医療、介護等のサービスやその制度設計において医師会の役割・責任が大きいことに気付いた。52才で松山市医師会長に就任してより日本医師会代議員(会員500名に1名、日本全国より363名)として関与することになった。59才で愛媛県医師会長に就任し、日本医師会地域医療対策委員会の初代委員長を勤め、医師の偏在・不足問題に対する今後の対応等について答申書を提出した。力作であったと自負している。平成20年より日本医師会理事となり、学術推進会議、医療政策会議、会員の倫理・資質向上委員会などに関与させて頂いた。

平成24年より2期4年間日本医師会代議員会副議長を勤めたあと平成28年より第23代日本医師会代議員会議長に選定された。代議員会は定款上、日本医師会が行う全ての事業の最終決定機関である。全国から集まる代議員は各県の論客がそろっており、国民医療の現状と将来について毎回真摯な議論が繰り広げられている。また、日本医師会には研究機関として日本医師会総合政策研究機構(日医総研)があり、医療、介護全般に関する諸問題について毎年多くの研究報告が出されており、日医の主張の裏づけとなっている。また、日本医師会には内科学会、外科学会を始め、医学、医療に関する120以上の学会が併在しており、国民への医療政策提言上、学術的な見地からアドバイスを受けられる体制となっている。

日本の皆保険制度は世界に誇れる制度であり、国民のセイフティーネットとして安心の拠り所となっている。国の財政問題はあるが各方面からの知恵を集めて存続可能なものにしていかねばならないと思っている。

 

 

栄友会

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元永 恵子 もとなが けいこ


 

(独)日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター スポーツ研究部 研究員

 

(略歴)

平成10年 徳島大学医学部栄養学科卒業
平成12年 徳島大学大学院栄養学研究科博士前期課程修了
平成12年 近畿福祉大学(現神戸医療福祉大学)助手
平成18年 近畿福祉大学(現神戸医療福祉大学)講師
平成18年 徳島大学大学院栄養学研究科博士後期課程修了 博士(栄養学)
平成22年 国立スポーツ科学センター契約研究員
平成25年~現在 日本パラリンピック委員会医・科学・情報サポート事業スタッフ
平成27年~現在 国立スポーツ科学センター研究員
平成29年~現在 日本パラリンピック委員会科学委員

 

元永恵子氏は、平成10年に徳島大学医学部栄養学科を卒業された後(31期生)、介護福祉士養成大学の教員に着任されました。そこでボランティアで障がい者スポーツに関わられ、大学院で行った陸上長距離選手のエネルギー消費量に関する研究成果を生かして、障がい者アスリートの栄養サポートに携わられました。

平成22年に国立スポーツ科学センターの契約研究員に着任されてからは、オリンピックアスリートの栄養サポートやレスリング選手が試合に向けて行う急速減量後の回復に関する研究を行っておられます。平成27年に研究員となられてからは特にパラリンピック選手のサポートや研究を中心に活動しておられます。ロンドン2012オリンピック、リオデジャネイロ2016パラリンピックでは現地にて栄養サポートを行いました。

研究では2017年9月に松山市で開催された「第72回日本体力医学会大会」で発表した「二重標識水法による脊髄損傷アスリートの総エネルギー消費量の検討」が、大塚スポーツ医・科学賞 特別賞を受賞されるなど、東京2020オリンピック・パラリンピックに向けてますますがんばっておられます。

スポーツ栄養学の研究者としてのご活躍と同時に公認スポーツ栄養士として障がい者アスリートのサポート・研究でのご活躍が期待されています。

 

 

睦眉会

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清蔭 恵美 きよかげ えみ


 

川崎医療福祉大学医療技術学部臨床検査学科 教授

 

(略歴)

昭和61年 徳島大学医学部附属臨床検査技師学校卒業
昭和62年 徳島大学医学部病理学第一講座 技術補佐員
昭和63年 財団法人徳島県総合健診センター 勤務
平成10年 徳島大学工学部生物工学科卒業
平成13年 徳島大学工学部生物工学科博士前期課程修了 修士(工学)
平成17年 徳島大学大学院医学研究科博士課程生理系専攻修了 博士(医学)
平成17年 アメリカ メリーランド州立大学医学部解剖学講座 博士研究員
平成20年 川崎医科大学解剖学 助教
平成22年 川崎医科大学解剖学 講師
平成29年 川崎医療福祉大学医療技術学部臨床検査学科 教授 (現在に至る)

 

昭和61年に徳島大学医学部附属臨床検査技師学校を卒業された後、臨床検査技師として徳島大学旧病理学第一講座では病理組織検査、徳島県総合健診センターでは病理組織検査の他に、主に肺がん健診、子宮がん健診に従事されてきました。多忙を極める健診業務の中、急速に進歩する分子細胞生物学をもう一度学び直したいという強い思いが生まれ、平成6年徳島大学工学部生物工学科社会人コースに入学されました。仕事と学業の両立を果たし、さらに急速に発展した分子細胞生物学の専門的な知識を得たいという希望から、同学博士前期課程へ入学されました。学修を進める中で、医療現場とは異なる研究に魅力を感じ、形態学を中心とした現代医学をより深く学びたいとの思いから、平成13年徳島大学大学院医学研究科博士課程へと進み神経解剖学領域での研究をスタートされました。研究テーマとしては、大学院生時代から3年間の米国留学を経て川崎医科大学解剖学教室在任中まで一貫して嗅覚神経回路の形態学的解析を行ってこられました。その成果は多くの論文と国際学会にて発表されていますが、特に、匂い識別に関わる嗅球ドーパミン系ニューロンについて、その3次元デジタル構造を解明した2010年の論文、デジタル電子顕微鏡を用いた3次元的シナプス解析についての2017年の論文は高く評価され、いずれも国際学術専門雑誌の表紙に選ばれています。研究のみならず、助教、講師として医学生への解剖学講義、人体解剖実習、組織学実習を行い、併せて学年副担当教員として学生指導に熱心に従事されていました。

平成29年4月からは、同年度新設された川崎医療福祉大学臨床検査学科の初代教授に選任され、これまでの臨床実務、研究、教育実績を活かし、高い専門知識と知恵を創り出せる臨床検査技師育成のため教育と研究に邁進されています。

 

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蔵歯会

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江頭 陽子 えがしら ようこ


 

熊本市役所 歯科衛生士

 

(略歴)

平成23年3月 徳島⼤学⻭学部⼝腔保健学科 卒業
平成25年3月 徳島⼤学⼤学院⼝腔科学教育部⼝腔保健学専攻 (修⼠課程)修了
平成25年4月~ 熊本市役所

 

江頭⽒は徳島⼤学⻭学部⼝腔保健学科の第1期⽣であり、卒業後は⼤学院に進学し、修⼠の学位を取得されました。 修了後は、地元の熊本市役所に歯科衛生士としてご入庁され、熊本市の歯科保健に携わっておられます。1年目は、市民向けの健康講座やがん検診の業務など、専門以外の業務にも携わってこられました。

現在は、区役所において幼児歯科健診や妊産婦健康相談、地域の高齢者サロン・子育てサークル等で健康教育などをされています。市内の保育所や小中学校においてフッ化物洗口を実施するための啓発や支援も行っておられます。

また、歯と口の大切さを市民に啓発するボランティア「8020推進員」の育成・活動支援なども行っておられます。

熊本市は政令指定都市の中でもむし歯が多い都市であるため、熊本市からむし歯を持つ子どもたちが減るように、日々市民への啓発をされておられるとのことです。

 

 

薬友会

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山西 基之 やまにし もとゆき


 

大塚製薬株式会社 生産戦略企画部 部長

 

(略歴)

1992年 徳島大学薬学部薬学科卒業
1994年 徳島大学大学院薬学研究科修士修了
1994年 大塚製薬株式会社入社、品質管理課
2005年 大塚製薬株式会社 生産技術部
2007年 同 品質管理課
2014年 同 徳島板野工場 工場長
2017年~現在 ファーマバイト社(米国)へ出向

 

山西基之氏は平成4年に薬学部薬学科を卒業(新第40回)後、同大学院を経て大塚製薬株式会社に入社され、現在はアメリカのグループ会社のファーマバイト社へ出向しご活躍中です。山西氏は入社以降、主に品質管理部門を経験され、分析法の開発・メソッドバリデーション、品質システムのSOP整備、SAP導入プロジェクト等の基幹的な業務に加え、医薬品原薬の品質保証、品質管理と品質管理課のマネジメントを経験され、平成26年からは工場長として工場の運営のほか、地元と連携して「あさんウォーキングフェスタ」などの開催に貢献されました。

現在、山西氏はグローバルリーダーを養成する社の取り組みの1人目として米国企業に出向されていますが、アメリカへ来て感じるのは様々な国の方が働き、数カ国語を操るのも当たり前の環境という、ダイバーシティに関する日本とのレベルの違いだそうです。そして山西氏から在学生の皆さんには『ぜひ学生の皆さんには将来のため、今のうちから英語はしっかり習得し、可能であれば海外の生活を経験していただき、視野を広げていただきたいと思います』というアドバイスを頂いています。

山西氏の今後益々のご活躍をお祈り申し上げます。

 

 

工業会

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鵜飼 裕司 うかい ゆうじ


 

株式会社FFRI 代表取締役社長

 

(略歴)

平成12年3月 大学院工学研究科システム工学専攻修了
平成12年3月 イーストマンコダック研究開発センター入社
平成15年3月 eEye Digital Security 入社
平成19年7月 株式会社FFRI 設立

 

鵜飼氏は、平成12年に大学院博士課程を修了され、イーストマンコダック 研究開発センターにてデジタルイメージングデバイスの研究開発に従事した後、2003年に渡米、カリフォルニア州 eEye Digital Security社に入社されました。セキュリティ脆弱性分析や脆弱性診断技術、組み込みシステムのセキュリティ脅威分析等に関する研究開発に従事された後、2007年7月、セキュリティコア技術に関する研究、コンサルティングサービス、セキュリティ関連プロダクトの開発・販売を主事業とする株式会社FFRIを設立されました。同社が開発・販売を行っているエンドポイント標的型対策製品 "FFRI yarai"は、国内の中央省庁や大手企業に多数導入され、同カテゴリで国内シェア第一位となっています。また、車載やIoT分野におけるセキュリティ対策などにおいても様々なサービスを展開しており、2014年には東証マザーズに上場されました。

また、独立行政法人情報処理推進機構の研究員を兼務(非常勤)し、コンピュータセキュリティをとりまく脅威の分析・対策立案のための活動に取り組まれております。文部科学省「情報セキュリティ人材育成に向けた有識者ヒアリング」、内閣官房情報セキュリティセンター「高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部 情報セキュリティ政策会議普及啓発・人材育成専門委員会」「政府向けSOCシステムの高度化に関する検討会(仮)」、内閣サイバーセキュリティセンター「サイバーセキュリティ戦略本部 普及啓発・人材育成専門調査会」、経済産業省「セキュリティ人材確保に関する研究会」、総務省「IoTセキュリティワーキンググループ(仮)」など、多数の政府関連プロジェクトの委員、オブザーバーを歴任されております。また、米国Black Hat ConferenceのContent Review Board Memberとしても活躍されております。

徳島大学同窓会連合会ニュースレター第19号

発行日: 平成29年10月30日

編集: 徳島大学同窓会連合会事務局

連絡先: 〒770-8501

徳島市新蔵町2丁目24番地

国立大学法人徳島大学総務部総務課

TEL 088-656-7006

最終更新日:2017年11月6日

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