ニュースレター(第1号 平成18年度版)(171KB)

徳島大学同窓会連合会の設立にあたって

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徳島大学は1949年(昭和24年)に新制国立大学として創設され、以来今日まで学部、大学院、学内共同施設、附属病院等の充実を図り、体制を整備して参りました。
平成12年3月には「徳島大学の21世紀に向けての戦略」を策定し、21世紀に向けてとり組むべき本学の理念・目標・計画を明らかにし、その中で、教育、研究、社会貢献の3主題が本学の重要な使命であることが明確に示されました。

 

これまでも本学ではこれら3つの分野で活発な活動を行い、優れた人材を輩出して参りましたが、この戦略を基盤として、さらなる発展を目指して学部を超えた全学的な改革を進めております。教育の分野では、「特色ある大学教育プログラム」、「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」、「大学教育の国際化推進プログラム(戦略的国際連携支援)」、「魅力ある大学院教育イニシアティブ」及び「大学教育の国際化推進プログラム(海外先進教育実践支援)」に採択され、研究の分野でも「21世紀COEプログラム」に2拠点が、社会貢献面では「地域貢献特別支援事業」が採択されるなど、競争的資金の獲得における全学的な取り組みが全国的にも高い評価を得ています。
学内でも、医学部附属病院と歯学部附属病院を統合、蔵本地区の医・歯・薬及び栄養学科の大学院を統合し、ヘルスバイオサイエンス研究部及び4教育部を創設し、学部、研究科の垣根を超えた大学院部局化を行いました。また、常三島地区においても大学院工学研究科を部局化し、ソシオテクノサイエンス研究部及び教育部を創設しました。

 

一方、平成16年4月に国立大学が法人化され、自主・自律の観点から大学には、教育、研究のみならず経営面を含めたさらなる努力が求められており、これまで以上に全学的な取り組みが必要となります。そのためには、職員、学生はもとより、卒業生の方々も含めた部局を超えた母校愛に基づいた交流と協力が不可欠と考えます。

 

同窓会連合会発足を契機として、今後とも徳島大学同窓会連合会へのご支援、ご協力をお願い申し上げます。

 

徳島大学長 青野 敏博

 

同窓会の活動状況

 

「渭水会」(総合科学部同窓会)

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理事長 濱田 治良

総合科学部の前身は明治7年(1874年)に開校された師範期成学校に遡り、132年の歴史があります。その間、徳島師範学校、学芸学部、教育学部、総合科学部へと変遷し、同窓生は約1万6千人に達しています。総合科学部としての同窓生も約4千5百人を数えています。渭水会では毎年理事会と総会を開催し、その年度の事業を決定しています。主な事業としては年2回の会報の発行と渭水会会員名簿の発行があります。会報は一万部が印刷され、その内容は「渭水会会長挨拶」「総合科学部長挨拶」「渭水会総会報告」「総合科学部では今」「支部通信」「人」「同窓会だより」「随筆」「徳大ニュース」「渭水会事務室だより」等から構成されています。

渭水会の支部としては、教員養成学部としての長い伝統を反映して徳島県下の教員で構成されている「幼稚園支部」「小学校支部」「中学校支部」「高校支部」の教職員支部があります。その他に、同窓生が多く在住する関西地区に「関西支部」があります。さらに、これらの支部には属さない同窓生で構成されている「一般支部」が徳島市にあります。これらの支部はそれぞれに活発に活動をしています。例えば、「高校支部」では毎年夏休みに講演会を含む総会と懇親会を開いて親睦を深めています。

渭水会の事業の一つとしては平成6年に開学120周年を記念して、渭水会会長であった田中双鶴徳島大学名誉教授の碑文揮毫「徳不孤」、そしてステンレス製のモニュマン「調和と発展」を建てたことが挙げられます。このモニュマンは同窓生である河崎良行総合科学部教授が制作し渭水会が大学に寄付したもので、今や本学部のシンボル的な記念碑となっています。この作品は曲面を持つ帯を二枚用いた二つの要素から構成されています。二つの要素とは教員養成時代の学部と総合科学部の卒業生、あるいは文系と理系の同窓生と考えることもできます。これらの二つのグループがうまく調和しながら発展できればという構図になっています。

 

「青藍会」(医学部医学科同窓会)

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会長 渡辺 恒明

「青藍会」が医学部医学科同窓会の名称である。徳島の「藍」と荀子の「青は藍より青し」と杉田玄白の「出藍の器」(師を超える逸材)に因む。前身の医学専門学校と医科大学を含め、総卒業生は約5,000名で、現正会員は約4,700名であり、徳島のみならず全国的に臨床、研究、教育などの広範な分野で活躍している。

事務局は医学部構内の南西の隅にある東円西方形の青藍会館の2階にあり、専任2名が事務を処理している。青藍会館は30周年記念募金で建設され、大学に寄贈されたもので、大小会議室、レストラン、ゲストルームなどを備え、維持費の一部を負担している。

会の運営に関しては、総会・評議員会・支部長会議を7月の海の日に開催、役員会を年約3回、その他に会報編集委員会・講演会実行委員会・青藍会賞選考委員会・青藍会館運営委員会など、月に1~2回の会議を開催して、事業を展開している。

全会員に還元されている事業は、年2回の「青藍会報」と3年に1回の「名簿」のみである。機会を見つけて、全会員への記念品が必要かもしれない。

若手研究者に対する「青藍会賞」は受賞者が教授に昇任されるなど権威が高くなっている。「MDーPhD奨励賞」は基礎医学研究者育成のための助成である。「学術講演会」は医学会の各方面のトップを招聘して大学祭の時期に公開している。その他に新入生歓迎会・卒業生への記念品贈呈・ホームページの運用管理・青藍会館の管理などが主な事業である。

北海道・東京・中部・近畿・奈良・岡山・広島・香川・愛媛・高知・徳島・徳島大学・九州の支部があり、それぞれの支部総会開催時には、会長など本部役員を派遣し、青藍会出身教授による講演会を共催している。

同窓会と言う組織の利害は殆ど一致しているが、完全ではなく、害はともかくとして、個人にとって利がない場合もあり得る。組織には色々な意見があって然るべきで、主張された意見は尊重されるが、反面妥協が必要である。組織の調和を図りながら、年間約1,500万円の予算を如何に有意義かつ有効に使用するかを常に模索している。

 

「栄友会」(医学部栄養学科同窓会)

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会長 釆見 憲男

徳島大学医学部栄養学科は、全国唯一の医学部にある栄養学科として昭和39年に設置された栄養学科も、本年4月に入学した1年生は43期生を迎えるに至っています。この間、同窓生の数も既に2,300人余りとなっており、管理栄養士として医療機関や給食施設、行政機関などで活躍している他、食品・製薬企業、教育機関など幅広い分野で活躍しています。

同窓会の主な活動には、年1回の会報の発行と総会の開催、名簿発行(3年に1回)、学術講演会の開催、就職活動支援、学生活動支援、支部活動などがあります。4年前より年1回の総会を日本栄養・食糧学会の開催に合わせて、徳島以外の地で開催することにしています。以前は大学で開催していたため出席者が限定されていましたが、現在では学会に参加する方だけでなく、開催地近辺で活躍する卒業生にも参加して頂いており、より多くの方に同窓会活動に参加する機会を提供できるようにしています。昨年は、東京で開催しましたが、学会員以外の方にも参加頂き、総会後の懇親会も盛況でした。特に参加した学生にとっては、学年を超えた同窓生間の交流の貴重な機会となったようです。また支部会としては、東日本、関西、香川、九州・山口の4つの支部で活動しています。それぞれ年1~2回同窓生が集まり、学術講演会の開催や、懇親の場を設けるなど地域の同窓生の貴重な情報交換の場となっています。

また、学術講演会活動として、10年ほど前より「栄養とくしま」と銘打った講演会活動を行っています。徳島県内で地域住民に対する講演会を開催し、食事・栄養に関する啓蒙活動として現在まで続いています。徳島の地にあり、少しでも地元社会への貢献ができればと考えています。また、活躍する卒業生による講演会なども開催し、在学生に対し就職活動へのアドバイスや卒業生との交流の機会を提供し、将来この分野を担う人材育成にも取り組んでいます。

その他、ホームページによる情報発信も行っており、昨年からはイントラネットを活用し、大学に寄せられる求人情報をリアルタイムで会員向けに提供するサービスを行っています。

今後は、新たに発足した徳島大学同窓会連合会の活動にも協力し、同じ徳島大学の同窓生として徳島大学の発展に微力ながら協力できればと思います。

なお、先日開催されました本年度の栄養学科同窓会総会におきまして、当同窓会は、「栄友会」と名称を改めることとなりました。

今後は、栄友会として同窓会連合会に参加していきますので、よろしくお願いいたします。

 

「蔵歯会」(歯学部同窓会)

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副会長 柴田 享

本学歯学部では平成18年3月に24期生が卒業し、卒業人数は1,361名になりました。歯学部同窓会は平成2年に設立され、学び舎の所在地の「蔵本」と「歯学」の頭文字をとった『蔵歯会』の愛称で会員から親しまれています。また、全国に関東、東海、滋賀、大阪、兵庫、岡山、香川、愛媛、高知、徳島支部と大学支部の11支部が設立されており、それぞれにおいても講演会や懇親会を開催したり会報を作成するなどの活動を行っています。同窓会本部では、全国で活躍する会員の様々なニーズに対応すべく、庶務・渉外、広報、福利厚生、学術、会計の担当部署で27名の役員が執行に携わっています。年に3~4回理事会開催、4月には定期評議員会、総会、支部長会議を開催しています。年1回会報誌の発行、2年に1回会員名簿を作成しています。2月には歯学部と協同で進学・就職ガイダンスを開催し、歯学部5・6年生を対象に卒直後と卒後10年くらいの方に経験談を講演していただき学生の進路の参考にしてもらっています。ホームページhttp://www.tokudai-d.netを開設し、グループウェアを活用するなどIT化を図り、迅速な会員へ情報提供や会務運営を行っています。

また、慶弔時の電報および弔事の献花、被災同窓会員へ見舞金、卒業時ならびに退官教授への記念品贈呈などの福利厚生の充実、年に2、3回の学術講演会開催やそのときのビデオやDVDのライブラリー提供、支部への学術講師派遣支援などの学術活動を行っています。

平成18年度、本学歯学部創設30周年を迎えることから、歯学部と共同で記念事業を展開する予定です。記念祝賀会、講演会、市民シンポジウムを開催、記念本を出版、20周年から10年間の歩みを作成するなどの企画が、秋から春にかけて行われます。

 

「薬友会」(薬学部同窓会)

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事務局総務担当 木原 勝

薬学部の発祥は大正12年徳島高等工業学校応用化学科製薬化学部であり、昭和26年薬学部に昇格した。これらの卒業生からなる同窓会が薬友会で、現在の会員数は約4,000名である。薬学部は今年度から薬学教育6年制が開始されるなど歴史的大転換期にあり、薬学部と卒業生および卒業生相互の情報交換の場としての薬友会の存在が益々重要になってきており、このような観点から薬友会活動を行っている。主な活動内容は、1)薬友会会員名簿の発行、2)薬友会誌の発行、3)卒業生への記念品贈呈、4)支部大会の開催、5)創立記念事業などの各種事業である。

会員名簿は従来2年ごとに事務局スタッフ(本薬学部卒業の教員からなる常任理事)が中心となり、名簿データーベースの管理と発行業務を担当してきた。しかし、「個人情報保護法」に対応するためには専従職員でない常任理事による名簿発行が困難となり、18年度から3年ごとの発行とし、その管理・発行業務を印刷業者に委託契約することになった。

薬友会誌は2年ごとの発行で、出来るだけ多くの写真を取り入れ読みやすくし、激動する薬学部の現状紹介、各界で活躍する卒業生による職場からのレポート、特別寄稿文やクラス会便りの充実を図っている。今年5月発行の9号では、徳島大学同窓会連合会の発足と趣旨を会長挨拶や事務局だよりなどの欄で紹介している。

各支部の大会や総会は、近畿支部のように毎年行うところから4年に一度の開催など色々であるが、活発な支部活動を促進するために開催時には会員数に応じて本部から資金援助を行っている。残念なことにどの支部の総会も若手出席者が減少傾向で、この対策が急がれる。

平成15年10月11日には、青野敏博学長始め多数の来賓及び参列者を得て、薬学部創立80周年記念式典、記念講演会および祝賀会を挙行し記念誌を発行した。

以上のように、大学と会員間の交流を深め、大学・薬学部の発展に貢献できる活動を目指している。

 

「工業会」(工学部同窓会)

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理事長 金岡 秀司

徳島大学工業会は徳島大学工学部とその前身の卒業者、在学生、教職員等によって組織され、3万人近くの会員からなる大きな組織です。その役割は会員相互の親睦団体であるとともに、母校発展のための支持組織でもあります。工業会では、会員相互が交流し、時として励まし合い、助け合い、お互いに刺激し合うことで本学卒業生としての誇りを高められる活動を目指して取り組んでおります。支部活動としては、東は関東から西は九州まで16の支部があり、各支部においてはそれぞれ工夫を凝らして親睦を図っています。

具体的な事業活動としては、1)会員名簿の発行(隔年)、2)工業会会報の発行、3)工業会総会の開催、4)支部総会の開催、5)卒業生、修了生への表彰と記念品贈呈、6)国際交流助成、7)功労者への感謝状と記念品贈呈、8)記念事業などを行っております。

少子化の時代を迎え、今後、大学就学人口も大幅に減少すると予想され、時代と共に新会員数も減少する傾向にあり、工業会としても難しい舵取りが求められております。工業会の発展は、徳島大学工学部を含む徳島大学全体の発展と共にあります。この度の同窓会連合会の発足を契機として、同窓会連合会および工業会が一層発展できることを願っております。

なお、工業会についての詳しいことは、本部の事務局へお問い合わせ下さい。

 

<<徳島大学工業会事務局>>
〒770-8070 徳島市南常三島町2丁目1
徳島大学工学部内 工業会事務局
電話番号/ファックス番号:088(656)5432
メールアドレス:office@kgk.tokushima-u.ac.jp
ホームページ:http://www.kgk.tokushima-u.ac.jp

 

「睦眉会」(医学部保健学科・医療技術短期大学部同窓会)

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理事 梅野 真由美

徳島大学同窓会連合会の発足おめでとうございます。徳島大学睦眉会の活動状況について報告させていただきます。

徳島大学睦眉会は、徳島大学医療技術短期大学部および各前身校を含めた同窓会として、平成8年1月20日に設立総会を開催し発足いたしました。設立前は、看護(白眉会)、検査(徳大MTS同窓会)、助産(秀眉会)の各同窓会が個別に活動を行っていましたが、医療技術短期大学部の卒業生が出た後、合同の同窓会を作ろうとの気運が高まり、これまで同窓会がなかった放射線や、各前身校すべてを含めた同窓会が誕生いたしました。なお、各同窓会は支部として残り、活動を行うことになりました。

本会は、正会員(卒業生・修了生)、準会員(在学生)、特別会員(現・旧教職員)をもって組織され、平成18年4月現在の正会員数は、約5,000名の大所帯となっております。

主な活動は、総会(年1回:役員会をもって総会に代えることもある)、役員会(随時)、講演会開催(2年に1回)、会報発行(2年に1回)、会員名簿発行(5年に1回)、卒業・修了生への記念品授与、卒業祝賀会や母校の各種行事への協力などです。睦眉会主催の講演会は、これまで総会時などに5回開催されました。講演内容は以下のとおりで、一般公開いたしました。

 

  • 第1回(平成8年11月2日):「21世紀を見つめた病院感染制御」
    小林寛伊 先生(NTT関東逓信病院院長)
  • 第2回(平成11年1月16日):「楽園 吉野川」
    三好和義 先生(写真家:株式会社 楽園 代表)
  • 第3回(平成12年5月28日):「21世紀の医療と国際貢献」
    吉田 修 先生(TICO 顧問)
  • 第4回(平成14年6月16日):「女房が宇宙を飛んだ」
    向井万起男 先生(慶応義塾大学医学部助教授)
  • 第5回(平成16年11月14日):「薬草を食べて健康生活」
    村上光太郎 先生(徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部)

 

この度、平成18年4月には、保健学科に大学院修士課程(保健科学教育部)と、徳島大学助産学専攻科が設置されました。今後は、これらの在学生や修了生も睦眉会の会員に含めて活動する予定です。睦眉会も徳島大学同窓会連合会の一員として協力させていただき、相互の親睦を図るとともに、徳島大学の発展に寄与できますことを願っております。

 

「六一会」(大学開放実践センター同窓会)

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前会長 竹本 弘子

この度、徳島大学同窓会連合会が発足し、この連合会に、実践センターの同窓会「六一会」が入会させていただき、有難うございました。

歴史や会員数は徳大の他の同窓会には及びませんが、「六一会」の同窓会連合会加入は、会にハクが付き、会員の今後の活動・発展にも大きな励みになることでしょう。

センターの講座数・受講者数は国立大学で第1位、平成14年の国立大の社会貢献達成状況ではAランクと評価されています。講座は社会・文化・科学・情報技術・スポーツ・芸術・語学と幅広く、この恵まれた環境で老若男女はそれぞれの目的を持って生き生きと学んでいます。

「六一会」は、全員が在校生で、講座に関係なく受講生が気楽に出会える場所作り、講座の先生と受講生を縦横に結ぶ"超講座組織"です。且つその場での知的集積を目指していろいろなプランを立て、集っています。活動を3部制(インドア・アウトドア・会報)とし、インドア事業は、大学・研究者の先生によるホットニュースを盛り込んだ国際問題・市民問題・災害などの時を得た講演会・見学会・テーマを設けたフリートキング・阿波から大きく飛翔した偉人の顕彰講座などの開催。アウトドア部会では、先祖が培った気候風土を巧みに生かした生活の知恵を、移り行く四季を体感しながら、神社・仏閣・美術館・史跡、特に特別拝観を組み入れ"手作り企画"で"旅"を楽しんでいます。会報部会は会報・ホームページ作成・大学祭でのパネル展示などの広報活動などをパソコンを駆使して行っています。また、大学祭には講演会を開催、講座生の研究・提言発表会にも積極的に参加し、自己実現・社会貢献にもなっています。生涯学習は、「この世から去る時」が卒業で、この時、"棺桶へ自分の足で歩いて行く"べく、日頃から"脳力"・"体力"鍛錬の場としても"気持は大学生"で実践センターに通っています。20周年を迎え成人した「実践センター」・「六一会」の未来に期待しながら、同窓会連合会の皆様に実践センターでお逢いできますことを楽しみにお待ちしています。

 

卒業生紹介

各界でご活躍される卒業生をご紹介します。

(各同窓会1名の卒業生を掲載させていただきました。)

 

渭水会

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吹田 文明 ふきた ふみあき

徳島師範学校(現・総合科学部) 昭和22年卒業

版画家

(社)日本版画協会理事、(社)日本美術家連盟理事長、多摩美術大学名誉教授

 

1969年多摩美術大学教授に就任。

1974年大学版画学会を創設し、22年間会長を努める。

大学では評議員、理事等を歴任。1989年には版画科を設立、初代科長。

1994年から(社)日本版画協会理事長を8年間努める。

1997年多摩美術大学退職。名誉教授となる。

1988年(社)日本美術家連盟理事に就任し、2003年理事長となり現在に至る。

 

画歴(受賞歴)=1957年日本版画協会恩地賞。モダンアート協会奨励賞。58年日本版画協会竹芳洞賞。第1回スイス・グレンツェン・トリエンナーレ。65年アメリカ・ノースウエスト国際版画大賞。67年サンパウロ・ビエンナーレ版画部門最高賞。70年優秀美術品として文化庁買い上げ。75年第1回マイアミ・グラフィック・ビエンナーレ。86年モダンアート86作家大賞。87年徳島県文化賞。89年紫綬褒章。95年よんでん芸術文化賞。97年講談社より「吹田文明全版画集」刊行。98年勲四等旭日小綬賞。2002年吹田文明展-光の跡をだどる-町田市立国際版画美術館世田谷区特別文化功労賞。2006年9月2日~10月22日徳島県近代美術館で吹田文明展を開催予定。

 

青藍会

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上田 茂 うえだ しげる

医学部医学科 昭和49年卒業
国際医療福祉大学国際医療福祉総合研究所 教授・医療管理部長
専門分野 精神保健、衛生行政

 

現在は学校法人国際医療福祉大学に勤務し、教授・医療管理部長として附属病院等における病院運営、特に医療の質の向上、医療安全等の実践的な医療管理に取り組まれている。

 

上田氏は、昭和49年に徳島大学医学部を卒業後、神経精神医学教室に入局して精神科医療に従事されたが、精神障害者の社会復帰対策や地域ケアの体制の整備が重要であると考えて、昭和51年に当時の厚生省に入省された。障害保健福祉部長、技術総括審議官等を歴任され、国立精神・神経センター精神保健研究所長を最後に平成17年8月に退官されるまでの30年間、医系技官として、厚生労働省等において保健医療福祉施策の企画立案及び予算化、法律の制定及び改正、国会及び報道機関、地方自治体への対応等に精力的に取り組まれた。特に労働安全衛生法の改正、心神喪失者等医療観察法の成立、国立病院・療養所の再編成、国立精神・神経センター及び国立看護大学校の設立、自殺予防対策の構築等、我が国の保健医療行政を担われ多大の貢献をされている。

 

栄友会

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田中 啓二 たなか けいじ

医学部栄養学科 昭和47年卒業
東京都臨床医学総合研究所 所長代行
専門分野 酵素学

 

昭和62年から平成8年まで、徳島大学酵素科学研究センターで助手、助教授として勤務。
その後、現研究所に移り、平成14年より現職。

 

田中氏は、細胞内たんぱく質分解酵素複合体であるプロテアソームの発見者。

プロテアソームは、ユビキチン(たんぱく質分解のマーカー分子)とともにユビキチン・プロテアソーム系を形成して、真核生物の主要な細胞内たんぱく質分解装置として様々な細胞機能に重要な働きをしている。

ユビキチンの機能解明の研究は、2004年度のノーベル賞の受賞対象となった。田中氏もノーベル賞受賞候補者に挙げられている。

 

蔵歯会

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阪井 丘芳 さかい たかよし

歯学部歯学科 平成3年卒業
大阪大学大学院歯学研究科 高次脳口腔機能学講座
顎口腔機能治療学教室 教授
(兼任 大阪大学歯学部附属病院顎口腔機能治療部部長、米国NIH歯科顎顔面学研究所顎顔面発生再生部門客員教授)
専門分野 口腔外科学、顎口腔器官形成

 

卒業後、大阪大学歯学部附属病院と大阪警察病院歯科口腔外科に勤務し、2000年から2003年まで米国国立衛生研究所(NIH)に渡航、2004年には大阪大学歯学部附属病院口腔外科(制御系)講師となり、2006年までNIHに再び渡航し、2006年4月から、現職。

阪井氏はT7-SAGEという遺伝子解析法を確立し、胎児唾液腺の分枝形態形成に関与する遺伝子を多数同定した。その中から細胞外マトリックスFibronectinが唾液腺、肺、腎臓の形態形成にとって重要であることを明らかにした(Nature 423, 876-881, 2003年掲載)。数々の業績が認められ2006年4月3日に大阪大学大学院教授に41歳の若さで就任し、顎口腔機能回復を対象として臨床治療、顎口腔器官形成の基礎研究を行っている。

 

 

薬友会

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杉山 泰雄 すぎやま やすお

薬学部製薬化学科卒業(昭和48年)、
大学院薬学研究科修士修了(昭和50年)
武田薬品工業株式会社、
医薬研究本部・研究戦略部 領域コーディネータ
専門分野 医薬品開発(薬理学)

 

昭和50年入社、糖尿病・高脂血症・動脈硬化症治療薬の研究開発に従事、平成9年創薬研究本部創薬研究所所長、平成15年医薬研究本部・創薬第一研究所所長を経て現職。

 

杉山氏は、自然発症、肥満糖尿病モデルのWistar fatty(WF)ラットの高血糖はインスリン抵抗性に起因することを示すなど初めて生活習慣病の問題点を動物で実証した。このWFラットモデルを用いてインスリン抵抗性のメカニズム、インスリン抵抗性改善薬の薬効・薬理を世界で初めて解明した。インスリン抵抗性改善薬pioglitazoneの開発に成功して、平成11年商品名アクトスとして発売された。このアクトスの開発は日本薬学会平成14年度創薬科学賞を受賞した。現在アクトスの販売額は年商2,000億円以上にのぼり、世界的な大型医薬品に成長している。

 

工業会

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好川 純一 よしかわ じゅんいち

工学部機械工学科 昭和36年卒業
トヨタ紡織株式会社 取締役会長

 

昭和36年にトヨタ自動車工業株式会社(現トヨタ自動車株式会社)に入社し、「トヨタ生産方式」の生みの親、大野耐一氏から直接の薫陶を受ける。昭和63年同社取締役を経て、平成6年に豊田紡織株式会社(現トヨタ紡織株式会社)へ移り、平成8年取締役社長就任、平成16年10月より現職。

 

経営トップとして世界規模で生き残りをかけた競争と連携が繰り広げられる中、「トヨタ生産方式」を会社全体に浸透させ、将来の発展に向けた革新的経営を基本理念に、また、"お客様の要請にいつでも、どこでも対応できる開発・調達・生産体制の構築"をグローバル戦略の基本として積極的な海外展開をすすめる。
現在、社団法人日本経済団体連合会理事、社団法人日本自動車部品工業会理事、財団法人中部生産性本部副会長などを兼任。

 

工業会

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西井 理治 にしい みちはる

工学部精密機械工学科 昭和48年卒業
株式会社アドヴィックス 常務執行役員 技術開発本部長
専門分野 車両ブレーキの研究・開発

 

昭和48年アイシン精機株式会社に入社、車両ブレーキの研究・開発に従事。平成13年同社取締役に就任。同年、ブレーキシステム、コンポーネントの開発・販売会社 株式会社アドヴィックスの設立に伴い現職。

 

西井氏は、ABS、TCSなどの機能を持つ「ハイドロリックブレーキブースタ」の研究開発を専門分野としており、クルマの事故低減に貢献する「車両安定性制御システムESC」普及の礎を作った。同功績で平成11年「愛知発明賞」、平成15年「中部科学技術センター振興賞を受賞している。

 

工業会

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西 博義 にし ひろよし

徳島大学大学院工学研究科修士課程 昭和48年修了
衆議院議員(5期目)
党中央幹事・国対筆頭副委員長・文部科学部会長
衆議院農林水産委員会理事・青少年特別委員会理事

 

昭和48年国立和歌山工業専門学校に化学の教官として任用され、以後20年間勤務。
自動車排気ガスの浄化や防湿剤のリサイクルに関する研究に従事する。
平成2年にはカナダ・ウォータールー大学に客員教授として1年間赴任。
平成4年国立和歌山工業専門学校助教授を退官。
平成5年11月に衆議院議員選挙で初当選し、現在に至る。
その間、衆議院文教委員長・厚生労働副大臣などを歴任。

 

 

工業会

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中岡 大起 なかおか たいき

工学部建設工学科 昭和60年卒業
(株)ジョー・コーポレーション 取締役兼代表執行役社長

 

中岡氏は白壁の町並みで有名な愛媛県は喜多郡内子町の出身で地元大洲高校を経て、徳島大学工学部建設工学科に入学卒業した。学部卒業後は3年間大手ゼネコンに勤務し技術を学び、家業の建設業を引き継ぐために地元内子町に戻った。当時の中岡組(現(株)ジョー・コーポレーション)の規模は社員数11人、年商8億の県都松山では知られていない小さな建設会社であった。その中岡組を「10年で100億企業に」の信念のもと、マンション事業、住宅事業、土地活用事業、店舗ビル事業の4つの柱を確立し、わずか18年で社員数700名、年商330億の企業に急成長させた。

 

2000年には社名を中岡組からIBMに倣って、「日本から世界に羽ばたく建築総合メーカー」という意味で(株)ジョー・コーポレーション(Japan Overseas architectural Works)と変更。当面の目標は株式上場と6年後の平成24年度に年商を1000億の大台にのせることである。

 

工業会

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日野 裕善 ひの やすよし

工学部土木工学科 昭和32年卒業
国家資格取得アドバイザー
専門分野 港湾及び空港 総合技術監理

 

昭和42年まで広島県庁勤務、JRと県道のオーバー・アンダーパス立体交差、NKK福山工場用地埋立事業の計画・研究・設計・指導(運輸省港湾技術研究所へ2度出向)、広島港岸壁の地盤改良に国補初のペーパードレーン工法を採択。

その後、(株)ヒロコンに勤務、平成3年取締役、専務・顧問を経て平成15年退社。この間、厳島港統合桟橋、須波人工海浜公園、太田川高潮護岸、土師ダム・大渡ダム周辺環境整備、アストラムライン・紙屋町地下街、山陽自動車道・市街地双設トンネル等のコンサルタント業務の指導・総合技術監理にあたる。

 

昭和48年建設・平成13年総合技術監理部門技術士に合格。元[社]土木学会評議員・役員選考委員・会誌編集委員。平成5年[社]日本技術士会会長表彰受賞。

昭和49年から技術士育成支援を継続、指導合格者全国に4百名を突破。また、徳島大学校歌(昭和30年制定)の作詞者でもあり、土木賛歌も母校に残している。

 

睦眉会

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村上 浩 むらかみ ひろし

診療エックス線技師学校 昭和37年卒業
昭和37年4月徳島県立中央病院採用
昭和56年4月中央放射線部技師長
平成14年3月同病院退職
平成2年4月~平成17年3月
(社)徳島県放射線技師会・会長として活躍
(社)日本放射線技師会・理事としても永く活躍する。
永年の保健功労に対し平成18年5月瑞宝双光章を授与される

 

放射線技術学科卒業生では初の叙勲であり、従事する職業への社会的評価の現れでもあります。また今回の受章は後に続く人にとっても大きな励みとなります。

 

六一会

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村木 力 むらき ちから

"Dining Caf'e 旬菜 三拍子"経営

 

実践センターに通い始めた4年前は、公開講座を受講する目的が、自分の興味にあった学問で、単に知識を得るためのものでしかなかったように思います。しかし、私自身、現役の社会人であるため、どうしても仕事と結びついている講座を選ぶようになりました。いままでに都市環境問題、美術館研究、マチづくり、食文化の研究などの講座を受講してきましたが、仕事の上で非常に役立っています。助任橋近くでレストランを営んでおり、野菜類は、地元の有機栽培農家から調達しています。そのきっかけは、実は実践センターの講座からでした。

センターの講座には、マイナーな学問分野も含まれています。しかし、氾濫する一般的な趣味講座と違い、筋の通った学問であることは間違いないと思います。中にはとっつきにくい講座名などもありますが、それらは受講してみれば楽しい講座であったり、仕事に応用できることもたくさんあります。世間では、団塊の世代向け講座の"洪水"などと騒がれていますが、実践センターを社会と大学との"生きた接点"として位置づけるならば、筋の通った内容に加えて、いささかゲリラ的、ノイズ的、周辺的な講座が、もう少しあってもいいような気がします。

六一会が徳大同窓会に加入したことをきっかけにして、実践センターとの関わりを私なりに深めたいと思います。

最終更新日:2011年7月6日

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