移動通信は、無線キャリア周波数を高周波化することにより、高速・大容量化を進めてきました。2030 年代にサービス開始が見込まれる次世代移動通信(6G)では、300 GHz 以上のテラヘルツ波の利用が期待されていますが、350 GHz を超える領域では、従来の電子技術による信号生成の限界や位相雑音の増大により、安定かつ高速な無線通信の実現が困難とされていました。
徳島大学ポストLED フォトニクス研究所/フォトニクス健康フロンティア研究院の時実悠講師、岸川博紀准教授、久世直也教授、安井武史教授、徳島大学大学院創成科学研究科の菊原拓海大学院生、徳島大学ポストLED フォトニクス研究所の永妻忠夫客員教授らと、岐阜大学工学部の久武信太郎教授をはじめとする研究グループは、これらの課題を解決するため、光ファイバー接続マイクロ光コムを用いたテラヘルツ波生成と多値変調技術を組み合わせたマイクロ光コム駆動型テラヘルツ通信システムを開発しました。本研究では、マイクロ光コムの高安定な周波数特性を活用して低位相雑音のテラヘルツキャリアを生成し、560 GHz 帯において単一チャネル112 Gbps の無線伝送を実証しました。これにより、従来の数十Gbps 級を超える高速化を達成しました。
本成果は、420 GHz を超える領域における100 Gbps 級無線通信の実現可能性を初めて示したものであり、6G における超高速バックホール通信や光無線融合ネットワークの実現に向けた重要な技術基盤となることが期待されます。
【プレスリリース】420GHz超で初の100Gbps級無線通信を実証 ~Photonic 6Gに向けた超高速モバイル・バックホール技術~ (PDF 581KB)
