令和7年12月12日、第37回総合科学部公開セミナー「人文知・社会知への誘い」を開催し、GIS(地理情報システム)などについての講演を行いました。
はじめに、総合科学部夏目宗幸准教授による「デジタル・ヒューマニティーズの進展と歴史GIS」と題した講演がありました。講演では、「デジタル・ヒューマニティーズ(DH)」の潮流の中における歴史GIS研究の位置づけに関する解説があり、歴史GISの研究事例がいくつか紹介されました。さらに、文字資料を手掛かりに江戸時代の景観や所領の分布域を復元する方法についても説明がありました。
続いて、前回の公開セミナーに引き続き、総合科学部の平井松午名誉教授より「デジタルマップの『GIS徳島城下町図』は、どうやって作るのか?」と題した講演が行われました。絵図情報をどのように加工し、分析可能なGISデータにしていくのかについて、徳島城下町絵図の実例を用いた解説がありました。身近な東京郊外や徳島城下町でGISを用いた研究が行われていることを知り、興味を深める参加者の姿も見られました。
参加者からは「GISのことをよく分かっていなかったが実例を説明いただき理解が深まった」「デジタル・ヒューマニティーズの最新の研究を知ることができ刺激をもらった」といった感想が寄せられました。
総合科学部公開セミナー「人文知・社会知への誘い」は、地域の一般の方や大学生、高校生を対象とした市民講座であり、定期的に開催されています。
講演の様子
