徳島大学病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科では、難治性の耳管開放症*に対する新たな治療法として、令和5年1月から耳管ピン挿入術を徳島県で最初に導入しました。
耳管ピンは令和2年12月に保険適用となり、令和4年から認定制度が開始されました。この手術は認定された実施医が登録施設でのみ行うことができます。令和7年8月時点の登録施設は中四国でも4県7施設のみです。鼓膜に小さな切開を加えるだけで手術することができ、重大な合併症のリスクが少ない手術方法です。
耳管開放症は、不快な症状が長時間持続することから精神疾患を患う患者さんもいます。本治療法の導入により、保存的治療で効果が得られない重症の耳管開放症の患者さんの自覚症状を改善させることができるようになりました。
* 耳管開放症:中耳と咽頭をつなげる管(耳管)が常に開放した耳管を経由して、自分の声が常に響く(自声強聴)疾患。耳管は普段閉じていて、飲み込むときに開き、中耳を換気する働きがある。
【プレスリリース】耳管ピン挿入術 ~難治性耳管開放症の新たな治療法~ (PDF 123KB)
