【プレスリリース】四国初 心房細動の新手術法を徳島大学病院で施行

トップ記事【プレスリリース】四国初 心房細動の新手術法を徳島大学病院で施行

 完全内視鏡下心房細動手術(ウルフ-オオツカ手術)を四国で初めて徳島大学病院で施行しました。令和4年9月21日に1例目、同年10月13日に2例目を施行しました。2例とも経過は良好です。

○脳梗塞の20~30%が心原性と言われ 、そのほとんどが心房細動(以下、Afという)が原因です。
○Afが起こると左心耳という場所に血栓が形成され脳梗塞などの塞栓症を起こす可能性があります。
○Af患者には血栓形成予防目的で抗凝固療法が必要ですが、抗凝固薬内服中でも年に2~4%程度の脳梗塞リスクがあり、重篤な出血性合併症
 をきたしうるという問題があります。
○Af患者において脳梗塞予防および不整脈の正常化を目的に、完全胸腔鏡下に左心耳切除とアブレーション肺静脈隔離を行う手術がウルフー
 オオツカ手術です。左心耳を切除することでほとんどの患者が抗凝固療法を離脱でき、脳梗塞と出血合併症のリスクから解放されます。
 手術時間は1~1.5 時間、術後3~7日で退院可能という体に負担の小さい低侵襲手術です。
○左心耳切除による心原性脳梗塞予防効果は非常に高く、たとえAfが残 存した患者が抗凝固薬を中止しても脳梗塞発症率は年 0.25~0.5% 程
 度とされています。他の治療法では、抗凝固薬のワルファリン内服で約 2.5%/年、Watchman(カテーテル的左心耳閉鎖デバイスで2.5~
 4%/年程度)。
○ウルフーオオツカ手術は日本国内に100 万人以上いるといわれるAfの新たな治療選択肢となりつつありますが、四国地方ではこれまで実施
 施設はありませんでした。
○徳島大学病院心臓血管外科では呼吸器外科と協力し、本手術法の開発者であるニューハート・ワタナベ病院、ウルフーオオツカ低侵襲心房
 細動手術センターの大塚俊哉医師の支援を受けて本年 9 月に四国で初めて本手術を手掛けて成功しました。

【プレスリリース】四国初 心房細動の新手術法を徳島大学病院で施行(PDF 1.63MB) ※無断転載禁止

お問い合わせ先

徳島大学病院心臓血管外科 診療科長 秦 広樹
電話番号 088ー633ー7151
メールアドレス hatahiro@tokushima u.ac.jp

カテゴリー

閲覧履歴

このページと関連性の高いページ