徳島大学大学院医歯薬学研究部宇宙食品産業・栄養学研究センターを設置

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徳島大学は平成30年8月1日,大学院医歯薬学研究部に宇宙食品産業・栄養学研究センターを設置しました。

 

■ 設置の趣旨・目的

近年,国際宇宙ステーションが開発され,宇宙飛行士の長期間の宇宙滞在が可能となった反面,無重力や放射線等の特殊な環境により,宇宙飛行士が筋萎縮,骨粗鬆症,味覚障害等の疾患に罹患しやすい状況に置かれています。それらの疾患を予防するために必要不可欠なものが,「食」です。徳島大学は,「食」に関しては国内唯一の医学部に併設した医科栄養学科を有し,植物工場には必須の青色LEDの開発でノーベル物理学賞を授与された中村修二氏を輩出した極めて特色のある大学です。

このようなことから,本学の機能性食材と植物工場の開発力を通じて,「食」により宇宙飛行士の安全と健康の確保を図るとともに,我が国の「宇宙栄養・食糧学」の研究開発拠点の発展に資することを目的に「宇宙食品産業・栄養学研究センター」を設置しました。

今後,当センターを拠点とし,連携大学,連携研究機関,連携企業との共同研究により「宇宙食品産業」を発展させ,さらに,本センターで開発した技術と成果を転用し,高齢者の健康の維持・増進のための食品開発に活かしていきます。また,本学と国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が締結している連携大学院に関する協定書により開設された「宇宙栄養学分野」のさらなる充実を目指し,「宇宙栄養・食糧学」を中心とした宇宙生命科学の研究者育成を行います。

 

■ 概要

本センターは,有人宇宙探査に必須である宇宙飛行士の「健康管理」と「食糧確保」について研究開発を行うため,「機能性宇宙食ユニット」及び「宇宙植物工場ユニット」の2つのユニットを組織しています。

● 機能性宇宙食ユニット

植物工場で育成された食材の機能性を徳島大学病院などでの臨床試験により実証し、宇宙飛行士や高齢者の疾患に対する機能性食品として社会実装化(商品化)します。

● 宇宙植物工場ユニット

筋萎縮や骨粗鬆症などに有効な栄養素を豊富に含む食材を効率的に育成できるLED植物工場の研究開発等を行います。

 

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