蔵本キャンパスで弥生時代前期の水田跡が発見されました

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平成24年7月から行われた外来診療棟建設予定地内の発掘調査で、弥生時代前期の水田跡が発見され、平成25年1月12日に地域の方々に公開し、説明会を行いました。

蔵本キャンパスの庄・蔵本遺跡は、四国では最大級の弥生時代前期の初期農耕集落跡です。同遺跡は1980年代から調査が行われ、これまでにも集落、畑、用水路の遺構など、日本の初期水田稲作の実態を知る上で大きな発見がありました。

今回30枚ほどの水田跡が発見されたことにより、県立中央病院から蔵本キャンパス中央部までの水田の広がりが確認できました。これは、当時、相当規模の稲作が行われていたことを意味します。また、既に発見されている用水路との位置関係から、当時の稲作が地形を利用し、計画的に行われていたことが推測できます。

今回の調査では、稲刈りに使用されていた石包丁、耕作に使用されていた農具の先端も出土しました。いずれも縄文時代に見られる打製石器で、朝鮮半島から九州を経由して先に稲作技術が伝わり、道具の技術の伝来までに時間差があったことも推測できます。

今回発見された水田跡は、外来診療棟建設の工事に伴い、埋め戻されますが、埋蔵文化財調査室で調査が継続され、出土した土器等は保存されます。

 

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発見された水田跡

 

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出土した石包丁(左)と棒を取り付けて使用されていたと見られる農具の先端(右)

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