平成18年9月
国立大学法人徳島大学

1 健全な職場環境 ~ 徳島大学の持続的発展のために ~

1-1 私たちは、徳島大学の一員としての自覚を持って、理念・目標を実現するため、一致協力します。

1-2 私たちは、お互いの人格・人権を尊重し、いかなる差別も行いません。

1-3 私たちは、職員の主体性・創造性等の能力が最大限に発揮できるよう、労働関係法令及びその精神を遵守し、安全で健康的な職場環境を整備するとともに、透明性、公平性、公正性を確保し、納得の得られる評価を行います。

2 法令遵守 ~ 徳島大学の一員として ~

2-1 私たちは、法令を遵守し公序良俗に反するような行為を厳に慎みます。

2-2 私たちは、本学の方針、諸規程並びに職制に定める所属長の指示命令を誠実に守り、職場の秩序の保持に努めます。

2-3 私たちは、教育研究の場はもとより、日常的な行動においても本学の名誉・信用を傷つける行為をしません。

2-4 私たちは、業務上知り得た情報は適切に管理し、保持に努めます。

3 教育・学生支援 ~ 有為の人材育成のために ~

3-1 私たちは、本学の理念・目標を実現する教育を行い、社会から求められる人材の養成に努めます。

3-2 私たちは、教育及び学習環境を整備し、充実した学びの実現に努めます。また、学生の自主的学習を支援する環境と課外活動に対する支援体制の整備に努めます。

3-3 私たちは、教育課程に関する諸情報(カリキュラム、シラバス、成績評価法等)を適正に開示し、それに基づく教育を行い、学生による授業評価等により常に教育課程の改善に努めます。

3-4 私たちは、教授法の開発・学習支援等において常に研鑽を積み、授業の改善に努めます。

3-5 私たちは、教育・学習の場で事故が発生しないように努めます。

3-6 私たちは、あらゆる種類のハラスメントを許しません。

3-7 私たちは、学生の個人情報、個人データの管理には細心の注意を払います。

3-8 私たちは、教育・学生支援に関する多様な意見、批判、要望等は真摯に受け止め、説明責任に基づく誠意ある対応に努めます。

4 入学者選抜 ~ 公正かつ妥当な選抜のために ~

4-1 私たちは、アドミッション・ポリシーに基づき、公正かつ妥当な入学者の選抜を行います。

4-2 私たちは、様々な入学志願者に対し、多様な受験の機会を提供するよう努めます。

4-3 私たちは、入学者の選抜に当たっては公正を期するとともに、関係するあらゆる情報の管理等、細心の注意を払い実施します。

5 研究活動 ~ 知の継承と創造のために ~

5-1 私たちは、自ら生み出す専門知識や技術の質を担保する責任を有し、さらに自らの専門的知識、技術、経験を活かして、社会の安全と安寧、人類の健康と福祉、そして環境の保全に対する責任を有することを自覚します。

5-2 私たちは、科学の自律性が社会からの信頼と負託の上に成り立つことを自覚し、自らの研究姿勢を常に点検しつつ信念に基づいて誠実に行動します。ま た、研究によって生み出される知の正確さや正当性を、科学的かつ客観的に示す最善の努力をするとともに、科学者コミュニティ、特に自らの専門領域における ピアレビュー(相互評価・監査)に積極的に関与します。

5-3 私たちは、自らの専門知識・能力・技芸の維持向上に努めるとともに、科学技術と社会・自然環境の関係を広い視野から理解できるように弛まず努力し、常に最善の判断と姿勢を示します。

5-4 私たちは、自ら携わる研究の意義と役割を公開して積極的に説明し、それらが人間、社会、環境に及ぼし得る影響や起こり得る変化を推定評価し、その結果を中立性・客観性をもって公表するとともに、社会との建設的な対話を築くように努めます。

5-5 私たちは、研究上の不正行為が起こらない高潔な研究環境の整備に努めます。そのために、研究の立案・計画・申請・実施・報告などの過程において、 本規範に基づいて誠実に行動し、研究・調査データの記録保存や厳正な取扱いを徹底し、ねつ造、改ざん、盗用などの不正行為が起こり得ない環境を醸成しま す。

5-6 私たちは、研究の実施、研究費の使用等に当たっては、関係法令や規程を遵守します。

5-7 私たちは、人や動物を対象とする研究においては、関係法令や規程及び指針を遵守します。

5-8 私たちは、研究において権威を無批判に受け入れることを排し、他者の成果を建設的に批判すると同時に、他者の批判には謙虚に耳を傾け、真摯な態度で意見を交えるとともに、他者の知的成果などの業績を正当に評価し、名誉や知的財産権を尊重します。

5-9 私たちは、科学者としての研究・教育・学会活動において、人種、性、地位、思想・宗教などによって個人を差別せず、公平に対応して、個人の自由と人格を尊重します。

5-10 私たちは、自らの行動において利益相反の有無に十分に注意を払い、そのような立場を可能な限り回避し、そうでない場合はこれを公表します。自らの研究成果の社会還元や専門知識に基づく見解の呈示においては、私益に対して公益を優先します。

5-11 私たちは、責任ある研究を行うことのできる公正な環境の確立・維持も自らの重要な責務であることを自覚し、科学者コミュニティ及び自らの所属組織の研究環境の質的向上に関する取組に積極的に参加します。

6 社会貢献・環境活動 ~ 地域社会の向上発展のために ~

6-1 私たちは、常に地域社会への貢献や連携を考え、開かれた大学づくりを行っていきます。

6-2 私たちは、教育及び研究の成果を積極的に社会に還元します。

6-3 私たちは、公職への協力を積極的に行い、専門的知見を社会に活用します。

6-4 私たちは、環境問題を大学が社会的責任を果たしていく上での重要な課題の一つとして認識し、自主的・積極的に行動します。

7 医療活動 ~ 生きる力の支援のために ~

7-1 私たちは、医療における主役である患者様に対して質の高い医療というサービスを提供します。

7-2 私たちは、人間尊重の全人的医療を実践します。

7-3 私たちは、高度先端医療の開発と推進を実践します。

7-4 私たちは、高い倫理観を備えた医療人の育成を実践します。

7-5 私たちは、地域医療及び社会への貢献を実践します。

7-6 私たちは、良質で高度な医療を提供するに当たり、要求事項を満たし医療の質を持続的に改善するシステムを構築します。

7-7 私たちは、診療録や診療諸記録等、患者様の個人情報、個人データの管理には細心の注意を払い、紛失や漏洩することのないよう安全管理に努めます。

8 財務 ~ 健全な経営のために ~

8-1 私たちは、運営費交付金は国民の税金が元になっていることを十分理解し、有益有効に使用し、不正にこれを用いません。

8-2 私たちは、大学所有財産を適正に管理し、私的に使用しません。

8-3 私たちは、取引先の選定を行うに当たっては、合理的かつ公正に行います。また、自己の立場を利用した取引は行いません。

8-4 私たちは、卒業生や保護者をはじめとする大学の支援者に尊敬の念を持ち、誠実に接します。また寄附を受けた場合はその趣旨、寄附者の期待に応えられるよう本学の発展のために有効に活用します。

「徳島大学行動規範」の策定にあたって

徳島大学は、昭和24年の創立以来、知の継承と創造を通じ、有為の人材を養成し、社会の発展に貢献して参りました。平成16年4月、国立大学の法人化に合わせ、これまでの歴史の中で共有・伝承されてきた徳島大学の理念を「徳島大学の理念・目標」として制定しました。また、理念・目標を実践する上で共有すべきグランドデザインとして「国立大学法人徳島大学基本構想」を制定しました。これらを基にし、徳島大学は教育と研究を通じて豊かで健全な未来社会の実現に向けて活動しています。

徳島大学の理念・目標を確実に実践することが徳島大学に期待される社会的 責任を果たすことです。私たちは、各自の業務において理念・目標を踏まえ、職務を遂行する際には「良識ある社会の一員であるとともに、高等教育・研究に携わる者として、ルールを守り誠意を持って行動する」ことが必要です。そのための基本的な心構えとして、「徳島大学行動規範」を制定しました。

私たちは、徳島大学の一員としての誇りと自覚を持ち、誠実で高い倫理観を持って行動することにより、「知を創り、地域に生き、学術文化を継承発展させ、世界に羽ばたく徳島大学」の持続的発展を目指します。本規範の趣旨をご理解いただき、ご活躍されることを期待します。

平成18年9月

国立大学法人徳島大学長
青野 敏博

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最終更新日:2011年3月3日

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