医学部教育支援センターお知らせ平成26年度PBLチュートリアル講習会

平成26年度PBLチュートリアル講習会

平成26年度PBLチュートリアル講習会

  • 日時:平成26年7月23日(水)18:00-21:00
  • 場所:医学部第3・第4会議室
  • タスクフォース:赤池雅史1,2、三笠洋明1
    1医学部教育支援センター、2 HBS医療教育開発センター
  • 共催:医学部FD委員会、医学部教務委員会、医学部教育支援センター
  • 協力:HBS医療教育開発センター

合計15名(基礎系2名、臨床系13名)の参加があり、ミニレクチャーと2つのワークショップを行いました。特筆すべき点は、今回初めて、学生時代にPBLチュートリアルでの教育を受けた方が3名参加されたことです。参加者によるポストアンケートでは、5点満点で、ミニレクチャーは4.33、WS1は4.13、WS2は4.27、全体としては4.53、タスクフォースの働きには4.60と、昨年を上回る評価をいただきました。

■ミニレクチャー「PBLチュートリアル教育が目指すもの」

講師:赤池 雅史
要旨:必要な知識・技能の爆発的増加と求められる卒業時レベルの上昇がある一方で、高度かつ安心・安全な医療の提供、専門的かつ全人的な医療の提供、ローカルかつグローバルな視点、予測不能な未来を切り開く力の必要性が求められており、自立・協働・創造の力を持った人材育成が重要視されている。それには、成人学習理論、Kolbによる学びのサイクル、経験学習理論に基づいた教育により、専門的能力の基盤となる基礎的・汎用的能力、あるいは「アート」の能力の修得が必要である。従来型の大講義室での受動的授業は、想起・解釈レベルの知識を系統的に教えるには適しているが、問題解決レベルの知識、アートに関連した基礎的・汎用性能力、臨床推論能力、プレゼンテーション能力、reflective practitionerとしての学習態度の習得にとって効果的であるとは言えず、また、受動的講義では知識の定着率は5%程度であることから、双方向性、小グループ学修、演習・ゼミ形式などのアクティブ・ラーニングの導入が重要である。PBLチュートリアルシナリオでは、このような医学教育の課題を十分に認識しながら、診療マニュアルの丸覚えにならないように、ブレインストーミングを基本として、振り返り(省察)を繰り返しながら、考える習慣をつけさせる必要性があり、それにはファシリテーターとしてのチューターの役割と自己決定型学習を促す優れたシナリオの作成が重要である。

■WS1「良いチューターとは」

コアタイムでの活発なディスカッション、問題解決レベルの知識習得、基礎的・汎用性能力の獲得、自己決定型学習に基づく予習・復習の促進を実現することができる「良いチューター」とはどういうものかをテーマとして、全体討論を行った。雰囲気作り、傾聴、見守り、学修方法のアドバイス、自分の経験の紹介、学生への呼び掛け・問いかけが重要であるという意見が多く出された。

■WS2「効果的なPBLチュートリアルシナリオ作成」

学習内容の量と質が、4年次4~12月の学習段階に適している、2)基礎医学、臨床医学、社会疫学、行動科学の学習項目をすべて含む、3)臨床の文脈の中で学生自身が考えることが可能、4)学生のグループ討論が活発になる、5)学生の自己決定型学習が促進される、6)チューターによるファシリテートがやりやすい、の6つの条件を満たすシナリオ案の作成を参加者全員が行った。全体発表では、深部静脈血栓症による奇異塞栓症例、膵臓癌手術症例、肺結核症例が取り上げられ、学習のアウトカム、学習課題、ストーリー(症例、場面、展開)、呈示データ、必要な物品・設備の各項目について、意見交換した。

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最終更新日:2014年7月28日

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電話:088-633-7222  E-mail:kyouikushien@tokushima-u.ac.jp

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