先輩に続け

行政で働く歯科医師という選択肢 厚生労働省医政局歯科保健課 奥田 章子さん

HOME学生生活先輩に続け行政で働く歯科医師という選択肢 厚生労働省医政局歯科保健課 奥田 章子さん

 

先輩に続け_筆者写真.jpg

 

奥田 章子(おくだ あきこ)
所属:厚生労働省医政局歯科保健課
略歴:2012年3月歯学部歯学科卒業
とくtalk2026冬号掲載/執筆2025年11月)

進路選択の岐路で出会った「医系技官」

こんにちは。突然ですが、皆さんは、歯科医師というとどのような働き方を想像されるでしょうか。多くの方は、病院や診療所で働いたり、大学で教育や研究に従事したり…という働き方を想像されるのではないでしょうか。実際、国のデータを見ると、歯科医師の約97%は病院や診療所で勤務し、医療に従事しています。しかし、診療を行わない形で、歯科保健医療に関わるという働き方があります。
私は、平成24年3月に歯学部歯学科を卒業後、徳島大学病院にて歯科医師臨床研修を行いました。研修歯科医の際には、研修プログラムにおいて様々な経験をさせていただいたこともあり、いずれの診療科も魅力的に感じ、進路に悩んでいました。そんな折、研修歯科医のタイムカードを置いてある一角に「厚生労働省 医系技官」と書かれたパンフレットを発見しました。パンフレットによると、「医系技官とは、医師免許・歯科医師免許を持ち、専門知識を活かしてより多くの人々の健康を守るための仕組みを築く技術系行政官」とあり、行政の仕事とは?という疑問と興味を持ち、早速行動に移しました。医系技官の講演を聴きに行ったり、厚生労働省に見学に行ったりと、色々と理解を深めるなかで、面白そうかも!と思い、厚生労働省に入省しました。

入省して感じたやりがい

入省後、実際に面白かったか?と聞かれれば、面白いですよ!と即答します。これまで、診療報酬改定(新しい技術や材料の保険導入)、臨床研修の制度見直し、歯科疾患実態調査の実施、都道府県が行う事業内容の検討・見直しなどに関わってきました。いずれの業務も、基本的には省内外の関係者と相談・連携しながら進める業務がほとんどです。チーム医療という言葉が唱えられて久しいですが、行政においても、業務を進めるときには「チーム」で対応することが基本であり、大事なことだと日々感じています。
歯科医師でありながら、診療を行っていないことに後ろめたさを感じたこともありましたが、ある時、広い意味では患者を診ることができるのだ、と思えるようになりました。行政で働く歯科医師は、制度を通じて国民の健康や医療のことを考え、アプローチすることができます。これは行政で働く歯科医師しかできず、大きなやりがいです。

 

画像1.jpg

通勤の際に日比谷公園を散歩してリフレッシュしています

メッセージ

皆さんには、行政で働く歯科医師という選択肢があることを知ってもらえると嬉しいです。また、私自身は行政で働いていますが、行政だけでなく、いろいろな働き方があるかと思います。ご自身の面白そう! という気持ちや直感を大切に、必要な時には熟考して、それぞれの立場や観点で健康や医療に関わっていただければ、歯科医師としてのやりがいも自ずと感じられるようになるのではないでしょうか。将来の可能性は無限大だと思いますので、いろいろな経験をして、その経験を元に自分自身が納得いく選択をし、歯科保健医療に貢献できるよう、充実した日々を過ごしてもらえると嬉しいです。

 

画像2.jpg

数年前に徳島大学に呼んでいただきお話をしました

 

 

 

カテゴリー