分子病理学分野
ヒトの種々の腫瘍について細胞分化、機能の発現、組織由来などとともに、癌遺伝子、癌抑制遺伝子蛋白の意義などの基礎的研究を行っている。
主要研究テーマ
- 下垂体腺腫、神経内分泌腫瘍などの内分泌腫瘍の機能病理および遺伝子解析
- 脳神経腫瘍の臨床病理学的研究
- 筋ジストロフィー症の病理学的研究
消化器・移植外科学分野
島田光生教授
消化器・移植外科学では、癌研究、再生・臓器不全研究の二つを有機的に統合することを目指しています。
主要研究テーマ
- 肝移植研究(過小グラフト(small-for-size graft)研究と虚血再潅流傷害のメカニズム解明と対策)
- 人工肝臓補助装置の開発(酸化チタンを用いた血液浄化法開発)、
- 膵島移植研究(ドナー特異的免疫寛容の誘導)
- 大量肝切除後の肝不全の病態解明と制御(HSP 誘導法の開発)
- 手術侵襲に対する生体反応と薬学/栄養学的制御
- 高次元ナビゲーションサージャリー開発
- 発癌・進展の機序解明と制御法の開発(栄養学的制御とINF による制がん効果増強作用)
- 癌の再発メカニズムの解明と制御法開発(高転移モデルを用いた転移臓器親和性遺伝子群の包括的解析)
- 癌に対する遺伝子・分子標的治療の開発を行っています。
泌尿器科学分野
古川順也教授
尿路性器癌においては、浸潤・転移のメカニズムを解明を目的として、細胞生物学的手法、分子生物学的手法を用いて基礎研究を行っている。また、microarray法やreal-time PCR法を用いて腎細胞癌や尿路上皮癌の進展・予防・治療効果の予測因子解明を目的としたトランスレーショナルリサーチを行っている。
アンドロロジー領域では、陰茎勃起不全のメカニズム解析を目的とした基礎研究、陰茎勃起不全および男性不妊症の診断・治療の確率を目的とした臨床研究を行っている。一方、安全で確実な腹腔鏡手術の確立、新しい腹腔鏡手術の開発を目的とした臨床研究も行っている。
主要研究テーマ
- 泌尿器科癌の浸潤・転移に関する分子生物学的解析
- 泌尿器科癌の遺伝子診断、予後規定因子の解明
- 腹腔鏡下手術の開発と改良
- 尿路変更術の開発と改良
- 勃起不全の基礎的・臨床的研究
- 男性不妊の外科的治療
心臓血管外科学分野
秦広樹教授
主要研究テーマ
- 心臓弁/血管組織の新しい生体手術材料開発に関する研究
- 病的肺血管床再生に関する研究
- 内皮原細胞による再生
- HIF1/ARNT系路と肺高血圧症発症機序の解明研究
- T 細胞HIF1-α が動脈硬化症発症に及ぼす影響に関する研究
- 様々の重症心、血管疾患の手術成績向上のための研究
- 重症虚血肢の自己末梢血単核球細胞移植治療
- 乳児期心臓手術後の免疫機能についての追跡研究
循環器内科学分野
佐田政隆教授
循環器内科学分野では、臨床で抱くテーマを基礎的に研究し、そこから得られた知見を次世代の診断、治療技術へ確立していくトランスレーショナル研究を推進している。具体的には、動脈硬化の病態解明、冠動脈疾患に対する新規の診断と治療法の開発、重症心不全に対する新規治療法の開発、生理活性物質の診断・治療への応用、幹細胞や遺伝子を用いた再生療 法、メタボリックシンドロームと脂肪細胞の関係、心血管病と炎症の関係、バイオ人工血管の開発、血液バイオマーカーや心臓・血管超音波を用いた臨床研究等を行っている。
主要研究テーマ
- グルココルチコイド誘発性血管内皮機能障害の発症機序の解明ならびに治療法の開発
- BMK1/ERK5による新たな血管内皮細胞機能制御機構の解明
- ヘパリンコファクターII(HCII)活性の冠動脈病変における臨床的意義の検討
- 生理活性ペプチドを用いた新しい心臓病治療法の開発
- 超音波を用いた各種心疾患における左房-左室連関の検討
- 心房細動における左室拡張機能の評価
- 肥大型心筋症に対するレニンアンギオテンシン変換酵素阻害剤の有効性の検討
- 各種体性幹細胞を用いた血管新生療法の開発
- 高脂血症治療薬であるスタチンの心血管・腎保護効果とその作用機序