工業会会員の皆様の中で企業の取締役や役員等リーダーシップを執る立場にある皆様方と理工学部・生物資源産業学部の学科長(コース長,系長)らで構成される「工業会T&E 会」が2008年度に設置され,現在まで継続して活動しています。T&E とは「Top and Executive」であり,企業と大学で相互に連携を保ちつつ,本学の研究や教育に対する有形無形の協力や助言を賜りながら,一方で会員の皆様方に本学の情報を提供させていただくことが趣旨となっております。2022年度の取り組みについて報告いたします。

本年度活動としては,2023年1月23日(月曜日)に工業会近畿支部連合会が主催となり,就職支援セミナーが開催されました。教職員・学生約トータルで22名が参加して開催されました。精密機械H3卒㈱神戸製鋼所機械工場製造室中西俊六様より,「産業機械の業務経験上からの皆様へのメッセージ」というタイトルで講演がありました。タイヤを加工・試験する機器を製造する部署においてスロバキア(非英語圏)のタイヤ工場に機器を納入する初めての単独海外出張業務での興味深い経験談,奮闘をお話しいただきました。

続いて,電気S62卒,H1修㈱エネゲート品質保証室室長長谷修次様からは,「電気事業における配電魂」というタイトルでお話を頂きました。関西電力㈱入社後,送電線維持管理業務に当たられていた1995年に阪神大震災に遭遇されたときの現場の凄まじい状況,ならびにその後の配電線復旧活動において,観光バス・テントでの寝泊まりを乗り越え6日で復電を完遂したという感動的な経験を披瀝いただきました。

講演3番目としては,建設H11卒,H13修,奈良県庁土木事務所計画調整課係長中村正直様より「奈良県の土木計画調整」について講演いただきました。奈良県土木行政における土木事業の企画から工事までの流れの説明があり,また,卒論が「高齢者の交通事故対策」だったそうですが,現在は交通事故対策を行う部署で業務に当たられ,卒論で学んだことを直接仕事に役立せることができているという報告でした。3名の講演者の方々の活躍を拝聴することができた学生にとっては,今後の就職活動や人生設計に大いに参考になったのではないでしょうか。

最後に,本セミナー開催に関して,ご支援くださった関係各位にお礼申し上げます。

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