工業会会員の社長・役員の皆様と工学部執行部・学科長・コース長との会である「工業会 T&E会」の平成26年度の取組みについて報告します。
当該年度の工業会 T&E会の具体的活動としまして,前年度に続きましてT&E会のメンバー及び工業会OBの方から,直接学生に語っていただくセミナーを開催しました。このセミナーの趣旨は,長らく企業の要職を勤められ,各企業・業界の活性化を先導してこられた方々から後輩である在学生に,各職場での技術者の役割等を含め様々な観点からお話しをいただき,勉学へのモチベーションを高めるとともにキャリア教育や就職支援に結びつけられればということです。平成26年度は,以下の通り電気電子工学科と機械工学科合同で「就職支援セミナー ─企業エキスパートの先輩と語ろう─」を開催しました。今回は,本セミナーの趣旨にご賛同下さいました工業会近畿支部連合会会長の原田新一氏から,お二人の講師の方をご推薦下さいました。講師の方々にはご快諾いただき貴重な機会をいただきました。

 

■ 電気電子工学科及び機械工学科合同開催 就職支援セミナー
講師 原田 新一 氏(昭和43年機械工学科卒業・昭和45年機械工学専攻修了)
元神鋼テクノ株式会社社長・株式会社神戸製鋼所OB
演題 工業会について
講師 蘇鉄本 稔 氏(昭和54年電気工学科卒業)
株式会社関電工 営業統轄本部 西日本営業本部 副本部長 電気電子技術士
演題 電気業界に関してのアドバイス
講師 明石 廣司 氏(平成元年機械工学科卒業・平成3年機械工学専攻修了)
株式会社神戸製鋼所 機械事業部門 汎用圧縮機工場 副工場長 兼 製造室長
演題 機械業界に関しての設計から製造の経験
日時 平成27年2月12日(木)13時~15時
場所 共通講義棟6階 創成学習スタジオ
参加者 約200名(電気電子系及び機械系 学部3年生及び博士前期課程1年生)

 

まず原田氏から,徳島大学工業会について学生諸君に興味を持っていただくことや卒業・修了後の積極的な工業会行事への参加などを呼びかけて下さいました。続いて蘇鉄本氏から,電気業界の現状についてご講演をいただきました。明石氏からは,機械業界におけるご経験について講演されました。それぞれのご講演を通じて,社会人としての生き方また本県の素晴らしさも含めてこれまでの貴重なご経験をふまえた興味のつきないお話しを伺うことができました。
三名の方々はどなたも学生にとっては大先輩となる方々ばかりで,親近感を持って聴講し,自らの進路や将来設計に実感をもって考えることができたものと思います。これらのご講演が各自の学習のより明確な動機付けとなり,学習・研究の成果が一層上がることを期待しています。
なお,このセミナーについて開催当日及び工業会近畿支部連合会総会(平成27年6月6日(土)徳島県大阪本部)にて,反省会及び今後について意見交換の機会をいただきました。その際のご意見としまして,学生が聴きたい事項の一つに,就職活動についてのハウツゥがあったとのご指摘がありました。この点に関しましては,昨今文部科学省からキャリア支援教育の義務化が謳われ,本学でも既にそうした指導は講義の一環として実施されています。したがいまして,OBの方からのご講演としましてはより本質的な,社会人としての生き方に関する内容がよろしいのではないかと考えております。また,そうした考え方からしますと,本セミナーの名称自体も再考の余地があるのかもしれません。OBの方からは,来年度のご支援や予算規模の枠を超えてボランティアとして増員しても良いとの大変ありがたいお声もいただきました。また,セミナーをより活発に意見交換できる場とするため,学科ごとに開催する案や就職内定者の話しをお聴きすることなど活性化に向けた建設的なご意見をいただくことができました。
今回のセミナーでは,岩田副工学部長(教育担当、機械工学科),電気電子工学科 久保学科長,同学科 橋爪教授,機械工学科 日野学科長,同学科 木戸口教授には受入担当としてご尽力ならびに交流をいただきました。原田近畿支部連合会会長,蘇鉄本氏及び明石氏,ご関係の先生方並びにご支援いただきました事務方の皆様にこの場をお借りし心からお礼申し上げます。

閲覧履歴