Q. 氏名 職業
天眞 寛文
徳島大学大学院病院矯正歯科 助教(執筆当時)
プロフィール(大学学部卒業以降の学歴等)
2013年3月 徳島大学歯学部歯学科 卒業
2014年3月 徳島大学病院研修医 修了
2018年3月 徳島大学大学院口腔科学教育部 口腔顎顔面矯正学分野博士課程 修了
2019年11月 日本矯正歯科学会 認定医取得
2021年4月より アメリカ合衆国インディアナ大学医学部 客員研究員
Q. 現在の仕事内容について
アメリカで客員研究員(ポスドク)として働いています。私の専門分野は矯正歯科ですが、骨の吸収・再生に関する研究に興味があり、より深く学びたかったので留学を決めました。現在は骨の病気に関する基礎研究を行なっており、主に疾患モデルマウスの組織学的・形態学的な解析を担当しています。
Q. 博士課程・博士に進学したきっかけ
矯正歯科の認定医を取得するためにはほぼ進学がマストであった、というのが正直なところです。しかし、大学院生として研究を進めていくうちに、未知なる部分が徐々に明らかになっていく研究の楽しさに魅せられてしまいました。
Q. 博士課程・博士に進学したメリット
基礎科学的なバックグラウンドを磨くことで、歯科医として治療にあたる上でエビデンスベースの考え方が身に付くと思います。英語論文も読めるようになるので、最新の情報へのアクセスも容易になります。読むだけでなく書くスキルも習得できるので、自身の研究や臨床の成果を世界に向けて発信することもできるようになります。
また、海外生活に興味を持っている方なら、修了後も研究を続ければチャンスがあるかもしれません。そういった魅力が大学院進学にはあると思います。
Q. 博士課程・博士に進学を考えている方へのメッセージ
私自身、進学した当初はアメリカで留学生活を送るまでに研究が好きになるとは思ってもいませんでした。歯学部の学生さんは私と同じでまずは臨床家を目指すと思いますので、大学院で研究を学ぶことの意義が分からないかも知れません。しかし、実際に臨床に携わると気付きますが、まだまだ基礎的なエビデンスや病気のメカニズムが解明されていないまま、盲目的に治療が行われている部分も多いのです。そういった現場での疑問を解決できるのが研究なのです。
少しでも興味がある方は、ぜひ大学院への進学を検討してみてください。いろんな選択肢が開け、視野が広がると思います。