10月22日および23日に、3年ぶりに蔵本祭が開催された。学生さんに感想を聞くと、「イマイチ」、「盛り上がりに欠ける」という声を聞くが、メイン会場であるグランドを見てみると、各々の部活が運営している模擬店(今年は食べ物販売は禁止)が多数並んでいるし、会場では大きな音声も聞こえてきた。この2年半の間で、(マスクをしながらであるが)多くの人々が集まる機会はあっただろうか。講義はweb、実習は時間制限、部活も大きな活動制限、飲み会は禁止。今回の蔵本祭も色々と制限があり、従来各学部・学科で行っていた企画(解剖・病理展、模擬病院、薬学展)はほぼ無い状態ではあった。しかし、多数の人が集まれる機会を得ることはとても大切なことだと感じられた。

企画の制限がある一方で、医科栄養学科が主催する「栄養展」は開催が決定した。ある日、学務係より一本の電話がかかってきた。「栄養展」の担当学生の相談にのってほしいとの内容であった。例年であれば、上級生から下級生への引き継ぎ、あるいは上級生が主催する栄養展に実際に参加することで、大体の準備方法が分かっているが、今年はどのように準備をしたらいいのか尋ねる上級学生がいないとのことだった。コロナの弊害はここにも来ていたか。

栄養展での当日1Fに降りて様子を見てみると整理券を求める学生さんの列ができていた。朝9時過ぎに調理室を覗いてみたが、朝早くから料理を始めているのかある程度の数の魚が焼けていた。7時半には調理室のカギを開けてくれと言われたが、少し早すぎるのでO先生と相談して新人のK先生にお願いをした。

朝日新聞のweb記事を読んでいると、「スパコンを一時止めて電気代節約 電気代高騰に資材不足、大学を直撃」の記事が目にとまった。今年は電気代が昨年の倍くらいになるかもしれないと記事の中で綴られていた。先月、ある学会でH食品に勤務している同級生I君と話す機会があり、医科栄養学科からは2名入社したことを聞いた。I君が私の評判を聞いたが、学生さんの答えは「それは、言えない。」。ただ、「電気を消せ。と頻りに言われた。」と言っていた。例年、管理係で算出した電気代を学科長が確認し、各教室から代金を徴収するシステムになっている。学生さんは気にしていないが、光熱水道料は教室に配られる予算をかなり逼迫している。数字を見せれば、教員であれば目を剥くであろう。少しでも節電ができればと言い続けてきたが、学生からはむやみに節電をしろと言う人物像ができあがってしまったようだ。

<令和4年10月25日:酒井>

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