日曜日の午後、図書館で新聞を読んでいたら声をかけてくる学生がいた。振り返ると私の教室のH君がいた。「人が少ないのでバレーボール大会に出てくれませんか。実践のメンバーで、Tさん、Tさん、Sさんもいるのですが。」

そういえば、栄養学科内でバレーボール大会をしていることは聞いたことがある。私の学生時代は、毎年、春と秋にスポーツ大会が開催されていた。種目はソフトボールとバレーボール。1年生から3年生、各研究室でトーナメント方式で試合を行っていた(以前の蔵本地区の運動場面積は現在の場所プラス立体駐車場のスペースがあり今と比べ広かったのでソフトボールは2試合同時開催が可能であった)。試合後は、皆でビールを飲みながら歓談をしていたことを思い出す。きっとスポーツ大会用の予算立てもされていたのだろう。改めて考えるといい機会を提供していた企画かと思う。確か優勝チームにはトロフィーが贈られていた。優勝した時に一時的に貸与され半年間私の部屋にあったのだが、そのトロフィーはどこにいったのだろうか。

これまでバレーボール大会で良い思い出はない。過去にはある研究室より人数が足りないので出てくれと依頼されて出場したものの、数多くのミスをおかしてしまい、T君(今はT先生)から冷たい目でみられたことがあった。バレーの試合は過去に二十数年くらい出ていない。果たしてできるのだろうか。

試合は6チームを2つに分け、3チームで勝ち残ったチームごとの対戦で優勝を決めるトーナメント戦。実践栄養学チームはこれといった決め手はないが、ミスが少ないので運良く決勝戦に進むことができた。(実践栄養学チームに比べ)選手層が圧倒的に厚い臨床チームに敗れはしたが、いつにない充実した一時を過ごすことができた(感じがした)。

帰りがけ、「先生、バレーやっていたんですか、アンダー上手かったです」と隣のラボのHさんから声をかけられた。「バレーの経験はないけど」と答えると共にある疑問が浮かんだ。なぜH君は私が図書館にいるのを知っていたのか。広い蔵本キャンパスで何故居場所が分かったのか。理由が分からないので、Hさんに疑問を問うと、「えーと、あれです、GPSです。」

<令和1年12月10日:酒井>

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