週明けにドクターとマスターの学生の予演会を行う。来年は、(悲しいことに)ドクターもマスターも卒業生がいないので、予演会はない。一通り発表が終わると、皆からスライドの修正点やプレゼン内容について意見を出してもらった。「スライドに対して文字が小さすぎる」、「表の細かい文字はどこを強調したいか赤枠で囲った方がいい」、「アニメーションを入れた方がいい」と修正する箇所は多々あるようだ。個人的に少し気になったのは、スライド画面全体を使用していない点で、キャンバス全体に絵を描き切れていない感がある。30年くらい前にも、(先々代の教授の)岸野先生より「スライドいっぱいいっぱいに使え」と指導されたことを思い出す。当時は、今みたいにパワーポイントを使用した便利なものはなく、(手書きで作成した)原画の写真を撮るネガ作りから始め、フィルムへの焼き付け、現像などを(自分で)行い発表用のスライドを作成していた。論文作成用の図も、手書きで文字の記入は文字シールを貼り付けていた。今でも当時使っていたネガや図作成用の文字シールを残しているのは、どんな苦労があったかを若い人に知ってもらうための資料として残すためである。今はエクセルで作成したグラフを縦横に自由に伸ばせるが、手書きなら予め縦横の比を頭に入れて取りかからなくてはいけない。以前のようなアナログな環境では論文用の図作りは長けていたので、気を利かせ先生のために図を作ると、「この結果は差がないものだ。グラフにすると差があるように見える。こういう時は表(数字だけに)にするんだ。」と一喝され、1日分の作業が無駄になったこともあった。

2月9日に修士論文の発表会が開催される。それぞれの発表と論文の内容を、主査1名、副査2名で審査し、合否を判定する。確認のための主査および副査の担当者の一覧表がメールで回ってきた。複数の学生の主査および副査を担当すると準備に大変になる。質問を考えなくてはいけないので、研究分野は違うが一通り読んで理解しなくてはならない。日本語だと斜め読みできるが、最近は修士論文でも英語で書かれたものが多いので、更に大変になる。また、運悪く(?)担当の順番が途切れ途切れだと、一日中会場にいなければならないようになる。一応タイムスケジュールが決まっているのであるが、大体時間が押してしまい、否が応でも自分の番が回ってきたら対応しなくてはならない。今年はどうか、とEXCLEファイルを開いてみると、主査および副査担当のどちらも名前がない。発表者23人×(主査・副査)3人で、のべ69人必要なのであるが。どちらかというと論文の内容に近い研究内容の先生、あるいは快く引き受けてくれそうな先生(あまりきつい質問をしない先生)を主査・副査に選ぶ傾向がある。確かに自分の行っている研究に近いことをしているラボは、うちの栄養学科ではあまりない。もしくは、もうみんなから忘れ去れている存在になってきつつあるのかもしれない。学生には、修論発表があるので、試験は金曜日(修論発表会の日)ではダメだといっていたが、時間が空いたので2年生の公衆栄養学の試験日となった。

東京に出張に行ったが雪も残っていて寒かった。徳島に帰ると、暖かく感じた。

<平成30年1月31日:酒井>

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