9月13日-15日にかけて、第64回日本栄養改善学会学術総会をアスティとくしまで開催した。約1年をかけて大会の準備をしてきたが、やはりかなりの物を犠牲にする必要があった。赤字にしないように、絶えずそろばんをはじいていた。当日参加の人数も伸びたので、支払いはまだ済んでいないが、何とか黒字は確保できそうだ。事前参加や演題登録の数でやきもきし、座長の依頼をしても断られ、代わりの先生を探すのに翻弄し、スポンサー企業様へのご協力の依頼等々をしてきたほぼ1年。

学会の方は無事終了し、ほっと一息。総合受付では、宮本先生が様々な非常事態に対応してくれ、シャトルバスの運行運営に関しては竹谷先生が自ら先陣を切ってくれた。教育講演や特別講演を担当してくださる講師の先生の接遇は、松村先生が緻密な計画を立て気の利いたおもてなしをしてくださった。大会の1年前、徳島大会はリーダーシップではなくフォローワーシップで行うと宣言をしたが、まさに描いた通りになった。3日間、自分の出番がない時は、大会本部にこもるかブラブラと会場を回っていたが、全体的にしっかりとそして確実に会が進行していることが肌で感じ取られた。

今回は挨拶をする機会も多く、改めて人前での挨拶をすることが苦手だと実感した(元々、話すことは苦手なので)。開催の挨拶では、「演題の申込数が少なかったので、意見交換室(講演が行われない部屋)が2部屋も取れました。」とブラックジョークを入れたのだが、誰も笑わないので、「ブラックジョークです」と自ら言う有様。総会の短い挨拶で、「学会のスタッフは、名札にすだち君のシールを貼っていますので、何かありましたらお声をおかけください」と言ったが、すだち君は徳島県のマスコットキャラクターなので、県外の多くの先生方は何のことだが分からなかっただろう。懇親会の挨拶では、「大会開催では不安もありましたが、大会前日夜、自転車をこいでいると空から鳥の糞が降ってきました。これで大会は大丈夫と確信しました。運がついた。」と深刻な不安状態を暴露してしまった。

栄養学科に赴任した当初、苦楽を共にしたKさんからお酒の贈り物があった。「酒井先生、教授ご就任10周年、栄養改善学会ご主催、お誕生日おめでとうございます。私も卒後10年たち、森伊蔵を送れるくらいに成長いたしました。今後の更なるご発展とご活躍をお祈り申し上げます。」。私の方は(現在も)下降だが、若い人は、これからもっと成長していくだろう。森伊蔵には、“酒の用心棒”が同封されていた。このセンス、すでに私を上回っている。

<平成29年9月26日:酒井>

kaizen64-1.jpg

閲覧履歴