先日、徳島大学栄養学科47期生の謝恩会に招かれた。まず香川徳島大学学長の挨拶があり、「3つのC」の重要性を説かれた。3つのCとは、Chance, Challenge, Changeの頭文字のことだ。自らに来たチャンスは逃さないで、しっかりと勝ち取る。困難なことに対しても果敢に挑戦(チャレンジ)する。そして自ら大きく変革(チェンジ)をする。これからはますます「3つのC」が必要になることを、栄養学科卒業生に伝えたのだと思う。会の半ばくらいに各教室の教授挨拶がある。毎年、私がトップバッターである(今年は濱田先生が加わったので違うが、昨年までは私が一番若いので、下の者からからしゃべれとのこと)。今年はどんな話をしょうか?この学年は、特に私を困らせるようなことはしていないが、逆に笑いをとれるようなエピソードもない。それをネタにして、「例年なら学外実習で問題がある学生に倍返しをしてやるのだが(少し古いか)、今年の学生さんはそつなく色々なことができ・・」と小笑いをとる。次に、「3つのC」に掛けて次のような話をする。「先ほどの学長の話の中で「3つのC」が出てきました。Challengeという言葉で以前読んだ本で心に残っていることがあります。その内容とは、ある高校でほとんど浪人を出さず、ほぼすべての学生が現役で大学に合格したクラスがあったそうです。そこのクラスでは、自分が行きたい大学よりも自分が合格できる大学を選択するよう進路指導していたそうです。受験に失敗させたくないとの担任の親心もあったかと思います。しかし、人によっては、現役での合格は難しくても、状況さえ許せば、浪人して本当にやりたいこと、向いていることを目指す、ということができたのかもしれない。そして人生も変わったかもしれない(中竹竜二「人を育てる期待のかけ方」ディスカヴァー・トゥエンティーワン)。」小さなことでも挑戦することの重要性を、卒業生に伝えたかったのでこんな話をしてみた。スピーチが終わり席に戻る途中、辰巳先生から、「先生、今の話、グーでした。」と言われた。といっても人が書いた本の内容を話しているだけであるが。

謝恩会が終わり、教室主宰の2次会。話を始めるとついつい説教風になってしまう。早めに退散した方が、学生のためだ。というより私がいると言いたいことも言えないのかもしれないと思い、30分ほどで切り上げる。次の日に、何時までいたと聞いたところ、「25:00くらいです」との返事が返ってきた。若い人にとてもつきあえる時間ではない。2月から新卒論生も入ってきた。1年かけて「3つのC」の内、一つのCくらいの重要性を教えられればと思う。

<平成26年2月24日:酒井>

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