晩秋の暖かな日差しのもと、たくさんの学生さんがキャッチボールをしている姿はほのぼのしい。11月にKBCが開催された。KBCとは、年一回、蔵本キャンパスに所属する学生(一部教員)で構成されるチームで行われる野球大会でありKuramoto Baseball Classicの略。栄養学科はA40というチーム名で参加し、今年で4回目の参戦である。この日は、ダブルヘッダーで1日2試合を戦った。

1試合目は、7番セカンドでスタメン出場したが、2打数無安打、3失策。失策はいずれもフライの取り損ね。年のせいか動体視力の衰えで上がったボールが揺れて見え、落下地点が予想できない。あまりに情けないので5回で1年生と代わってもらった。2試合目も、私が試合に出ると迷惑をかけると思い、2回でキャプテンに交代を伝えた。試合は、残念ながら2連敗。

実は栄養学科チームA40は第一回KBCの優勝チームである。今回のキャプテンは優しい性格なので、お荷物の私でも(年齢がいっているだけの理由で)スタメンで試合に出してくれた。でも成績からみれば明らかに外さなくてはならないメンバーであっただろう(上下関係が厳しい体育会系育ちだから、私を試合に出してくれたのかもしれないが)。リーダーたるもの時には非情な判断をしなくてはならないこともある。研究においても、教室全体のためなら非情な選択をすることも必要だ。そういえば、優勝した時のキャプテンは、私が「試合にでなくてもいいから」と言った準決勝と決勝戦、私の出番は全くなかった。「試合にでなくてもいいから」といっても重要な場面でなければ、差し入れもしているので、一回くらい代打でバッターボックスに立たしてくれてもいいのだが(その考えがいやらしいのか)。でも、その非情の判断のせいで優勝ができた。

栄養学科は優しい学生さんが多いので、多分来年度も私がKBCに参加すれ試合に出場させてくれるだろう。しかし、私が出場するということは一人の学生さんの出番がなくなることを意味する。若い人の芽を摘んではならない。試合に出ても役に立たなければ、自ら引退を宣言しよう。お酒の勢いもあり、「練習は一緒にするが、勝負がかかった試合にはこれからは出ない」と打ち上げの締めの挨拶で言ってしまった。もう後戻りはできない。でも練習にはこれからもたくさん参加しょうと思う。若い人とスポーツと研究で一緒に汗を流し、お酒を飲みながら話をすることが私のアンチエイジングである。

<平成25年12月10日:酒井>

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