L-01:膜タンパクに対する抗体を高効率に誘導する新規免疫技術

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徳島大学シーズ<L-01>:ライフサイエンス、創薬 sdgs-03
 

膜タンパクに対する抗体を高効率に誘導する新規免疫技術
― 脾臓標的化DDS技術を利用した革新的抗体誘導技術の開発 ―

安藤 英紀 准教授 大学院医歯薬学研究部 薬学域 薬科学部門 生命薬学系 薬物動態制御学
キーワード 抗体誘導技術、DDS、リポソーム、膜タンパク
研究室URL https://www.tokushima-u.ac.jp/ph/faculty/labo/ykz/
研究の概要
<膜タンパクに対する抗体の誘導には免疫技術がボトルネック>
 抗体医薬品の開発活発化により、抗体市場の拡大と基礎研究における抗体試薬の需要が高まっている。基礎研究において、特定の細胞を認識する抗体の需要は高く、フローサイトメトリー等で使用されるのはほとんどが膜タンパクに対する抗体である。一方、既存の免疫技術では、膜タンパクの高次構造を認識する抗体を取得するのが困難であるという課題がある。

<脾臓標的DDS技術を駆使した新規免疫技術の開発と膜タンパクに対する抗体の誘導>
 リポソームを用い脾臓に抗原を送達する脾臓免疫技術を開発した。本技術を既存の免疫技術と比較したところ、免疫期間の短縮、多様性の高い抗体群、多様なIgGサブクラス抗体、高親和性抗体の誘導、などを実現した。さらに、膜タンパク搭載リポソームを調製して脾臓免疫することで、従来法では得られなかった膜タンパクに対する抗体の誘導に成功した。
 
想定される用途と製品化・事業化イメージ
<新たな膜タンパクに対する抗体医薬・抗体製品の創出>
 膜タンパク搭載リポソームを脾臓免疫し抗体を評価した。細胞膜タンパクを高度に認識する抗体群を誘導し、抗体が認識する膜タンパクをプロテオーム解析により同定したところ、既存免疫技術では得られない膜タンパクに対する抗体群を獲得できた。本法は、新規標的ターゲットとした抗体創薬、あるいは従来の性能を凌駕する抗体医薬の創出に貢献できると期待できる。

表.脾臓免疫と皮下免疫の特徴
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特許 PCT/JP2020/020029 「抗体製造にかかる新規な免疫法と新規な抗体の製造方法」
著書 安藤 英紀、「脾臓標的DDS技術を利用して刷新的な抗体を誘導する新規免疫技術の開発」、日本DDS学会、Drug Delivery System, 37(4), 334-340 (2022)

 

お問合せ先

徳島大学 研究支援・産官学連携センター
TEL:088-656-7592
E-mail:rac-info@tokushima-u.ac.jp

 

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