沿革

徳島大学大学院医学研究科は,昭和30年7月に設立されました。その後,本研究科は,社会のニーズに応える最先端の医科学研究を推進するため,発展と拡充を積み重ね,平成14年4月には,医学研究科の5専攻(生理系,病理系,社会医学系,内科系,外科系)から成る医学専攻とプロテオミクス専攻に改組されました。また,平成15年4月に,医学部医学科以外の4年生大学出身者を対象とした修士課程医科学専攻を新たに開設しました。
平成16年4月の大学院ヘルスバイオサイエンス研究部の設置に伴い,さらなる発展を目指して,医学研究科を医科学教育部に改組するとともに,研究・教育改革に伴う大学院の見直しを行い,平成22年4月に、博士課程医学専攻(1専攻入学定員51人)と修士課程医科学専攻(1専攻入学定員10人)に再編され,令和4年4月に医学研究科に名称変更されました。

理念と目標

医学の分野において、先端的な研究活動に必要な高度の研究能力と豊かな学識を備え、医療の高度化に寄与しうる高い専門知識・能力をもった研究者、ならびに臨床医を育成する。
あわせて個性的な研究を推進・結実させ、未来を創る活力をもった大学院として医学の進歩と国民の健康の増進に寄与することを目的とする。

-この目的の達成のために以下の目標を掲げる-

  1. 学際的環境を整備し、特定分野に偏しない基礎的能力を備え、広範な応用力・洞察力・創造力を持った人材を育成する。
  2. 最先端の専門的知識・技術を習得できる体制を整備・充実し、国際的競争力を備えた人材を育成する。
  3. 医学・医療の高度化に対応した倫理観を備えた人間性豊かな人材を育成する。
  4. 特色ある独創的な研究テーマをあげ、社会還元に向けた研究活動を推進する。

医学専攻の教育研究の概要

「医学専攻」では、基礎系分野と臨床系分野が学際的に研究連携を深め、基礎から臨床へ、臨床から基礎への研究の展開と応用を重視する中で高度先端医療の開発と実践を目指す。同時にそれを社会において体現する研究者・医療従事者を育成する。

  • 発達予防医学領域は、従来の産科・小児科領域を中心に、人の分化・成長・発達から老化に至る過程を縦断的にとらえ、
    一連の流れの中で健康と疾病についての現象・問題を解明する。
  • 神経情報医学領域では、脳・神経系に代表される情報伝達機序、人間に特有の高次神経機能の成り立ちを研究する一方、高度の情報伝達系に起きる病的変化の病因解析・予防から臨床までを研究する。
  • 再生修復医学領域では、従来の外科学領域を中心に細胞の増殖分化とそれに働く各種の内外要因を研究し、腫瘍・移植医療・再生医療等の分野における実践的応用を目指す。
  • 生体制御医学領域では、生体はその生命活動を維持するため、たえず分子間ネットワークに基づく生体制御系によって恒常性の維持が図られており、疾病はこの制御系の破綻の結果である。プロテオミクス研究を基盤とした分子間ネットワークの研究から疾病の機序解明、予防・治療法等の開発を行う。
  • 酵素・プロテオミクス医学領域では、基盤的研究として「プロテオミクス研究」を推進し、細胞および個体レベルにおける分子間ネットワークによる生体制御機構を明らかにし、それを基礎にして分子間ネットワークの破綻により発症する多因子病において個体差を重視したオーダーメイド型予防・治療法の開発を目指す。「プロテオミクス研究」というパラダイムに則ったアプローチを行うための集約的な研究体制を確立し、プロテオミクス研究領域の研究者を養成する。 

医科学専攻の教育研究の概要

「医科学専攻」では、医科系以外の大学を卒業した人々に、医学に関する幅広い知識とともに先端的医科学の教育を行い、多様な背景をもつ医療関連技術者、研究者、教育者を育成する。

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