このたび、徳島大学・高知大学との共同開催
令和4年度「授業について考えるランチセミナー」<学生の授業外学習を促す>が開催されました。

ご参加いただいた皆さま、大変ありがとうございました。

■開催日時
 第1回 2022年6月9日(木)12:05~12:50
 第2回 2022年6月16日(木)12:05~12:50

■参加者
第1回 6月9日
 60名(Zoomによるオンライン)
第2回 6月16日
 59名(Zoomによるオンライン)

■コーディネーター・講師
第1回 6月9日
コーディネーター・講師
 吉田 博(徳島大学高等教育研究センター)
登壇者
 高畑 貴志(高知大学大学教育創造センター)
 大城 ひらり(徳島大学総合科学部1年)

第2回 6月16日
コーディネーター・講師
 吉田 博(徳島大学高等教育研究センター)
登壇者
 中上 斉(徳島大学教職教育センター)
 吉原 祥(徳島大学理工学部3年)
 桐畑 尚真(徳島大学理工学部2年)

■内容
第1回
 まず講師からなぜ授業外学習が必要となるのかについて、また海外と比べて日本の学生の授業外学習時間が少ない現状とその背景について、解説が行われた。とくに教員からの視点では、授業外学習を適切に実施することで学生が学習に対する達成感や授業目標の達成に効果があることや、授業内容を授業時間以外で習得する機会を設けることで授業内でのアクティブラーニングの効果を高めたり、授業時間内で扱う内容を精選できるといった効果があることが示された。
 次に、実際の学生の視点から授業外学習を行うために必要なことについて「成績評価の工夫」「次回授業の予告や資料の提示」「大学での学び方や課題の目的・意図を提示する」「具体的な指示・支援」といった意見が出された後、これらの意見について学生・教員を交えたパネルディスカッションが行われた。

第2回
 前回に引き続き、なぜ授業外学習が必要となるのかについて説明がなされた後、具体的に授業外学習を促すための授業での工夫について説明がなされた。シラバスやルール作りに加え、授業外での課題設定時の工夫として、課題の目的・意図の明確化やグループで取り組ませる等の方法の工夫、難易度の調整、さらにフィードバックの工夫といった点が示されたほか、授業外学習をしっかり行うことで授業に円滑に参加できるような授業設計といった方法も提示された。
 その後、学生の授業外学習に対する生の考えを聞いたり、実際に授業外学習を促すような授業を実践している教員の工夫について登壇者から報告がなされた後、参加者によってディスカッションが行われた。

■成果と課題
 今回は6月9日の回で60名、6月16日の回で59名と、「授業について考えるランチセミナー」が始まって以来過去最高の参加者数となった。これは徳島大学・高知大学の両主催大学の広報による面も大きいが、授業外学習をどのように促すか、言い換えれば学生が授業以外でも学習するよう意識を持たせるにはどうすればよいかについて考える教員が多かったことを示していると言える。
これを裏付けるものとして、参加者アンケートの結果では、「5. 本セミナーは今後の教育活動において有益なものであった」という設問において、下表に示す通り第1回・第2回とも回答者全員から肯定的な回答 (「とても当てはまる」「どちらかといえば当てはまる」の合計) を得ることができた。

  第1回(6月9日) 第2回(6月16日)
とても当てはまる 8(67%) 13(68%)
どちらかといえば当てはまる 4(33%) 6(32%)
どちらかといえば当てはまらない 0(0%) 0(0%)
まったく当てはまらない 0(0%) 0(0%)
合計 12(100%) 19(100%)

また自由記述においては、学生からの生の意見が聞けたことについて言及するものが多く、学生の実態をどう把握し授業に反映しようと試みる教員が多いことをうかがい知ることができる結果となった。
他の項目についてもおおむね肯定的な回答が多かった。例外として第1回に「どちらかといえば当てはまらない」と回答した回答者が1人いたが、これは学生による回答であり、教育とは直接関係ないためこのような結果になったものと考えられる。
一方で課題として、このようなセミナーに登壇する学生は概して「優秀な学生」であり、これだけでは大多数の学生の考えを把握できないのではないかという懸念もアンケートでは寄せられた。

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教育支援課教育企画係 メール:kykikakuk@tokushima-u.ac.jp 
           電 話:088-656-7679 内線(82)7124

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