このたび、令和3年度「授業について考えるランチセミナー」<学習のエビデンス収集・分析1(量的分析編)>が開催されました。
ご参加いただいた皆さま、大変ありがとうございました。

■開催日時
 第1回 2022年1月13日(木)12:05~12:50
 第2回 2022年1月20日(木)12:05~12:50

■内容
第1回
 まず講師から「エビデンスベースの教育」が求められる背景について、日本学術会議による提言『教育のデジタル化を踏まえた学習データの利活用に関する提言―エビデンスに基づく教育に向けて―』や文部科学省による『教学マネジメントの指針』を参照しながら説明がなされた。実際に授業や学習における量的なデータをどのように収集し活用しているかについて、2人の登壇者から実践報告がなされた。登壇者からは学生のアンケート結果や提出物をもとに学生の実態や様子を把握し授業改善を行ったり、アンケート結果同士の統計分析を実施して学生の能力を把握したりその要因を明らかにするといった事例が報告された。

第2回
 最初にエビデンスベースの教育について前回の内容の振り返りを行ってから、今回も2人の登壇者からどのような実践を行っているか、今回は分析方法に焦点を当てた事例報告を行った。学生の成績をExcelのピボットテーブル機能を用いて集計・グラフ作成することで傾向を把握したり、統計分析ソフトSPSSを用いて学生に行ったアンケート結果からアンケート項目を因子分析するといった事例が報告された。最後に登壇者から、今後量的分析に取り組みたい教員に向けたアドバイスとして、まず論文を参考にして調査・分析の枠組みを決めること、明らかにしたいこととそのための指標を明確にすること等が挙げられた。

■参加者
第1回 1月13日
 31名(Zoomによるオンライン)
第2回 1月20日
 25名(Zoomによるオンライン)

■コーディネーター・講師
第1回 1月13日
コーディネーター・講師
 塩川 奈々美(高等教育研究センター教育の質保証支援室)
登壇者
 吉田 博(高等教育研究センター教育改革推進部門)
 飯尾 健(高等教育研究センター教育改革推進部門)
第2回 1月20日
コーディネーター・講師
 塩川 奈々美(高等教育研究センター教育の質保証支援室)
登壇者
 飯尾 健(高等教育研究センター教育改革推進部門)
 金西 計英(高等教育研究センター学修支援部門)

■成果と課題
 プログラム終了直後、参加者を対象にアンケートを実施した。その結果、「本セミナーは今後の教育活動において有益なものであった」という設問では第1回・第2回とも回答者全員から肯定的な回答 (「とても当てはまる」「どちらかといえば当てはまる」の合計) を得ることができた。
 一方で、「今後の授業や教育活動の中ですぐに実践してみようと思う情報を得ることができた」「本セミナーを受講したことによって授業や教育活動への取り組み方がこれまでと変わると思う」「本セミナーを受講したことによって新たな課題が見えてきた」の質問については、肯定的でない回答(「どちらかといえば当てはまらない」)も一部寄せられた。今回は直接教育改善に役立つものではなく、また統計分析等予備知識を持たない教員にはややハードルが高い内容であった。しかし、今回の内容は『大学教育カンファレンスin徳島』や『大学教育研究ジャーナル』の認知度や参加者の増加にもつながるものであるため、内容を改善しつつ継続して行っていくことが必要である。
 また、今回は講師の音声にやや聞き取りづらい点があり、その結果が「発表資料や動画・音声に不都合な点はなかった」に反映されたと推測できる。通信環境が一つの原因であると考えられるため、こちらの面での改善も求められる。

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教育支援課教育企画室 メール:kykikakuk@tokushima-u.ac.jp 
           電 話:088-656-7679 内線(82)7124
※令和2年11月27日に常三島へ移転したことにより,内線番号が変更しました。メールと外線番号は変更ありません。

徳島大学全学FD推進事業も紹介していますのでぜひご覧ください!
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