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第3期全学FDプログラムの第3年目に当たる今年度の教育カンファレンスは、昨年に引き続き「大学教育カンファレンス in 徳島」として、四国地区大学教職員能力開発ネットワーク(SPOD)の開催行事として実施しました。
今回も各学部からの発表があり、口頭発表18件、ポスター発表13件でした。また、特別講演として、立命館大学教育開発推進機構の沖裕貴教授による講演が「FDの効果検証について」と題して行われました。そして、今回新しくラウンドテーブル形式による発表が4人の話題提供者(鳴門教育大学大学院学校教育研究科の幾田伸司准教授、阿南工業高等専門学校の坪井泰士校長補佐、徳島工業短期大学の山本哲彦学長、徳島大学の教育担当副学長 和田眞理事)によって「徳島県下の大学教育連携に期待するもの及び今後の連携の方向性」という統一テーマで行われました。参加者は、学外からの参加者13名を含む、約120名でした。

徳島大学FD専門委員会委員長
大学教育カンファレンス in 徳島 実行委員長
日置善郎

会 期 2011年1月21日(金)9:15~18:30 (8:45受付開始)
会 場 徳島大学大学開放実践センター

 

主要プログラム

詳細なプログラムはこちら⇒平成22年度 大学教育カンファレンスin徳島プログラム(168KB)
チラシはこちら⇒平成22年度 大学教育カンファレンスin徳島チラシ(2MB)

9:35~12:00 研究発表(午前の部):口頭発表15件
13:00~14:30 特別講演

講 師 沖 裕貴先生
立命館大学教育開発推進機構教授/機構長補佐
演 題 「FDの効果検証について」
講演要旨 昨今、高等教育においては「学習成果」という言葉が飛び交っている。これまでの「教員が何を教えるか」に軸足を置いた教育から「学生が何を学ぶか」を重視した教育への転換を意味している。同様にFDに関しても「何を実施したか」ではなく、「教職員、学生、そして組織が何を獲得したか」を中心に捉え直す必要があろう。
「学士課程教育の構築に向けて」(中教審、2008)では、FDの定義を「教職員の職能開発」と「日常的な教育改善活動」に集約した。またFDの目的を、各大学の建学の精神や各学部・学科のDP(Diploma Policy)の達成のために行われるものと規定した。
これらの動向を受けてFDの効果検証は大きく3つの方向から検討することが可能である。一つには、AP(Admission Policy)、CP(Curriculum Policy)、DPを通じて学士課程教育の一貫性の構築が担保されているかの検証である。言わずもがな大学は学校教育法第83条に規定された教育機関である。そこではDPを実現するべくカリキュラムを策定し、授業を展開しなければならない。二つには、一つ目と絡んでDPを中心とした学習成果を測定・検証する方法が開発され、機能しているかの検証である。なぜならばFDの効果検証とは、DPの達成度の検証に他ならないからである。そして最後に示さなければならないことは「組織の成熟度(maturity)」の検証である。いかに組織(教職員・学生・父母・同窓会)がそれらの改革を自律的に行っているかを俯瞰的に検証する必要がある。
本講演では、これらの取り組みの概要といくつかの大学の成果についてお話ししたい。


14:45~16:15 研究発表(午後の部):①ポスター発表13件 ②口頭発表3件
16:30~18:30 ラウンドテーブル
テーマ「徳島県下の大学教育連携に期待するもの及び今後の連携の方向性」
19:00~ 情報交換会

主催

徳島大学大学教育委員会・FD専門委員会
四国地区大学教職員能力開発ネットワーク

プログラム

■口頭発表A(9:35~12:00)
A①9:35~10:00
知的財産権を活用した自主的創造力創出教育手法の開発(461KB)
出口祥啓(徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部)
A②10:05~10:30
学生の授業満足度に関連する要因 医学部医学科授業評価調査およびKJ法を用いた検討(636KB)
出口祥啓(徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部)
三笠洋明(1)、赤池雅史(1)(2)、岩田貴(2)、Kulbi Bukasa(1)、福井義浩(1)
(1)徳島大学医学部教育支援センター、(2)徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部医療教育開発センター
A③10:35~11:00
履修生の追跡調査による教育プログラムの改善-産学官連携教育の持続可能性をめざして-(541KB)
出口祥啓(徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部)
森本恵美、坂東真悠子、入谷忠光、西田信夫、山中英生
(徳島大学大学院先端技術科学教育部長期インターンシップ支援室)
A④11:05~11:30
知能情報工学科"ソフトウェア設計及び実験"のエンタテインメント化の試行(484KB)
出口祥啓(徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部)
光原弘幸、獅々堀正幹、緒方広明、泓田正雄、得重仁、森田和宏、
松本和幸、渡辺峻、伊藤桃代(徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部)
A⑤11:35~12:00
建設工学科における「キャリアプラン演習」の試みと改善(807KB)
出口祥啓(徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部)
滑川達(徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部)

■口頭発表B(9:35~12:00)
B①9:35~10:00
学部共通科目「情報処理の基礎」の授業開発と実施に関する研究(559KB)
出口祥啓(徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部)
豊田哲也、石田基広、小野公輔、掛井秀一、佐藤高則、佐藤充宏、
内藤徹、西山賢一、村上公一、真岸孝一、矢部拓也、行實鉄平
(徳島大学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部)
川野卓二、吉田博、田中さやか(徳島大学大学開放実践センター)
B②10:05~10:30
「教える」ということ,「学ぶ」ということ~TA学生のアンケート結果からみえるもの~(579KB)
出口祥啓(徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部)
続木章三、藤澤正一郎、英崇夫(徳島大学工学部創成学習開発センター)
B③10:35~11:00
実習教育を協同学習の観点から捉え直す~日本語教育演習・日本語教育教材研究の実践から~(536KB)
Gehrtz-三隅友子(徳島大学国際センター)
出口祥啓(徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部)
B④11:05~11:30
ACE2010 子どもたちのアートを通した参加型国際交流の取り組み(613KB)
出口祥啓(徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部)
Donald Sturge(大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部)
福岡祐子(徳島大学総合科学部人間社会学科科目等履修生)
藤澤正一郎(徳島大学工学部創成学習開発センター)
B⑤11:35~12:00
徳島文理大学のFD活動 卒業生満足度評価アンケート等を例に(430KB)
出口祥啓(徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部)
古田昇(徳島文理大学文学部)

■口頭発表C(9:35~12:00)
C①9:35~10:00
地域社会人を活用した教養教育-地域に広がる知の循環型社会実現を目指して-(771KB)
出口祥啓(徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部)
大橋眞、斎藤隆仁(徳島大学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部)
中恵真理子、光永雅子(徳島大学全学共通教育センター)
C②10:05~10:30
新しい学びのコミュニティ「水曜学舎」~ボランタリースクール~(381KB)
大橋眞(徳島大学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部)、平良全栄(徳島大学公開授業受講生)、光宗榮(徳島大学総合科学部1年)、光永雅子(徳島大学全学共通教育センター)
C③10:35~11:00
初年次学生を対象とした社会人基礎力を伸ばす授業提案-社会性形成科目群「自分探しと現代社会」を通して(376KB)
中惠真理子(1)、大橋眞(2)、後藤寿夫(1)
(1)徳島大学全学共通教育センター、(2)徳島大学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部
C④11:05~11:30
徳島大学生の正課外活動における学び-「四国キャンパス元気プロジェクト」に参加して-(944KB)
吉田博(徳島大学大学開放実践センター)
C⑤11:35~12:00
学生による徳大生の正課外活動支援-真剣徳大しゃべり場の企画・開催を通して-(618KB)
浦邊研太郎(徳島大学工学部電気電子工学科2年)、光宗榮(徳島大学総合科学部社会創生学科1年)、福島沙奈(徳島大学総合科学部人間文化学科1年)、吉田博(徳島大学大学開放実践センター)

■ポスター発表(14:45~15:45)
P①
学習支援ボランティア学生と派遣校教師との連絡体制への課題~テキストマイニング分析を通して~(875KB)
山本真由美、大橋眞、境泉洋、岸江信介、石田基弘
(徳島大学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部)
P②
高校物理復習テストから高大接続を考える(509KB)
齊藤隆仁(徳島大学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部)
P③
「介護実習」を終えた看護学生による「人間関係論」の評価-教科間の接続の視点から教育内容を見直すために-(480KB)
關戸啓子、安原由子(徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部)
P④
医療職を目指す多専攻の学生が履修する「介護実習」の学び(481KB)
安原由子、關戸啓子(徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部)
P⑤
高校生の授業参加と理解度、授業評価(590KB)
二宮恒夫、郷木義子、廣原紀恵、板東孝枝、奥田紀久子、谷洋江
橋本浩子、芝崎恵、岸田佐智(徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部)
P⑥
徳島大学教育GP「高齢社会を担う地域育成型歯学教育」授業アンケートから考察される教育効果(1MB)
薮内さつき、中江弘美、日野出大輔、竹内祐子、伊賀弘起、中野雅徳、吉田秀夫、羽田勝、
尾崎和美、吉岡昌美、吉田賀弥、中道敦子、星野由美、藤原奈津美、河野文昭、吉本勝彦
(徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部)
P⑦
有機化学におけるu-Learningを利用した自己主導型学習の試み(488KB)
宇都義浩(徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部)
P⑧
ものづくり教育と専門技術者育成~日亜STC 初年次の取り組みと課題~(908KB)
菊池淳(1)、続木章三(2)、源貴志(1)、英崇夫(2)、小西正暉(2)、藤澤正一郎(1)(2)、大西徳生(1)
((1)徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部、(2)徳島大学工学部創成学習開発センター)
P⑨
諸外国のFDネットワーク(448KB)
宮田政徳(徳島大学大学開放実践センター)
P⑩
阿南高専におけるティーチング・ポートフォリオの実践(597KB)
松本高志、坪井泰士(阿南工業高等専門学校)
P⑪
大学院GP「医療系クラスターによる組織的大学院教育」~医療教育開発センターによる大学院教育支援 2年目の報告~(704KB)
長宗雅美、赤池雅史、岩田貴(徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部医療教育開発センター)、
高石喜久(薬科学教育部)、武田英二(栄養生命科学教育部)、二宮恒夫(保健科学教育部)、玉置俊晃(医科学教育部)、林良夫(口腔科学教育部)
P⑫
徳島大学蔵本キャンパスにおける模擬患者(SP)の活動報告~社会人ボランティア協力による医療人教育~(994KB)
長宗雅美、石田加寿子、岩田貴、赤池雅史(徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部医療教育開発センター)、高石喜久(徳島大学薬学部)、玉置俊晃(徳島大学医学部)、林良夫(徳島大学歯学部)
P⑬
蔵本キャンパスにおける多職種連携教育(IPE)の取り組み~1年生による合同ワークショップの報告~(606KB)
長宗雅美、辻暁子、福富美紀、射場智美、岩田貴、赤池雅史
(徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部医療教育開発センター)

■口頭発表D(15:50~16:15)
D①15:50~16:15
学生の自己評価向上支援のためのFD開発の必要性(430KB)
二宮恒夫(徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部)
山本真由美、佐藤健二、原幸一、境泉洋、内海千種、福森崇貴
(徳島大学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部)

■口頭発表E(15:50~16:15)
E①15:50~16:15
サマースクールと海外短期留学プログラムについての分析と総括(513KB)
Pankaj Koinkar、村上理一(徳島大学国際連携教育開発センター)

■口頭発表F(15:50~16:15)
F①15:50~16:15
新しいアンケートの試み~教員による自由作成項目 一巡後の結果~(522KB)
井戸慶治、Steve T. Fukuda(徳島大学全学共通教育センター)

■ラウンドテーブル(16:30~18:30)
徳島県下の大学教育連携に期待するもの及び今後の連携の方向性(463KB)
幾田伸司(鳴門教育大学大学院学校教育研究科 准教授)
坪井泰士(阿南工業高等専門学校 校長補佐)
山本哲彦(徳島工業短期大学 学長)
和田眞(徳島大学理事(教育担当)副学長)

当日の様子

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副学長挨拶

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ラウンドテーブル

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ポスター発表

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口頭発表

カテゴリー