1.第4期計画の基本方針
平成23年度からの3カ年は,これまで3期9年間(平成14～22年度)にわたり研究・試行を通じて整備・構築されてきた全学FD活動を長期的に継続可能な安定軌道に乗せるとともに,その実効性を高め効果・検証も進めていく為の期間と位置付ける。

2.第4期計画の目標
第4期計画の基本方針に基づいて,目標を次のように定める。
(1)大学教育委員会,特にFD専門委員会での協議の下,全学FDと学部等FDの連携を強化し,学生の入学から卒業・修了までの全学習課程を視野におさめながら全学FDを実施する。
(2)Organizational Developmentの考え方(Faculty Dev.+Student Dev.+Staff Dev.)に立ち,FD活動を,教員のみのものと考えずに職員やTA,学生も巻きこんだ徳島大学全体のものとして取り組む。
(3)各学部・学科内,および学部・学科間のFDコミュニティの形成。また,大学を超えた徳島県内の大学間FDコミュニティの形成を図る。
(4)参加者にとって有益なFDを実施するとともに,参加しやすい状況を設け,参加者の増加を目指す。
(5)FDホームページを充実させ,徳島大学のFD情報を一元的に集積・配信することによって情報の共有化を図る。

3.第4期計画のプログラム内容
第4期計画の基本方針に基づいて,次のようなプログラムを実施する。
(1)FDファシリテーター養成研修
部局等でFDを実施するためのFDファシリテーターを養成する。1泊2日の合宿によって実施し,FD人材を学内で養成するとともに,FDファシリテーター・コミュニティを育成する。
〔対象者〕学内各学部・共通教育センターFD委員会委員及び中堅以上の全教員,SPOD関係FD担当者
〔開催時期〕6月
〔方法〕レクチャーとグループワーク
〔会場〕独立行政法人国立淡路青少年交流の家,1泊2日で実施

(2)教育力開発基礎プログラム
教育の質向上及び問題解決のための相互交流と日常的な教育改善のための研修を行う。
〔対象者〕講師または准教授昇任後2年以内の教員,学部からの推薦者,SPOD関係初任者教員
〔開催時期〕8月上旬
〔方法〕レクチャーとグループワーク
〔会場〕共通教育6号館201他

(3)授業コンサルテーション
基礎プログラム受講者を対象に個々の教員の実情に沿った具体的で日常的なFDをめざして実施する。
〔対象者〕「教育力開発基礎プログラム」受講者,および希望者
〔開催時期〕随時
〔場所〕各学部を会場として実施
〔方法〕授業参観の機会を提供してもらい,ビデオ録画した授業をもとにして,その後授業研究会を行う。

(4)FD・SDセミナー
教育技術だけでなく,教材開発,新科目創設なども話題とする。また,予算,財務,教員倫理など,大学を構成している要素すべてを含めた内容とする。
〔対象者〕全教職員,大学院生,SPOD関係教職員
〔話題提供者〕徳島大学内外の教職員
〔開催時期〕奇数月に実施(年4回程度)
〔場所〕授業研究インテリジェントラボ等
〔方法〕講演(遠隔講義システムを活用して参加しやすい状況を作る。)

(5)大学教育カンファレンス in 徳島
本学や四国の高等教育機関で行なわれている教育改善の取り組みを教育カンファレンスで発表する。
〔対象者〕全学の教職員,学生,一般市民,SPOD関係教職員
〔開催時期〕各年度計画の中で決定する
〔開催時期〕年度末(1月～3月)
〔場所〕大学開放実践センター等
〔方法〕口頭発表,ポスター発表,ワークショップ,ラウンドテーブル

(6)『大学教育研究ジャーナル』発行
『大学教育研究ジャーナル』の継続発行。
全学FD実施報告書を兼ねる点も従来と同様とする。

4.第4期計画におけるその他の事業
第4期計画の目標に向かって,これまでに整備されてきたプログラム内容の一層の充実に努めるとともに,新たに
(1)遠隔講義システムによるキャンパス間FD展開(蔵本地区FD拠点設置)
FD関係資料の情報化(HP拡充,FDプログラム・参加者管理データベース運用,映像資料のDVDライブラリー化等)
(2) アカデミックポートフォリオ導入に向けた試行
(3)大学院FDの実質化
(4) 徳島大学FD・SD連携の実質化(FD・SD連絡会による活動)などを推進する。

5.第3期プログラムへの参加者数(参考) (人)

♯ 22年度は10月20日現在の人数