L-08:エピトランスクリプトームを応用した新規創薬技術の開発

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徳島大学シーズ<L-08>:ライフサイエンス、創薬 sdgs-03
 

エピトランスクリプトームを応用した新規創薬技術の開発
― 網羅的解析によるメチル化RNAの新しい恒常性維持機構の解明と新規創薬シーズの探索 ―

ナズラ キユム
桑野 由紀
森野 豊之
助教
講師
教授
大学院医歯薬学研究部 医学域 医科学部門 生理系 遺伝情報医学
キーワード メチル化RNA、m6A修飾RNA、エピトランスクリプトーム、創薬
研究室URL https://www.tokushima-u.ac.jp/med/culture/med/seitaiseigyo/sutoresu/
研究の概要
<神経変性疾患やがんには、より有効性の高い新たな治療が求められている>
 分子標的療法の発展により、がん治療はかなり改善してきたが、いまだに有効な治療がないがんも少なくない。中でも高齢化に伴って増え続けている神経変性疾患やがんに対し、それら病態メカニズムの解明を加速し、治療の確立が急がれている。

<網羅的メチル化RNA解析(エピトランスクリプトーム解析)を用いたアプローチ>
 近年、RNAの転写後修飾が注目され、メチル化RNAを網羅的に解析する“エピトランスクリプトーム解析”が恒常性維持機構解明に重要であると考えられており、メチル化RNAが神経変性疾患やがんの病態形成に関与していることが明らかにされつつある。我々は、メチル化RNAの分子動態を調べ、神経変性疾患やがんに対する新たな治療アプローチを探索している。
 
想定される用途と製品化・事業化イメージ

<メチル化RNAの機能解析から新規治療戦略を確立>
 神経変性疾患において、メチル化RNAを減少させるとストレスの細胞内応答の遅延が生じること、疾患に関与する分子とメチル化RNAは、互いにその量や分布を調節していること、を示した。また、がんにおいて、大腸がんの進展に関与するメチル化RNAを特定し、その分子メカニズムを解明している。これらの知見をもとに、メチル化RNAを起点とした新たな治療戦略の確立を目指している。

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図1.メチル化RNAの病態への関与
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図2.がんの進展に関与するメチル化RNA
論文 Kuwano Y, Nishida K, Rokutan K. Overexpression of the transcribed ultraconserved region Uc.138 accelerates colon cancer progression. Sci Rep. 2021 Apr 21;11(1):8667. doi: 10.1038/s41598-021-88123-9.

 

お問合せ先

徳島大学 研究支援・産官学連携センター
TEL:088-656-7592
E-mail:rac-info@tokushima-u.ac.jp

 

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