那賀町地域再生塾 | 国立大学法人 徳島大学

那賀町地域再生塾

地域協働デザイン部門

期間

平成18年~平成21年度

 

事業代表者/スタッフ

山中英生、真田純子

 

連携/協定

那賀町

 

主催/共催/後援

徳島大学地域創生センター

 

事業概要

平成18年8月、徳島県那賀郡那賀町と徳島大学との地域再生をテーマとする協定締結により「徳島大学地域再生塾(以下、「地域再生塾」という。)」を設置した。平成19年度より地域創生センターの活動となり、引き続き地域住民主体の持続的な活動へと消化させるため、持続的な取組に向けた講演会、学習会などを開催し、持続的な活動イメージを共有する。特に、平成25年4月より設置される「地域おこし協力隊」など、外部からの人材と地域住民、大学生などとの連携による地域の新しい価値創造に向けた持続的取組へと昇華させることを狙う。

事業のポイント、狙い

那賀町で活動している「地域再生塾」に更に学習の機会を提供し、より効果的な市民活用となり積極的な展開を促す。

 

活動場所

 2006 年11 月の開塾にあたり、那賀町延野の生活改善センター内の遊休化していた3室を地域再生塾の教室及び事務室として開設した。

 

塾での塾生と協働した取り組みの事例

 

(1) ゆず婆ちゃん

ゆずばあちゃん

那賀町の特産農産物「木頭ゆず」を町のイメージキャラクター化した「ゆず婆ちゃん」や町名を活かしたキャッチフレーズ「なかは なかなか いい いなか」を提案、町内の観光施設鷲の里の観光案内板等に採用されている。また、ゆず婆ちゃんの着ぐるみは交通安全キャンペーンや町内外の催しで活用されている。

 

(2) はんごろし

地域で使われてきた「おはぎ」の呼称を復活させた「はんごろし」の販売や山柿を練り込んだ柿の餅、特産の相生茶や柚子・唐辛子を使用した「ゆずばあちゃんの手焼きせんべい」販売などで農産物加工グループと協働、支援している。 「はんごろし」「柿のもち」は、町外イベントでも早々に売り切れ、町内の和菓子店に町外からの引き合いがあるなど、地域発の名物としての評判が定着してきている。

 

(3) ミニ四国八十八カ所 水崎廻り

水崎廻り

地域の慣習「ミニ四国八十八カ所 水崎廻り」を取り上げた活動では、地元の水崎保勝会と連携、学生が協働してマップを作成するなどの支援を行うことで、参拝客が三割方増加している。 学生のこの取り組みは、地域のまちづくりデザインをテーマにした「第4回公共政策デザインコンペ」(土木学会土木計画学研究委主催)で審査員賞と優秀賞を受賞した。

 

(4) 那賀町の山菜

地域の山菜を徳島市の業者と連携して販売する取り組みでは、学生がリーフレット「那賀町の山菜」を制作し支援している。

 

(5) 地域の伝統文化の支援

那賀町内の伝統的工芸品(阿波太布、拝宮和紙、指物家具など)が、町内においても余り知られていないことから、これらを中心とする展示会「丹生谷の手仕事展」を、徳島市内のギャラリー森の元気の協力で開催し、町民に開催を案内した。訪れた町民から不明を恥じる声が聞かれるなど、地域を再認識する機会となっている。 2010 年1月には、地元の国登録有形文化財万福寺本堂において「拝宮和紙 書・版画・写真とのコラボ展」と「寺子屋人形浄瑠璃」を開催した。寺子屋人形浄瑠璃は地域の伝統文化を支援する試みとして継続することを目指している。

 

(6) 物産直売「なかなか市」の開催

なかなか市

町内にある太龍寺ロープウエイ道の駅は年間延べ12万人の利用者があるが、多くは観光バスで乗り付け、ロープウエイを利用するだけで町外へ去る現状に着 目、同駅のある鷲の里に土佐日曜市のような賑わいを創出することを究極の目標に、同駅管理者の協力を得て物産直売「なかなか市」を月一回開催のペースで開 催している。遍路客の足を止める品揃えの工夫など塾生の実践的な学びの場となっている。



(7)特産品「木頭ゆず」の利用法周知,消費拡大支援

那賀町の特産品である木頭ゆずを使ったレシピを公募し、「木頭ゆず料理グランプリ」を開催し、レシピ集の作成と配布,入賞スイーツの県内洋菓子店での販売,徳島市内での料理教室開催を行った。

 

具体的な成果・効果

大学が初動し、地域への主体性が移行していくモデル的な取組みの仕上げとなる。

 

最終更新日:2017年3月17日