徳島大学白菊会は、天寿を全うしたのち、ご遺体を徳島大学医学部・歯学部へ無償で提供していただくことを生前から約束している人々の団体です。1967年 9月に発足し、毎年、総会開催や会誌発行などの活動を通して会員相互の親和を図り、献体の啓蒙を進めています。

徳島大学白菊会理事長の挨拶

徳島大学白菊会理事長  香西 孝史

 いま、命を大切にする社会全体のとりくみが、とても大切になっているように思います。徳島大学医学部や歯学部は、社会が求める人材の育成に日々努められており、その事業に無条件・無報酬のボランテイアとして貢献できればと、献体の登録をしている人々の会が徳島大学白菊会です。
 1967年の発足から、大学とともに県民のご理解をえるために広報などにもつとめてきましたが、最近では会員が千名を越えるようになりました。
 会員は毎年の総会、地区集会、学生さんとの懇談会などを通じて、献体の意義や社会に役立つ喜びを感じ、成願まで健康で長生きしようとの新たな意欲がでて、「登録は早く、成願はゆっくり」を心がけています。
 皆さまのご協力を心からお願いいたします。

献体について

 献体とは、医学・歯学の大学における人体解剖学の教育・研究に役立たせるため、自分の遺体を無条件・無報酬で提供することをいいます。
 「自分の死後、遺体を医学・歯学の教育と研究のために役立てたい」とこころざした人が、生前から献体したい大学またはこれに関連した団体に名前を登録しておき、亡くなられた時、遺族あるいは関係者がその意志にしたがって遺体を大学に提供することによって、はじめて献体が実行されることになります。
 解剖には、大きく分けて次のような種類があります。

  1.人体の構造を調べるための系統解剖(正常解剖)
  2.死後、すぐ病変を調べるための解剖(病理解剖)
  3.変死体の死因を調べるための解剖(法医解剖または司法・行政解剖)   

 献体に直接関係があるのは上記 1)系統解剖(正常解剖)で、医学・歯学教育の基礎といわれております。良い医師・歯科医師を育てるためには、全身の構造を学ぶ「解剖学」の教育を充実させることが必要なのです。
 平成25年度に開催された徳島大学白菊会総会において、今まで医学生・歯学生の教育が中心であった系統解剖に加えて、希望する会員は医師・歯科医師の教育・研究にもご遺体を提供することができるようになりました。  

学生との懇談会・解剖体慰霊祭 

令和 5年 10月 13日(金)  

 大塚講堂 2階小ホールにて、白菊会会員25名と医学部・歯学部の学生代表43名との懇談会が行われました。白菊会理事長の開会挨拶、徳島大学医学部・歯学部の解剖学分野教授の挨拶の後、白菊会会員と医学部・歯学部の学生との懇談が和やかに交わされました。懇談会後には、参加学生の代表者 4名による感想発表、白菊会理事の閉会の挨拶をいただき終了しました。
 引き続き、大塚講堂 1階大ホールにて、第70回徳島大学解剖体慰霊祭が行われました。慰霊祭にはご遺族、白菊会会員、本学教職員・学生等が参列しました。はじめに全員で献体者の尊い御霊に黙祷を捧げた後、医学部長、歯学部長、解剖学関係の教授、白菊会理事長が追悼のことばを述べられました。その後、参列者全員が祭壇に献花し、最期にご遺族代表の挨拶があり、厳かに慰霊祭は終了しました。

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地区集会(北部地区) 

令和 5年 9月 19日(火)  

 白菊会北部地区集会が『和処とみます(鳴門市撫養町)』において開催されました(出席会員数は32名)。学務課長の司会進行により、はじめに理事長より挨拶があり、続いて参加者の紹介、白菊会事務局からのお知らせ、会員らとの意見交換とすすみ、顧問であり医師の樫原先生による健康相談を受け付けました。最後に、理事長による白菊会についての想いを込めた詩吟の披露がありました。昼食の後、和やかなうちに地区集会は終了しました。

徳島大学白菊会総会 

令和 5年 6月 16日(金)  

 蔵本キャンパス内・大塚講堂において第56回徳島大学白菊会総会が開かれました。総会には約70名以上の会員が出席されました。学務課長の司会進行により、はじめに令和4年度に成願された会員氏名の奉読があり、その後、御霊に対し出席者全員で黙祷を捧げました。続いて歯学部長の挨拶、徳島大学病院副病院長の挨拶、医・歯学部の解剖学分野を代表して医学部教授の挨拶、そして理事長の挨拶とすすみ、令和5年度新入会員の紹介の後、議事に入りました。議事では令和4年度の収支決算および令和5年度収支予算案、令和5年度事業計画等が承認されました。その後、徳島大学大学院医歯薬研究部の地域運動器・スポーツ医学分野 特任准教授 藤谷順三先生による記念講演が行われ、盛況のうちに本総会は終了しました。

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御遺骨返還・感謝状贈呈式、解剖体納骨式および追悼式 

令和 5年 5月 31日(水)  

 蔵本キャンパス内の藤井節郎記念医科学センターにおいて「令和5年 御遺骨返還・感謝状贈呈式」が行われました。令和4年度の解剖に供された方の御遺骨38柱を御遺族にお返しするとともに、文部科学大臣および徳島大学医学・歯学部からの感謝状を贈呈しました。歯学部長の挨拶、医学部解剖学分野教授挨拶の後、医学・歯学部の学生代表がお礼の挨拶を述べて「御遺骨返還・感謝状贈呈式」は終了しました。引き続き、解剖体慰霊碑前において「納骨式および追悼式」が執り行われ、御遺族、教職員と多数の学生が献花を行い、御献体賜った方々の御冥福をお祈りしました。その後、大学への納骨を希望された方の御遺骨を納骨室に納めて終了しました。

【 年間行事 】

  • 御遺骨返還・感謝状贈呈式(5月)
  • 徳島大学白菊会総会(5月または 6月)
  • 地区集会(9月)
  • 学生との懇談会、解剖体慰霊祭(10月)

会員の皆様へ 

★以下の場合は事務局までご連絡ください。 

・お住まいのご住所や電話番号等が変更になった場合
・ご家族の都合や亡くなられた時の事情で、献体せずに荼毘に付したという場合

★会報『白菊』の原稿は随時募集しております。  

 原稿につきましては随時募集しております。下記メールアドレスからの投稿も可能ですので、会報『白菊』を参考に、お気軽にご投稿ください。
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入会希望、住所変更、会報『白菊』の原稿送付など、各種問い合わせ先

〒 770 - 8503 徳島市蔵本町 3丁目 18 - 15
徳島大学 医学部 徳島大学白菊会事務局(解剖教育支援室)
電話:088 - 633 - 7027( 088 - 633 - 7202 )
受付時間: 9時 00分 ~ 16時 00分
メール: shiragiku@tokushima-u.ac.jp
(入会希望の方はお電話ください。メールでは受付しておりません)
 
*ご遺体のお引き取りに関するご連絡は、
徳島大学白菊会事務局
電話:088 - 633 - 7027、受付時間: 8時 30分 ~ 17時 15分
*ご遺体のお引き取りに関する土日・祝祭日および平日の上記時間外は、
徳島大学病院事務当直室:088 - 633 - 9211 まで。 

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