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徳島大学シーズ<L-13>:ライフサイエンス・情報通信 |
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「みまもるくんⅡ」:歯科医療・医療と福祉・介護間のシステム連携・人的連携の実現
― 生活習慣改善提示による行動変容を目指したAIエンジン ―
尾崎 和美 |
教授 |
大学院医歯薬学研究部 歯学域 口腔科学部門 口腔保健学系 口腔保健支援学分野 |
キーワード |
オーラルフレイル予防、生活習慣、Personal Health Record(PHR)、
AIオーラルレコメンドエンジン、情報通信技術 |
研究室URL |
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研究の概要 |
<社会課題:過疎化・高齢化が進む中山間地域での情報連携や支援職員の不足がボトルネック>
“健口”(健やかな口腔機能の維持)が全身の健康に寄与することが共通認識となっている現在、過疎化・高齢化が進む中山間地域の高齢者の“自助・互助”意識向上に加え、保健師やケアマネなど支援職員による見守り、また高齢者が抱える“口腔目線”の個別課題の早期発見と、PHRの密な情報共有や連携に基づく“共助”への迅速な接続が、オーラルフレイル予防を足掛かりとした高齢者の健口および健康寿命の延伸に大きく寄与する(図1)。
<技術課題:支援職員の負担の低減>
支援職員の不足に伴う過大な負担を低減するため、①要支援者等情報共有システム(みまもるくん)、②口腔機能モニタリングシステム、③健口モニタリングゲームの開発を完了している(図2)。
今後、それぞれのシステムを連携させ、要支援者の口腔環境改善や意識を向上させるための情報提案を可能にするAIオーラルレコメンドエンジン搭載アプリの開発を目指しており、情報登録や行動変容の“実行率”の向上が未病・発症予防に向けた生活習慣の定着化をもたらすことを期待している(図3)。

図1.地域包括ケアシステム構築に必要な情報連携システム |

図2.これまでに開発したPHR関連のデータベースシステム |

図3.健口・健康リテラシー向上に資する情報連携AIエンジン搭載アプリの開発
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想定される用途と製品化・事業化イメージ |
<災害時の避難救助情報共有ツールとしての活用>
災害時、要支援者はそのまま要救助者になり得ることから、本システムは、災害時に備え、平時から情報を共有するツールとしての活用が期待されており、既に那賀町では、災害に備えるツールとしての運用に向けた準備が進められている。今後、本学環境防災研究センターと共にBCPに基づいた収集情報の優先度付けを行っていくことで、より実用的な防災ツールとしての機能も期待できる。
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研究活動 |
● 商標:登録5745144 「くっぽちゃん」
● 織田美咲(指導教員:尾崎和美):「認知・口腔機能評価のためのICTシステムの可用性に関する研究」徳島大学歯学部口腔保健学科卒業論文集:令和4年度(第13期生), 7-15, 2023. |
お問合せ先
徳島大学 研究支援・産官学連携センター
TEL:088-656-7592
E-mail:rac-info@tokushima-u.ac.jp