お知らせ:

2023/11/8   2023年度医薬品機能生化学分野研究室見学(学部2年生対象)スケジュール調整についてのお知らせを、教務システム内の代謝生化学講義資料一覧にuploadしています。(※Uploadされている内容は代謝生化学の講義内容とは関係なく、医薬品機能生化学分野研究室見学スケジュール調整のためのものです。)

研究概要

当研究室では、以下のテーマについて研究を行っています

  1. 糖尿病発症のメカニズム解明と治療法の開発:酸化ストレスによる疾患として主に糖尿病に焦点を当て、その病態発症のメカニズムを検討するとともに、酸化ストレス制御を基盤とする新規糖尿病治療・予防薬の薬効薬理試験を行う。
  2. 生体内酸化ストレス発生機序の解明:酸化ストレスは動脈硬化、糖尿病、発癌等様々な病気を引き起こし、また老化の進行にも関連している。当研究室では活性酸素・活性窒素種の特異的検出法の開発を通じて、酸化ストレスによって惹起される疾病との関係を検討するとともに新規抗酸化医薬品の開発を行う。
  3. 亜硝酸塩の生理作用の検討:亜硝酸塩は体内で発がん性物質であるニトロソアミンを発生させるため厳密な法規制を受けている。一方で、経口的に摂取された亜硝酸塩は体内で強力な血管拡張物質である一酸化窒素(NO)へ変換され、腎不全の治療に役立つことを見出した。現在腎疾患や糖尿病の治療を視野に入れた新たな切り口で亜硝酸・硝酸塩の生理作用を検討している。
  4. がん治療が血管機能や血行性がん転移へ及ぼす影響の検討(腫瘍循環器学):近年のがん治療成績の向上によりがんサバイバーが増えてきている一方で、抗がん剤をはじめとするがん治療が心血管イベント発症リスクを著名に上昇させることがわかっている。抗がん剤治療がどのようなメカニズムにより血管機能や血行性がん転移に対して影響を及ぼすのか検討し、「血管をまもりながらがんを治療する」効率的がん治療の開発を目指している。
  5. 各がん種における腫瘍血管新生とがん進展メカニズムの関係性に対する低酸素がん微小環境の役割の多様性の解析(腫瘍血管生物学、低酸素生物学):大腸がん、肺がん、乳がんなどのように腫瘍血管新生が盛んながん種(血管新生阻害剤が治療に頻用される)もあれば、膵がんのように腫瘍血管が少なく強い低酸素環境下に存在するがん種もあるため、腫瘍血管新生の程度という切り口によって各固形がん種の進展メカニズムの差異を解明することを目指す。低酸素環境は腫瘍血管新生を促進させがんの進展に寄与することがわかっているもののがん種によっては腫瘍血管新生が少なくかつ強い低酸素環境下にあるがんも存在し、各がん細胞における低酸素応答には多様性があることが考えられる。遺伝子データベース解析等の網羅的解析も含めて各がん種における悪性化因子を抽出し、その多様性を解析することで、新たながん治療戦略の開発を目指す。

お知らせ

Amazonより出版されました『世界薬学探訪記 四国の全薬学部による海外薬学視察団最新報告: 日本の薬学、薬剤師はどう変わるべきか?(桐野豊 編)』(kindle版)という本の試作に関わりました(土屋浩一郎、分担執筆)。ご覧頂けたら幸いです。(2019年4月28日)

世界薬学探訪記表紙

南山堂より出版されました、『ZERO ONE スタートアップTDM』(香川県病院薬剤師会 香川県TDM委員会 編)という本の制作に関わりました。(土屋浩一郎、編集アドバイザー)ご覧頂けましたら幸いです。(2019年2月1日)

ZERO ONE スタートアップTDM表紙

化学工業日報社から出版された「肥料の夜明け」(渡辺和彦 編著)という本の中に、「硝酸塩の臓器保護作用」という文章を分担執筆いたしました。(土屋浩一郎、分担執筆)ご覧頂けましたら幸いです。(2018年9月25日)

肥料の夜明け表紙

京都廣川書店より、「臨床思考プロセス・薬物治療学 -最適治療への理論スパイラル-」という本を出版しました。(土屋浩一郎、編著)

臨床思考プロセス表紙

この本は、病院・薬局実習を終えた学生および薬剤師免許を使い医療の職場で働き出した方を対象とし、「添付文書」「インタビューフォーム」「ガイドライン」という資料だけをつかって、理論的に情報収集および患者指導が行えないかを考え、作成しました。
是非、手にとってご覧下さい。

研究業績

研究室の場所(下記PDFをご覧ください)

研究室について

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