平成29年度 SIH道場振り返りシンポジウムを開催しました

 

1)開催趣旨
各学部・学科での「SIH道場~アクティブ・ラーニング入門~」を振り返り、取組内容および成果と課題を共有し、次年度のプログラム改善に繋げる。
 

2)実施概要
  日  時:平成291117日(金)16:3019:00 (16:00受付開始)
  場  所:南常三島キャンパス 総合科学部地域連携プラザ2階地域連携大ホール(けやきホール)
  参加対象:大学、短大、高等専門学校、高校の教職員及び学生

 

3)開催報告
 最初に、赤池雅史大学教育再生加速プログラム実施専門委員会副委員長が開会の挨拶を行った。次に「平成29年度SIH道場の総括」として、上田勇仁特任助教がSIH道場の目的および平成29年度の各プログラムの取組み概要について紹介すると共に、学生対象アンケート結果について説明を行った。その後、「SIH道場授業設計コーディネーターによる実施報告」として、芥川正武講師(理工学部理工学科)と阪間稔教授(医学部保健学科)が報告を行った(詳細については、資料の報告スライドを参照)。さらに「ポスター発表」として、各15プログラムの担当者と医療教育開発センターの担当者がそれぞれのSIH道場の取組について報告を行い、参加者の質問に答えた。

SIH道場受講生からの報告」においては、SIH道場評価・改善ワーキンググループの学生委員が報告を行った。SIH道場が役に立った点としては、以下が挙げられた(一部抜粋)。
 「出会ったことのない他学科の方々と知り合える機会になったのは、非常に良い点であると思う。教養科目の履修中はどうしても専門知識が少なくなるが、少ないからこそ見える新鮮なものがあったように思われる。数年後に同じメンバーで同様の活動を行った場合、どのように変化しているのか知ってみたい。」
 「私たちがこれから学ぶであろうことを、一足先に学ぶことができ、これからの勉学への意識も高まり、目標を持って大学生活を送ることができるようになったと思います。良かったこととして、私たちが知らなかった医学的な知識を学べたことはもちろんですが、スライドの作り方や発表の仕方も学べて、自分が今できることが広がりました。」

 ディスカッションについては、
総合教育センター教育改革推進部門の新原将義助教が司会を務め、パネリストとして、赤池雅史大学教育再生加速プログラム実施専門委員会副委員長、芥川正武講師、上田勇仁特任助教、山本秀樹、宮田晃志SIH道場評価・改善ワーキンググループ学生委員が檀上で質疑応答を行った(ディスカッションの詳細については、「4」ディスカッションのまとめ」を参照)。
 本シンポジウムには、学内教職員、学生および外部評価委員の68名が参加し、今年度のSIH道場の課題を踏まえ、次年度に向けた改善点を考えるための機会となった。

4)ディスカッションのまとめ
   ディスカッションは、シンポジウムで共有されてきたSIH道場の実施報告やアンケート結果、学生からの意見などを踏まえて、さまざまな立場の参加者間で議論を行い、次年度以降のプログラム改善に繋げることが目的である。登壇者は、大学教育再生加速プログラム実施専門委員会より赤池雅史副委員長、授業設計コーディネーターより理工学部電気電子システムコース芥川正武講師、各プログラムの実施支援の立場より
総合教育センター教育改革推進部門の上田勇仁特任助教、受講者の立場より医学部医学科1年山本秀樹さん、宮田晃志さんの5であり、司会は総合教育センター教育改革推進部門の新原将義助教が務めた。
 ディスカッションでは、はじめに、学外の参加者から寄せられた「全学的な取組を実施するにあたっての工夫と今後の課題」についての質問に対し、赤池副委員長より「取組を続けていくうちに賛同者が増えてきている感覚があるため、各学部の先生方に協力をお願いし、感謝を述べ続けていく」ことの重要性を指摘する回答が為された。また授業実施者としての負担について、芥川先生より「コーディネーターの負担は大きいが、内容的には学生にとって必要なものなので、通常授業とバランスをとりながら進めていくことが大事」であるという意見が述べられた。また、今後の課題について、上田特任助教より「支援の取組の一環として今年度より院生コーディネーター制度を設けており、こうした制度をより活用してもらうことが必要ではないか」との発言が為された。
 続いて、学内の教員より寄せられた「SIH道場での学びが他の授業に活かされていないのではないか」という意見が紹介され、議論が為された。この点について、芥川講師より「SIH道場では例えば文章力についての課題を繰り返し行うことが難しいため、SIH道場で実施した課題に、他の科目でも取り組む機会が増えていくと、現状は変わり得るのではないか」との意見が述べられた。またフロアからは「協働力のような学びの姿勢についても他の授業で活かされている実感がない。SIH道場では大学での学びの楽しい部分のみが強調されている気がするが、大学では同時に学びの厳しい部分についても伝えていく必要があるのではないか」という見解が述べられた。この点について、赤池副委員長より「学びのトランスファーはなかなか起こりにくいものであり、学んだことを深掘りし、何ができ、何ができないかをしっかり考えていくような機会を設けないと、その後の学びに結びつかないのではないか」と、今後の課題についての見解が為された。さらに上田特任助教より、外部評価委員からも、SIH道場の成果の他授業への波及について課題が指摘されていることが紹介され、今後どのような取組が考えられるのかについて検討が必要であるという議論が行われた。学生の視点からは、「例えば生物学と生理学の授業内容についても、個々の授業として受け止めてしまっており、それを結び付けて考えるという姿勢はないように感じる」「どのように結びつけていくべきなのかの方向性が分からず、その方向性を示してもらえると学生としては助かるのではないか」との見解が述べられた。
 次年度以降のSIH道場では、ディスカッションにおいて共有された課題の解決が重要になる。特に専門教育課程や他の授業への効果の波及については多くの議論が費やされており、こうした議論を基に、次年度以降の取組について更なる検討が必要である。


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SIH道場総括報告                  学科の実例報告

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学科の取組報告                   パネルディスカッション

5)平成29年度SIH道場振り返りシンポジウム 参加者アンケート集計結果
  開催日時:平成291117日(金)

  参加者数:68
  アンケート回答数者数:43名(回収率:63.2%)
 
問1.回答者の所属について

 

 

 












問2.振り返りシンポジウムについて

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 

 

問3.振り返りシンポジウムに参加した感想 

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