医学部長あいさつ

医学部長

徳島大学医学部長

徳島大学大学院医科学教育部長

苛原 稔


今年も新入生を受け入れる季節が来ました。毎年繰り返して見る入学式やオリエンテーションでの初々しい風景ですが、徳島大学医学部に入学してくる学生の雰囲気は少しづつ変化しているようです。素晴らしい医療人になる大きな志を持って入学してくることには変わりはないものの、最近は蛮からは姿を消し、スマートな学生が増えています。成績は優秀で個人的な行動は活発ですが、自分の立ち位置の把握や他人との関連性に疎い学生が増えているように思います。高校生活では基本的にご両親や高校の先生方のご指導の下に過ごしてきた学生が、大学入学と同時に急に大人の階段を上って自己責任で過さねばならなくなります。自由は多くなりますが、一方で責任も増えます。この過程で新しい生活に適応する必要がありますが、個人差があり、全ての学生が上手く適応するとは限りません。私たち教員はそのことを心に留めながら教育にあたりますが、学生自身あるいはご父兄の皆さんにも是非、このことに留意していただきたいと思います。

さて、我々のような医療系の学部では、学業成績だけでなくコミュニケーション能力や協調性も重要なファクターになります。多くの学生は最終的に国家試験を経て、医師や管理栄養士、看護師、診療放射線技師、臨床検査技師などの資格を取り、臨床現場で活躍するわけです。人を対象とする職業に就く以上、学業成績と協調性の鍛錬が必要です。教員である我々は社会から期待される医療人を養成する義務があり、医学部の全力を尽くして教育にあたります。また医学部の使命には、医学発展のために研究をする研究者の養成も重要です。徳島大学医学部では 医学部の途中で大学院に進学するMD-Ph.Dコースを設けたり、海外短期研修としてハノーバー医科大学、テキサス大学、モンゴル健康科学大学、ソウル国立大学などに交換学生として留学させたりして、研究や海外にチャレンジし、将来的に日本の医療の発展を担える人材の養成にも力点を置いています。このようなキャリア形成の知識はなかなか得にくいので、昨年から、それぞれの学科にそれぞれのコースを設定して、キャリア形成の参考になるようにしています。

学生にとってどの大学のどの学部学科を選ぶかは、人生の選択の中でも最も大きな分岐点のひとつです。学部学科で将来の職業が決まることが多いし、生き方を決める師に出会う機会も大学時代が多いように思います。一方で、逆にどのような学生を入学させるかも、大学にとって重大な選択です。入学する学生が大学の将来を決めると言っても過言ではありません。その意味で、今年も素晴らしい新入生が入学してくれたと信じています。

もうひとつ、教育や研究を充実させ医学部を活性化するためには、有能な教授に就任してもらう必要があります。昨年度から実に12名の新しい教授を迎えることができました。医学科では、鶴尾吉宏教授(顕微解剖学)、米村重信教授(細胞生物学)、常山幸一教授(疾患病理学)、安倍正博教授(血液・内分泌代謝内科学)、田中克哉教授(麻酔・疼痛治療医学)、橋本一郎教授(形成外科学)、石澤啓介(臨床薬剤学)、医科栄養学科では阪上浩教授(代謝栄養学)、竹谷豊教授(臨床食管理学)、保健学科ではロクシン教授(看護技術学)、岩本里織教授(地域看護学)、森田明典教授(医用理工学)です。いずれも教育研究に実力を兼ね備えた教授達です。是非、医学部の発展に寄与していただきたいと思います。これで3学科とも欠員なしになり、フルパワーになりました。私自身も医学部長として再選されましたので、期待に添えるように医学部の発展に邁進したいと思います。

最後に、本年度から教員が所属する「大学院ヘルスバイオサイエンス研究部」の名称を、「大学院医歯薬学研究部」に変えることにしました。ヘルスバイオサイエンスとして十数年になりますが、できるだけ解りやすい名称をとの各方面からの希望があり、変更させていただくことになりました。それに合わせて若干の分野で名称を変更しています。これからもどうぞご支援ください。 

 

 

最終更新日:2015年4月1日