2009年見学会報告

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21年度徳島支部見学会は、平成21年10月3日(土)、新居浜市のマイントピア別子と西条市のアサヒビール四国工場を見学しました。数日前からぐずついた空模様で、当日未明まで降っていた雨もやみ、徳島駅前出発時には秋晴れの空になりました。参加者は、当初申込者より8名ほど少なく64名となりましたが、大型バス2台に分乗し、予定よりやや遅れて7時45分、全員元気に出発しました。
マイントピア別子では、鉱山鉄道で約400mの距離をゆっくりと坑道入り口まで登り、その後約30分坑道内を歩いて見学しました。坑道内は、江戸時代の採掘、砕鉱、鉱石の搬出、薪を使った溶融炉の様子などが、人形模型によって再現されていました。機械化されていない現場では、過酷な環境で女性を含む多くの工夫達がこれらの作業に従事していたことがわかりました。
また、いろいろな鉱石類の現物が展示され、興味をひかれました。
アサヒビール四国工場では、まず同社のPRビデオを見た後、2グループに分かれて、ビールの製造工程に従って工場内を見学しました。この日は休日のため、工場は稼働していませんでしたが、原料(二条大麦)製麦、仕込み、発芽・熟成、濾過、缶詰・瓶詰、検査、再資源化の状況など、ガイドさんの丁寧な説明に質問も続出しました。つぎに、工場内のゲストホールでおいしいとれたてビール(スーパードライ、プレミアム生熟撰、黒生)を試飲しました。少し遅くなった昼食は、レストラン(アサヒビール園)で、ビール付きの焼肉定食をいただき、皆さんはすっかり満足の様子でした。復路は心地よい秋風に包まれて、車内ではマイクを廻して本日の感想や会に関する意見、要望などをお聞きしたり、またガイドさんの名案内に耳を傾けながら17時過ぎ、全員無事に徳島駅前に帰りました。

マイントピア別子の概要

別子銅山の歴史

日本3大銅山のひとつ。元禄4年(1691)住友家が開抗。世界でもまれに見る大鉱床は、海抜1,300mの山岳部から地中深く採掘され、昭和48年海面下1,000mに至り、地圧と地熱により閉山を余儀なくされるまで、総出鉱量3,000万トン、産銅量65万トンを産出しました。開削された主要坑道の長さは、700kmにも達します。その間、別子の銅は、江戸時代には長崎での海外貿易の決済に用いられ、幕府の財政を支えました。また、明治以降は、住友財閥、今日の住友グループの礎となり、日本の近代工業の発展に大きく貢献してきました。

主要施設の概要
マイントピア本館 1F:お土産売店 2F:レストラン 3F:宴会場 4F:温泉ヘルシーランド別子
鉱山鉄道 明治26年に開通した蒸気機関車「別子1号」を一回り小さくして復元したもの。
観光坑道 過酷な採鉱の状況が人形模型を使って再現、解説されています。
端出場水力発電所 鉱山の原動力として明治45年に建設された出力360kwの水力発電所。
建物は愛媛県を代表する歴史的建築物。落差596mは国内最高でありました。
その他 第4通門、泉寿亭、砂金採り体験パークなど

アサヒビール四国工場の概要

所在地 西条市ひうち2番地
操業 平成10年6月 敷地面積76,000m2(23,000坪)
特徴 四国初の本格的ビール工場 アサヒビールの技術を結集した新鋭工場
環境保全への取り組みとして、コ・ジェネシステムの導入 CO2の回収・再利用
排水処理の省エネ化 メタンガスの回収 水使用量の削減・回収・再利用 副産物・廃棄物の再資源化など
製品 スーパードライ、本生ドラフト、クリアブルー、スタイルフリー、クリアアサヒ
年間生産量 76,000キロリットル(大瓶換算:1億2000万本)
発酵・熟成タンク

280キロリットルタンク×80本

出荷先 全四国
従業員数 230名

2009年見学会報告記念写真の様子
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