2008年見学会報告

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20年度徳島支部見学会は、10月4日(土)9時すぎ徳島駅前を出発、徳島市近郊の3つの新旧電力施設と市立考古資料館を巡り、17時前、無事同駅前に帰着しました。
古い電力施設では、大正11年運転開始の佐那河内村府能水力発電所「記念館」を、また最新の電力施設では先月竣工式を行ったばかりの「大川原ウインドファーム風力発電所」と神山町の四国電力50万ボルト超高圧変電所「阿波変電所」を見学、また帰り道では、徳島市国府町の「徳島市立考古資料館」も見学しました。
当日の朝は小雨となり、少し寒さも感じられる天気でしたが、ご家族も含め73名のご参加をいただき、大型バス2台はほぼ満席となりました。
最初の見学先の風力発電所や府能発電所記念館に着く頃には小雨も上がり、秋に向かう周辺の山々の景色もゆったりと眺めることができました。
お昼は、神山温泉「四季の里」で、賑やかに昼食をいただきました。
見学した風力発電所、阿波変電所の2つの電力施設では、技術的な質問や、環境面からの質問、経済性の質問など幅広く熱のこもった質問が出て、参加者の関心の深さが感じられました。
四電エンジニアリング池内氏、四国電力阿波電力センター中西所長様はじめご担当の方々には、ご丁寧なご説明をいただきました。
一部の参加者からは、「こんなに身近なところに、歴史的にも技術的にも興味深い新旧の電力施設があることがわかり、今回の企画は大変有意義であった。」とのご評価もいただきました。

見学会施設の概要

府能水力発電所記念館

発電所の位置:佐那河内村奥川俣 河川:園瀬川流域奥川・股谷川 運転開始:大正11年1月
最大出力:300KW 水車:水平ぺルトン式 落差:293.9m 水圧管路長:815m
(昭和48年4月廃止され、水車・発電機と制御装置の一部が当時のダム(調整池)横の記念館に保存されています。 )
なお、この地域には、府能発電所のほか、
神通発電所発電所の位置:神山町上分中津 河川:鮎喰川支流 運転開始:大正7年8月 最大出力:400KW
神領発電所発電所の位置:神山町神領西野間 河川:鮎喰川支流野向川 運転開始:大正10年2月 最大出力:222KW
の併せて3つの水力発電所がありましたが、いずれも昭和48年4月に廃止されました。

大川ウインドファーム風力発電所

発電所の位置:佐那河内村、勝浦町、上勝町にまたがる大川原高原
工事開始:平成19年6月
竣工:平成20年9月(10~11月は、調整、試運転を行い営業運転開始は20年11月末の予定です。)
施工:四電エンジニアリング(株)
総出力:19,500KW 風力発電機:1,300KW×15基(デンマーク製)
年間発電電力量:4,100万KWH
主塔の高さ:60m 羽根(ブレード)一枚の長さ:31m
総工事費:50億円

四国電力阿波変電所

変電所の位置:神山町鬼籠野坂瀬川 運転開始:平成11年5月
用地面積:4万3千平方m(将来の増設を考慮しています。)総工事費:221億円
この変電所の役割:橘湾火力発電所で作られた電力を主として徳島県内の18万V変電所(国府変電所および鳴門変電所)へ送るとともに、香川県、愛媛県、さらに本四連携線を通じて中国地方その他へも送っています。
設備容量:75万KVA変圧器1バンク
接続送電線:50万V送電線 南阿波幹線2回線 阿波幹線2回線/18万V送電線 阿波国府線2回線 阿波鳴門線2回線
GIS開閉設備:SF6ガス絶縁開閉装置により、完全密閉され、高い信頼度を保っています。
保護装置:落雷などによる送電線や変電所設備の故障を高速で検知し、迅速、的確に電気回路を遮断し設備を保護します。
阿波電力センター:この阿波変電所を拠点として18万V国府変電所のほか、周辺の6万V変電所7箇所を、13人の人員で維持、管理しています。

徳島市考古資料館

施設の位置:徳島市国府町西矢野 開設:平成10年11月
徳島市周辺から発掘された考古資料約700点を展示しています。
縄文時代 城山貝塚、三谷遺跡の装身具、石器など
弥生時代 名東・矢野・源田遺跡の銅鐸、銅剣、土器など
古墳時代 銅鏡、鉄製甲冑・刀剣装身具など
奈良・平安時代 阿波国府跡や名東郡衙に関する資料など
入場無料
なお、資料館の西100mの山腹には、7世紀古墳時代の埋葬施設である横穴式石室があります。

徳島市立考古資料館前記念写真の様子
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