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1 地域科学専攻 博士後期課程の説明

地域科学に基づく「地域づくり」という新たな領域において、総合政策、環境マネジメント、地域健康福祉 などで、創造的かつ高度な教育研究を推進する教育研究者を養成するとともに、地域社会において、地域総合 計画や環境アセスメントの立案などで、高度な独自の戦略・計画策定にあたる実務的な専門家を養成します。

2 履修・修了要件

教育部共通科目として、地域科学Ⅱ(4 単位必修)・プロジェクト研究Ⅱ(4 単位必修)、総合科学課題 研究Ⅱ(1単位必修)、および特別演習として地域科学特別演習Ⅱ(4 単位必修)、計 12 単位とする。   

教育部共通科目
地域科学Ⅱ 地域科学という視点から地域づくりに関わる戦略的研究を、総合的な視野で推進でき、 かつ創造性豊かな研究能力を備えた研究者を養成することを目標に教育課程を編成
プロジェクト研究Ⅱ 地域づくりのためのフィールドワークを重視した実践的訓練ができるように、また社会 人のリカレントやスキルアップの機会が提供できるように教育課程を編成
総合科学課題研究Ⅱ 地域科学研究のため,グローバル化する現代社会の諸問題や地域課題の理解を深め,発表 能力を涵養しながら高度な専門性とともに関連する学問領域を俯瞰できる柔軟性を身に 付けることができるように教育課程を編成

3 博士学位論文の題目

[平成27年度]

  • ワカメの種苗生産と品種開発に関する研究
  • 持続可能な高齢化社会の介護予防に関する研究 ―徳島県の事例より―
  • 通し回遊性テナガエビ類の生息場利用
  • GIS による言語地理学研究 ―『瀬戸内海言語図巻』との比較を通じて―

[平成28年度]

  • 児童虐待問題への経済階層とジェンダーの視点からの研究
  •  Adsorption of Shiga Toxin to Poly-γ-Glutamate(ポリ−γ−グルタミン酸の志賀毒素吸着性)

[平成29年度]

  • 食用海藻の志賀毒素並びに変異原性物質の吸着能に関する研究
  • 化学物質の亜鉛イオン依存性細胞毒性 ―細胞レベル研究から環境・地域科学への可能な展開についての考 察を含めて―

[平成30年度]

  • 社会における地域芸術の役割と振興について-絵師・金蔵とギュンター・グラスの芸術を事例として-

4 担当教員の研究指導分野

  担当教員 研究指導内容
教授 今井 昭二 地域の環境、鉱工業、産業、公衆衛生などの発展に重要な微量元素測定の主軸を なす機器分析化学を中心に、とくに、電磁波と原子・分子または物質との相互作 用の観点から環境保全、流通、材料生産、エネルギーなど現代および将来に係る 多岐の応用分野に関連した高度な分析化学の方法論や応用、本目的に沿った原理、 法則および機器・装置などに注力しつつ、自己の研究の位置を把握しながら他の 研究を発展的に評価および批評できるとともに、学会発表および論文発表などを 行い博士論文の指導を行う。
小笠原 正道 多くの生理活性物質/機能性物質は複雑な構造を有しており、それらの化合物を 効率良く得るには、「原子を三次元空間の狙った位置に配列する合成技術」が必要 となる。本研究室では、そのような「新規立体選択的有機合成反応」を、有機金 属触媒を用いて開発することを目指している。具体的には、新規な有機金属化合 物・試薬・触媒の設計と合成、それらを用いる素反応の開発、さらには、素反応 の組立てにより新しい触媒サイクルの構築を主眼において研究を進めている。ま た、開発した合成反応を利用し、機能性材料の開発も進めている。博士課程にお いては、それらに加え、将来独立した研究者となるべく、英語でのプレゼンテーショ ン法、英文論文執筆なども指導する。
髙橋 晋一 文化人類学・民俗学的視点に基づく博士論文の作成のための指導を行う。先行研 究を批判的に検討した上で適切な研究テーマを設定、文献研究と平行して精緻な フィールドワークを行い、そこで得た一次資料を核に分析を進める。研究の主眼 は国内外の特定地域の地域文化の構造や意味を客観的に解明することにあるが、 さらに研究の成果を地域づくり・地域環境整備などの形で地域(社会)に還元す るという実践・応用的な視野も含め研究指導を行いたい。また学会発表や研究論 文などの形での研究成果発表に関わる能力の育成も積極的に図る。
浜野 龍夫 環境にやさしく持続可能な水産業の振興に役立つ研究、地域おこしに寄与しうる 水産資源を保全し増殖させるための研究を進める。地域の水生生物の生態や水産 業の実体を調査し、資源管理、資源育成、環境保全、環境マネジメントなどの視 点から問題点を抽出し、その現実的な解決を行うための高度な研究を指導する。 基礎研究から成果の実用化や事業化までを総合的に考え鳥瞰的な視点で高度に問 題解決ができる人材の育成をめざす。
真壁 和裕 動物の胚が多様な自然環境と細胞内外の微小環境との間でどのような調節を通し て秩序だった組織を形成するのか、そのときゲノム情報の機能がさまざまな環境 の影響下でどれほど安定または不安定に実行されるのかについての研究を指導す る。発生という高次現象と分子生物学的・生態学的・進化学的な種々の環境要因 の相互作用に関して、ゲノムの機能発現制御という観点からのアプローチを教授 する。専門的知識に加えて資料・データの解析技術や発表技術を指導し、課題設 定から論文作成に至る総合的研究能力を有する人材の育成をめざす。
松尾 義則 生物の適応と進化のメカニズムについて、DNA などの分子レベルと集団のレベル で、生物がどのように環境と相互作用して進化していくのか、また種全体の進化 と地域特異的な進化がどのように起こるのかについて理解させる。自然選択、突 然変異、移住、遺伝的浮動などの進化要因やこの領域に関する最近の話題と問題 点について議論したり、討論できるように指導する。生物多様性、集団の進化、 遺伝子レベルでの変異の維持機構、分子進化などの解析方法や研究結果のまとめ 方、論文の作成、プレゼンテーション等の能力を習得できるよう指導する。
三浦 哉 運動生理学の視点から博士論文を作成する能力を養う。そのために健康・スポーツ 科学に関連する分野の専門知識、研究方法を教育すると共に、特に動脈の機能、組 織の代謝機能などに関する国内外の著書・論文の文献レビューを行い、運動・健 康に関連する地域の社会的諸問題を考慮に入れながら、「新規性のある学術的課題 の設定」、「適切な課題解決の手法の選択」といった研究計画を策定する能力を養う。 また、「新規の分析方法、測定方法の開発」、「実験の遂行」、「データ分析・解析」、「結 果の解釈」を通じて論理的に知見を考察し、問題点を把握する能力をそれぞれ養う。 さらに、研究成果を国内外の学術会議で発表するプレゼンテーション能力も養う。
山口 鉄生 ミクロからマクロにわたる多面的な視点から生命科学への理解を深める。具体的に は、ヒトを対象に超音波装置による運動器(軟骨、筋腱)の形態・機能評価を行い、 予防と治療において重要となる指標を導き出す。さらに、細胞や生検組織を分子レ ベルで解析することで、ミクロでの思考能力を高める。以上の手法から運動器の障 害や変性疾患にアプローチする。
山口 裕之 フランス近現代哲学を中心とした研究指導を行い、博士論文の執筆へ向けた指導を 行う。フランスの 17 〜 20 世紀の哲学思想は、デカルトの合理主義やコンディヤッ クの経験主義が近代自然科学の理論的基礎付けとなり、ルソーの社会契約論が民主 主義の理論的基礎付けとなったように、現代社会の構造を想定するものである。当 時の哲学文献の講読をすることで、「われわれの思考を規定しているもの」を反省 し相対化することにつなげたい。
依岡 隆児 主として比較文化的観点から地域科学を研究指導する。総合的な文化研究を目指 す比較文化の手法を身につけ、受講生が自らの問題意識から個々のテーマを追求 し、論文作成と学会等での発表ができるように指導する。欧米の事例との比較で 見た地域社会の文化の問題、近代化・西洋化における伝統文化の問題、異文化間 の相互影響関係の問題が主たるテーマとなるだろうが、特に文化における地域性 と国際性を関連づける「グローカル」という発想を重視している。地域の文化施 設や国際交流団体との連携も図り、地域社会での実践も行える人材を養成すると いう実践的側面も大切であると考えている。
准教授 掛井 秀一 情報通信技術の実践的な応用をテーマとした博士論文作成の指導を行う。研究は、 1)専門関連分野以外も俯瞰した幅広い視野で現代社会ではどのようなメディアが 求められているのかをユーザーの立場で発想する、2)発想したメディアを実装す るために必要となる技術について、既往技術が存在するならば自らのオリジナリ ティを加味しこれを改良し、新規に開発しなければならないのであれば自ら創造 する、3)そのメディアが社会に及ぼすインパクトについて評価する、という流れ である。研究を通し、文献輪読により学識を深め、メディア実装により技術力を 高め、学会発表でプレゼンテーション能力を向上することを目指す。
小田切 康彦 公共政策学的視点に基づく博士論文を執筆するための指導を行う。受講生が関心を持つ政策問題に関連する諸理論への理解を深めると同時に、問題が生じている実際の現場に接近し、実証的・実践的な観点から新しい知見を得る能力を涵養する。また、論理的思考法、文献のサーベイ法、データ収集法、調査法、データ分析法、プレゼンテーション法といった研究遂行に必要なスキル・技術の向上を図る。研究指導を通じ、多角的な視野で問題を正しくとらえ、その解決策を立案・実践できる人材の育成を目指す。
田口 太郎 地域での実践を一定程度経験してきたことを前提として、実践を通じた計画理論 としての博士論文執筆の指導をする。そのため、自らの実践現場での経験を学術 的に位置づけ、更に検討を加えることで独自の計画理念として取りまとめる。そ の中でも特に「計画プロセス」という視点を重視し、状況に応じた計画手法の変 遷も含めた計画理論の取りまとめを行う。また、国内外での学術発表、研究会活 動なども積極的に行う。
服部 武文 きのこの代謝化学を基盤とした、森林保全および木質の総合利用に関する研究を 指導する。森林において樹木の生育を助けるきのこ、倒木を腐朽し土に還すきの この機能を生化学、有機化学、分子生物学的手法により解明する。その知見を基 に、再生可能資源としての木質を、生物多様性を保全しながら作り、無駄なく使い、 樹木に還す、「循環的利用」を達成する研究を行う。自ら研究テーマを創造できる よう涵養する。
山本 孝 物理化学的手法に基づいた固体触媒、環境浄化材料を中心とした機能性材料の開 発および物性評価、原子レベルでの局所/電子構造解析、反応ダイナミクス、小 型分光分析装置の開発と応用等の研究を行う。実験事実および根拠に基づいた議 論を徹底させるとともに、研究のオリジナリティを意識させる。一連の研究指導 を通じて論理的思考力、データ解析力、プレゼンテーション力、理科系文書の作 成術、情報収集力、問題解決力、課題探求力の向上をはかる。

山本 哲也

本研究室では、ヒトの心に関する様々な情報を計測・予測・調整し、心身の健康増進に寄与することを目的とした臨床心理学的研究を行っている。そのため、こうした研究の計画立案、準備、遂行、成果発表といった一連の研究プロセスの指導を行いながら、博士論文の執筆技術や、研究者としての問題解決能力を育成することを目的とする。

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