平成16年4月1日付けで、西谷弘教授よりアイソトープ総合センター長を引き継ぎました。今年度は本センターにとって特別な年です。7月1日に旧放射性同位元素総合研究室とセンターが統合され、教育・研究用の施設・設備を備えた新生アイソトープ総合センターとして発足したのです。スタッフは、センター長、助教授及び講師(選考中)各1名、技術専門職員2名、技術補佐員2名からなります。このように、センターは全学のアイソトープの安全管理に関して指導、助言、監督を行なう体制が整って来つつあります。しかしながら、センターを取り巻く社会的状況は、全学の教職員、学生、大学院生の皆様の更なるセンターへのご支援、ご理解を必要としております。大学が社会的責務を果たしていくために全構成員のご協力が不可欠です。
センターニュースの創刊号(平成13年2月23日発行)でも述べましたように、私は基礎研究でアイソトープ(非密封)と関わりを持つようになりました。それから約30年間、研究者としての私にとって、アイソトープと基礎研究はいつも一体のものでした。一定の制限や限界はあるものの、実験の感度や容易さ、データの美しさ等、アイソトープは強力な研究ツールです。一方、環境や管理する側から見ると、アイソトープは汚染の源です。医療用に使用されるアイソトープについても同様のことが言えるでしょう。全てはバランスの問題であり、アイソトープは明確で重要な目的にしたがって正しく使ってこそ価値があるのです。大学は社会の中の存在ですから、当然説明責任があり例外はあり得ないと思います。アイソトープ総合センターの全職員は一丸となり全力で、徳島大学の教育・研究の支援に取組んでいます。アイソトープ使用に関する様々なご意見、疑問等はご遠慮なくいつでもお気軽にセンターまでお申し出ください。繰り返しになりますが、最後にもう一度、大学全構成員諸氏のご協力をお願いいたします。