学部だより

総合科学部

総合科学部の再編

総合科学部は、平成28年4月に改組いたしました。それまでの文理融合型の文理3学科(学生定員265名)7コースから,文系中心の社会総合科学科(学生定員170名)4コースへと再編いたしました。現在の1年生から3年生までが新総合科学部、4年生が旧総合科学部に所属しています。なお、新総合科学部の卒業生が進学することになる新しい大学院の設置計画が進行中です。

教育の特徴

総合科学部では、人文・人間・社会・地域・情報等の諸科学における専門知識や専門技能、技術を身につけるとともに、それらの専門分野の総合・融合を図ることによって、グローバル化する現代社会の諸問題や地域課題を的確に理解し、問題解決に対応しうる実践的な人材を養成することを目指しています。

コース紹介

  • 国際教養コース:「国際教養」すなわち国際キャリアに生かせる知見、スキル、文化的見識及び経験を有するグローバル化社会のリーダーを養成します。
  • 心身健康コース:心理学やスポーツ健康科学を柱に、心と身体の両面から、地域の健康生活を総合的に支援できる人材を養成します。
  • 公共政策コース:法律学、政治学、経済学、経営学などの知識を基盤として、様々な社会的課題に対して、公共政策的視点から解決策を提案・実現する人材を養成します。
  • 地域創生コース:地域科学、情報科学などの知識を基盤として、地域を知り、地域の未来を創造し、世界を変えるための問題解決能力を有する人材を養成します。


総合科学実践プロジェクト合同発表会
(2号館けやきホール)

特徴的な授業

問題解決力を養成するために「実践学習科目」を設けています。

  • キャリアプラン入門:大学生に求められる社会人基礎力の涵養、大学での学びやキャリアデザインに必要な能力を養成します。
  • 課題発見ゼミナール:コミュニケ―ション能力、プレゼンテーショ ン能力、レポート作成能力、文献調査・情報収集力を養成します。
  • 総合科学実践講義(6科目):社会と連携した問題解決への方策について理解を深めます。
  • 総合科学実践プロジェクト(9科目):実際に現地・現場に赴いて課題解決に取り組むことによって、問題解決能力を養成します。

グローバル化対応

27の提携大学等から選ぶことができる37の留学プログラムがあり、留学する学生の数は増加しています。また、多くの学生が奨学金等の留学補助を受けています。

最近の留学実績は、平成27年度:53名(うち24名奨学金利用)、平成28年度:62名(うち43名奨学金利用)、平成29年度:62名(うち55名奨学金利用)、となっており、留学者数は増大傾向にあります。今後とも提携校を着実に増やしていき、留学する大学の選択肢を広げていく予定です。

 

医学部

医学科

医学科では多様な将来の選択肢に対応できる医学教育の実践のために、以下のような取り組みを行っています。国際水準の医学教育を目指し、平成30年10月には医学教育分野別評価を受審します。

 

臨床実践力を育成する医学教育

スキルス・ラボを活用したシミュレーション教育とともに、徳島大学病院や学外関連医療機関と連携して、診療チームの一員として役割を持ちながら診療現場で学ぶ診療参加型臨床実習の充実を図っています。

研究心を育む医学教育

2年次2月から約9か月間にわたり、全ての学生を研究室に配属させ、医学研究を実践することで、研究力とリサーチマインドを育成する教育を行っています。その成果として、ほぼ毎年、MD-PhDコースへの進学者がいます。

国際的視野を育む医学教育

国際的視野を持つ医学生の育成のために、テキサス大学、ハノーバー医科大学、ソウル国立大学校、モンゴル国立医科大学への留学制度を設けて学生の交流を行っています。

卒後教育との連携

卒後臨床研修センターでは初期臨床研修の充実を図り、キャリア形成支援センターでは専門医制度への対応と生涯教育に取り組んでいます。徳島県から修学資金貸与を受けている地域特別枠学生は、卒業後に徳島県地域医療支援センターの配置調整の下で徳島県の地域医療を担います。

医科栄養学科

学部と大学院の臨床栄養学コースの設置

栄養学科創設50周年を迎えた平成26年4月に、医科栄養学科へ改組するとともに、臨床系の新研究分野(疾患治療栄養学分野)を設立し、病院栄養部と共同で臨床栄養学の教育をより発展させる体制を構築しました。さらに、平成30年4月には、医科栄養学科に対応した大学院の体制を整え、大学院生の受け入れを開始しました。大学院栄養生命科学教育部には、人間栄養学コース、臨床栄養学コース、臨床腫瘍栄養学コースの3コースを整備し、これまでの基礎的栄養学研究・教育に加え、臨床的栄養学研究・教育の充実を図っています。

この改組の効果は徐々に現れています。医科栄養学科になり、入学志願者、オープンキャンパス参加者等が漸増しています。また、各高校での出張講義でも「医科栄養学科」に関する関心は高まっていると実感しています。

第3回 メタボローム解析シンポジウムの開催

医科栄養学科の長年の悲願であったメタボローム解析機器一式(LC/CE-MAS、GC-MAS、多変量解析用コンピュータ)が栄養学棟内に設置され、若手教員や大学院生の尽力のお蔭で、多くの興味深いデータが蓄積されつつあります。平成30年6月には、さらなる高度な技術の習得とメタボローム研究の発展のために、九州大学より松井利郎教授を特別講師として招待し、シンポジウムを開催しました。今後も徳島大学医学部、先端酵素学研究所のゲノミクスやプロテオミクス研究とともに、徳島大学のオミクス研究の発展に貢献したいと考えています。

「がん栄養外来」の開始

医科栄養学科への改組を機に、栄養学の臨床応用も進めています。NST(Nutritional Support Team:栄養サポートチーム)の取り組みについては10年ほど前より行ってきましたが、今回さらに、臨床栄養学チーム(阪上浩教授(代謝栄養学分野))を中心に、徳島大学病院の外来において抗癌剤治療を受けている患者を対象とした栄養指導を開始しました。近年数多く行われるようになった外来での抗癌剤治療は、食欲低下等栄養学的なトラブルに巻き込まれることが多いため、この取り組みは新たな社会貢献になり得ると内外より注目されています。

大学院医歯薬学研究部に宇宙食品産業・栄養学研究センターを設置

平成30年8月、大学院医歯薬学研究部に宇宙食品産業・栄養学研究センターが設置されました。日本でも有人宇宙飛行が議論されている宇宙飛行においては、筋萎縮、骨粗鬆症、味覚障害等の疾患に罹患しやすいことが報告されており、それらの疾患を予防するために必要不可欠なものの一つが「食」です。「国立大学で唯一医学部にある栄養学科」である本学科は、「食」により宇宙飛行士の安全と健康の確保を図るとともに、我が国の「宇宙栄養・食糧学」の研究開発拠点の発展に寄与します。

さらに、本センターで開発した技術と成果を転用し、高齢者の健康の維持・増進のための食品開発に活かしていきます。また、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)と締結している連携大学院に関する協定書により開設された「宇宙栄養学分野」のさらなる充実を目指し、「宇宙栄養・食糧学」を中心とした宇宙生命科学の研究者育成を行います。

保健学科

本学科は、医療系3学部5教育部の複合的教育環境の中で、学部・研究分野の枠を超えた複合的視点を備えた医療人の育成を目指しており、看護学専攻においては“ヒューマンケアリングを中核とした実践者”、放射線技術科学専攻は“医用理工学分野と放射線科学分野の融合を基盤とした実践者”、検査技術科学専攻では“積極的に診断ができる質の高い実践者”としてチーム医療、地域医療及び国際的な医療支援に貢献できる人材養成に力を入れています。

一方、大学院が設置されて12年が経過しましたが、これまでに博士前期課程230名、博士後期課程34名が修了し、医療や教育・研究分野で活躍しています。大学院では、教育・研究者の育成はもとより、研究能力の高い助産師や養護教諭(専修免許状)、あるいは看護専門看護師や医学物理士等の高度医療専門職者の育成を推進しています。このような学部-大学院の一貫した教育体制の中で、学生が資格取得だけを目標にするのではなく、自分の将来像に向けてキャリアの積み重ねができるよう支援することも大事にしています。

さらに、国際的な視野を育成することを重点化しており、外国人教授によるInternational Nursing Basic Courseの開講や、4つの学術交流協定校[フロリダアトランティック大学(アメリカ合衆国)、メトロポリア応用科学大学(フィンランド)、セントポール大学フィリピン(フィリピン)、プリンスオブソンクラ大学(タイ王国)]との学生交流や短期留学、語学研修等を促進しています。

歯学部

徳島大学の一員として、日本の歯科医学を支える一員として、世界の歯科医学を指導する一員として

歯学部は、昭和51年に設置され、本年で41年が過ぎました。平成19年春には、歯学部に歯科衛生士と社会福祉士の2つの資格が取得できる口腔保健学科が設置され、年々、教育・研究が充実してまいりました。大学院は、昭和58年に設置され、平成23年には口腔保健学科の学生を対象とした大学院口腔保健学専攻修士課程(現:博士課程前期)が、平成27年には大学院口腔保健学専攻博士課程後期が設置され、平成27年にはすべての教育課程が揃いました。

徳島大学では、「作り、支える口腔科学―持続可能な健康長寿社会の実現のために」を標語に、徳島大学の一員として、日本の歯科医学を支える一員として、さらには、アジアを含む諸外国の歯学部と連携し、世界の歯科医学を指導する一員として、研究・教育を進めています。

歯学部の取り組み

カリキュラムの改変

歯学部棟の改修が昨年度から始まりました。昨年度、歯科医学教育コア・カリキュラムの改訂に伴いカリキュラムの見直しが必要となっています。現在、歯学部の強みを加味したコンピテンス、コンピテンシーを作成し、早い時期にアウトカム基盤型の新しいカリキュラムに移行したいと考えています。また、ロボット等を使用したシミュレーション教育の充実や態度・技能評価を臨床実習終了時に行う予定です。

臨床実習終了時客観的技能試験の導入や分野別認証評価の実施が歯学部で課題となっています。これらに対する取り組みを急ピッチで行っているところです。

国際交流


International Friendship Room

フィンランド、インドネシア、チリ等の大学と国際交流協定を結び、学生の双方向交流を実施しています。昨年度は、インドネシアバリ島でインドネシアの協定校と共催でシンポジウムを開催しました。また、外国人教員が常駐したInternational Friendship Roomを開設し、留学生のサポートや留学生と本学学生の交流の場として活用しています。

特色ある研究

臨床は臨床研究、治療法の改善、開発を、基礎はより革新的な研究を目指しており、特に推進すべき分野として、1)予防歯学、口腔保健を中心としたフィールド研究、2)高齢者を対象とした治療、医療ディバイスの開発・評価、3)口腔免疫学的アプローチ、再生工学を中心とした難治性口腔疾患の克服をあげています。昨年度までに、再生研究、免疫研究のエキスパートが教授として就任したことから、これらの研究が歯学部で展開され、発展するものと期待しています。

 

薬学部

薬学部入試・カリキュラム改革

薬学部には、薬学科(6年制:定員40名)と創製薬科学科(4年制:定員40名)が併設されていますが、薬学部6年制がスタートして13年目となる今年度の入学者選抜からは、これまでの両学科一括での募集を学科別募集へと変更し、各学科の教育目標とカリキュラムの特色をより明確にすることで「インタラクティブYAKUGAKUJIN」養成の加速化ならびに高度化を目指しています。具体的には、薬学科の前期日程入試において集団面接を導入し、後期日程入試を廃止しました。また、両学科とも推薦入試を廃止し、新たにアドミッション・オフィス入試(AO入試)を導入しました。(注:徳島大学薬学部が育成すべき人材像は、薬学が関係する諸分野の連携を基盤に、自らの活躍の場を積極的に開拓できる能力に溢れた人材であり、このような人材を「インタラクティブYAKUGAKUJIN」と呼んでいます。)

学科別募集となった今年度の入学者からは、薬学部のカリキュラムを抜本的に見直し、薬学科と創製薬科学科の一層の活性化ならびに特色化を強力に推進しています。


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【薬学科のカリキュラムの特徴】

    • 生命倫理に重点をおいた学習
    • 最先端医療に対応可能なスキルの習得
    • 高いコミュニケーション能力の養成
    • 実践的な病院・薬局実務実習
    • 臨床研究を推進できる能力の醸成

 

【創製薬化学科のカリキュラムの特徴】

    • 豊富かつ充実した実習と演習
    • 自ら考え行動を促す教育体系
    • 早期研究室配属制度
    • 少人数教育に基づいたサポート体制
    • 外国語教育の強化
    • 国際学術論文の作成や投稿の支援など

多機能性人工エキソソーム(iTEX)医薬品化実践を通じた操薬人育成事業


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文部科学省概算事業である「エキソソームの機能・理化学的性質の薬学的解析に基づく革新的薬物送達システム(DDS)の創製を通じた実践型人材育成事業(平成26年~平成30年度)」では,操薬に精通した次世代の人材(操薬人)の養成に取組んでいます。本事業は,優れた実績のある機能強化の取組として評価され,次年度より基幹経費化される予定です。(注:「創薬人育成のための創薬実践道場教育構築事業」は平成25年~平成29年度の文部科学省概算事業です。)

 

 

理工学部

理工学部の現状

我が国の高等教育は、科学技術創造立国を目指す知識基盤社会を支える人材の育成により、経済的発展を支えてきました。一方、近年のグローバル化の進展や新興国の台頭により社会状況が著しく変化する中、少子高齢化や経済・財政状況の悪化は大学の使命を達成する上にも大きな影を落とし始めています。こうした困難に抗うべく、国は平成25年に始まる「改革加速期間」を設定し、法人組織のガバナンス強化や機能強化、経営力強化と矢継ぎ早やに改革の方向性を示してきました。そうした状況下、平成28年4月に基盤・基礎としての「理」、応用・実践としての「工」を融合し、新たな科学技術創出の担い手や中学・高校における理系教員輩出という人材育成をねらいとして理工学部を発足させました。

理工学部は一学科構成で昼間コースと夜間主コースがあり、それらの各コースはさらに6コース(応用理数コース、社会基盤デザインコース、機械科学コース、応用化学システムコース、電気電子システムコース、情報光システムコース)から構成しています。自分の専門選択でミスマッチを生じないように、入学時には希望、入試成績でどれかのコースに仮配属され、そこで理工学部生としての幅広い数理・自然科学及び科学技術の基礎を学びます。そこでの勉学を通してそのコースが自分に適したコースでなければ2年次進級時にコース変更ができます。

今年は改組後3年目を迎え、平成32年3月に第1期卒業生を出すことになるので、平成32年4月設置を目標に大学院博士前期課程の教育プログラムを作っているところです。

地域貢献:科学技術の啓蒙

第22回「科学体験フェスティバル in 徳島」を本年8月4日(土曜日)、5日(日曜日)に開催しました。今年のフェスティバルでは「マジックワールド」をメインテーマとし総数46種類のテーマを実施しました。その2日間でのべ9,000名の皆さんが科学技術のミラクルを体験され、大盛況のうちに幕を閉じました。

徳島大学ソーラーカープロジェクト

本年8月4日(土曜日)に鈴鹿サーキットにて開催された「ソーラーカーレース鈴鹿2018」に出場しました。本プロジェクトでは昨年クラウドファンディングに応募し「徳風(とっぷう)」というソーラーカーを一から開発し鈴鹿サーキットに運びました。しかし残念ながら車検を通過できず、レースに出場できませんでした。今年はそれに改良を加え臨み無事車検を通過し、目標とした5時間完走が達成できました。また車体の革新性や創造性の高い3チームに贈られる「トリナ・ソーラー賞」を受賞しました。これも本プロジェクトへのご支援の賜物と感謝しております。既に次年度のレースに向けて活動を開始しておりますので今後ともよろしくお願い致します。

生物資源産業学部

学部の概要

生物資源産業学部は、21世紀における食料、環境、医療、エネルギーなどに関連するさまざまな課題解決の糸口を探るとともに、その技術を新しい産業創出に活かすことができる人材を育成するため、「ものづくりマインド」と「起業マインド」の双方を備えた人材の育成に重点を置いた教育を実践しています。

また本学部では、後継者不足や価格低迷等により衰退が懸念される、徳島の農林水産業の成長産業化を目指すため、徳島県、徳島県食品工業協会、徳島県農業法人協会、鳴門教育大学、阿南工業高等専門学校などとの間で連携協定を締結し、研究開発における知見の提供や、人材育成を通した地域貢献に取り組んでいます。

コース紹介

◆応用生命コース

応用生命コースでは、生物学、化学、工学を融合し、最新バイオ技術を駆使して健康、資源、環境等の諸問題を解決するための専門知識や技術を修得することができます。創薬、細胞機能の解明と応用、バイオマス有効利用等により、諸問題を解決できる能力や、開発したバイオテクノロジーを産業へ応用し、バイオベンチャー関連の企業でも活躍できる能力を養成します。

◆食料科学コース

食料科学コースでは、最新バイオ技術を駆使して食料、健康、資源、環境の諸問題を解決するための専門知識、技術を修得することができます。微生物機能の利用、機能食品の開発、フードビジネスに関する教育を進め、農学、工学、医学、栄養学及び薬学的見地から新しい安全な食品開発と産業化に貢献する能力を養成します。

◆生物生産システムコース

生物生産システムコースでは、先端的作物生産、家畜繁殖、育種工学、植物工場、資源増殖の教育研究を製品開発や販売戦略等も含めて行い、安全な生物資源の安定供給に関わる諸問題について多面的観点から解決法を探求し、生産性の高い持続的1次産業を構築するための知識・技術力を修得します。また、生産生態系の保全を通して、農山漁村の多面的機能についても学び、1次産業の後継者教育を養成します。

Clarivate Analytics 発表、2017年高被引用論文著者 に刑部祐里子准教授が選出されました

平成30年5月11日(金曜日)、Clarivate Analytics (旧トムソン・ロイター IP&Science) が発表した、2017年の高被引用論文著者 (Highly Cited Researchers) に刑部祐里子准教授が選出され、認定証授与式が、徳島大学事務局において行われました。

授与式終了後の懇談会では、クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社担当者より、同社による研究業績の分析などが解説され、刑部准教授の論文引用度の高さは、世界的に注目されていることの現れであるとの説明を受けました。