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平成24年度PBLチュートリアル講習会

2012年11月5日

平成24年10月31日(水)17:50-21:00 医学部第3・第4会議室
タスクフォース:赤池雅史1,2,3、三笠洋明1、岩田 貴3
1医学部教育支援センター、2医療教育学分野、3HBS医療教育開発センター
臨床系分野から14名の参加があり、ミニレクチャーと2つのワークショップを行いました。参加者によるポストアンケートで は、「後ろ向きだったチューターの仕事に少し前向きになれそうです。」、「他科の先生とも話ができておもしろいと思います。」、「嫌々来ましたが、楽しく学べました。」、「あっという間の時間でした。楽しかったです。」など、タスクフォース冥利に尽きる暖かいご感想をと全項目平均で4.40点(5点満点)の高いご評価をいただきました。診療業務でご多忙の中、ご参加いただいた諸先生方、本当にありがとうございました。

 

■ミニレクチャー「PBLチュートリアル教育とは」


講師:赤池 雅史
要旨:「医学はサイエンスに基づいたアートである」はW. Osler博士の有名な言葉であるが、基礎的・汎用性能力は主にアートに関連しており、IIMEが公表している医学部卒業時のアウトカムにおいても、基礎的・汎用性能力に関係する項目が非常に多い。従来型の大講義室での受動的授業は、想起・解釈レベルの知識を系統的に教えるには適しているが、問題解決レベルの知識、アートに関連した基礎的・汎用性能力、臨床推論能力、プレゼンテーション能力、reflective practitionerとしての学習態度の習得にとって効果的であるとは言えず、そこにPBLチュートリアル教育の意義がある。現在のPBLチュートリアルシナリオは臨床症例であるが、4年次の段階では診療マニュアルの丸覚えにならないように、ブレインストーミングを基本として、基礎医学的知識と臨床医学的知識の統合・連携を学生に促し、考える習慣をつけさせる必要性があり、それにはファシリテーターとしてのチューターの役割と自己決定型学習を促す優れたシナリオの作成が重要である。また、診療現場においては、在院日数短縮、臓器別診療への移行、職種間分業の徹底、病診連携の推進、診療ガイドラインやクリティカルパスの普及等をうけ、「卒業後に少数の受け持ち患者を担当する過程で、自らじっくりと考え、自然に思考力・総合力を身につける」ことが困難になりつつあり、卒前教育と卒後研修の連携が必要である。

 

■WS1「良いチューターとは」

コアタイムでの活発なディスカッション、問題解決レベルの知識習得、基礎的・汎用性能力の獲得、自己決定型学習に基づく予習・復習の促進を実現することができる「良いチューター」とはどういうものかをテーマとして、全体討論を行った。

 

■WS2「効果的なシナリオ作成」


1)学習内容の量と質が、4年次4~12月の学習段階に適している、2)基礎医学、臨床医学、社会疫学、行動科学の学習項目をすべて含む、3)臨床の文脈の中で学生自身が考えることが可能、4)学生のグループ討論が活発になる、5)学生の自己決定型学習が促進される、6)チューターによるファシリテートがやりやすい、の6つの条件を満たすシナリオ案の作成を参加者全員が行った。シナリオでは、学習のアウトカム、学習課題、ストーリー(症例、場面、展開)、呈示データ、必要な物品・設備の各項目を考え、各グループの代表作を発表し意見交換した。 

 

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