背中を見せる教育

2017年2月17日

 

今年から卒論生の教室配属が約1ヶ月前倒しになった。理由は管理栄養士国家試験がこの学年から早くなるためだ。例年、実践栄養学分野の基本的ルールを簡単な資料を配り説明をしていく(私がするわけではないが)。事前にスタッフで資料の打ち合わせ・確認を行う。遅刻・欠席届、研究について、セミナー・データ会、掃除等々について注意点を短く記載してある。ここ数年来、月曜日朝、実験室の掃除(掃除機のみの)をするようにしている。これは口だけではなく、自ら実際に体で示す必要性があると思っているからだ。アメリカのある荒れた学校のバスケットチームでの話。ある教師が、「俺が言ったようにやれ」ではなく、「俺がやった(行動)ようにやれ」と指導を変えたら見違えるようにチームが良くなった話。以前、息子が少年野球をやっていた時、あるきっかけでチームのお父さん同士で対抗戦をやることになった。普段、あまり(ハードに)体を動かしていないのか、相手の投手の投げるボールのスピードは、回(投げる度に)を重ねるにつれ徐々に遅くなり、仕舞いにはほぼほぼ投げられなくなった。近くにいた少年がいった言葉は、「いつもは偉そーなことを言っているけど、口だけだし」だった。再度、掃除機をかけていると言ったら、S先生から「もう止めてください!」ときつく言われたので、月曜日、朝一人で行っている掃除はやめた。

 

 

 

細胞培養では、常に顕微鏡で細胞の状態を観察する必要がある。CO2インキュベーターからプレートやフラスコを移動させ検鏡する時、顕微鏡のステージや顕微鏡付近をアルコールで滅菌する。その際、ティッシュペーパーやキムワイプ(ティッシュペーパーの実験版)を用いるが、それが置きっ放しだと学生から指摘があった。午後にも同じことをするので残しておいたが、捨てられていた。あまり台所事情がよくないので、特に問題なければグローブ(実験用手袋)も半日から1日くらいは使用する。使用する予定のものが、次々捨てられることが多いので、「一円を笑うものは、一円に泣くのです」(昔のテレビでの台詞か)と言ったが、あまり効果はなかった。以前も、「先生が、グローブを置き放しにしていると、私たちがS先生に言われるんです(だから止めてください)」とMさんが言っていた。もはや、長ではないか。

 

 

 

背中を見せる教育。あれこれ言うのではなく、これが正しい教育と(個人的には)思っている。土曜・日曜と大学に来ているが、今日もだれも見かけない。そうか、いなければ背中を見せることはできないか。今年から、月曜日の掃除は、学生と一緒にすることにした。

 

 

<平成29年2月10日:酒井>

 

 

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