栄養展(腸内免疫-プロバイオティクス-)

2014年11月5日

 

今年も学祭の季節がやってきた。111日から3日まで蔵本祭が開催され、栄養学科は毎年栄養展を担当している。今年のテーマは、「腸内免疫-プロバイオティクス-」。私たちの腸にはたくさんの菌が生息しており、その数は、約1,000兆個ともいわれている。腸内細菌叢が健康の維持に重要であることは経験上よく知られたことであるが、その仕組みが分かり始めたのは最近のことであり、また免疫調節作用以外にも様々な身体調節機能があることが分かってきた。これまで、腸内細菌叢が免疫、癌、糖代謝、そして肥満と関係していることが主として動物レベルで解明されつつある。教室のセミナーでも最近Kさんが、人工甘味料が腸内細菌叢を変化させることで耐糖能障害を誘導するという内容の論文を紹介してくれた(Nature, 514:181, 2014)。また、私のセミナーでは、ネズミに高脂肪食を食べさせると腸内細菌叢に変化を起こし、癌遺伝子の変異をもったネズミで癌の発症率および進行が増悪するという論文を紹介する予定にしている(Nature, 514:508, 2014)。腸内細菌叢により身体の様々な機能が変化するなら、望ましい腸内細菌叢にいかに持っていけるかがキーワードになるのであろうか。

 

今回の栄養展では、11月1日と2日の両日に腸内環境を整える(可能性がある)食材を用いた弁当を100食ずつ提供する計画にしている。食事を提供するのであらかじめ保健所に書類の届け出をしなくてはならない。毎年、学生さんが行っているのだが、最終的には私が責任者になる。今年はA君が中心となり手続きを行っていた。実際には慣れていない学生さんが多いので、管理栄養士の免許をもった大学院生に手伝ってもらう様にアドバイスをしてきた。栄養展を経験してきた大学院生に手伝ってもらえれば、進行が遅れたときや、何らかのトラブルが起きたときも心強い。栄養展の2日前になって栄養展を担当しているA君とHさんがやってきた。先にHさんは、来年度うちの教室に配属される学生さんが決まったので、挨拶の日程調整の相談。次にA君。調理の工程表を作ってこいといったので、見せてもらう。「だれか大学院生に入ってもらうようにしたか」と言うと、「大学院生も色々予定があるようで」との返事。また、2日目は1日目に比べて手伝ってくれる学生の人数が少なくて心配だと言ってきた。「だから、先生、お願いします!」と私に助けを求めてきた。しぶしぶ手伝うことを約束したが、よく考えてみると、大学院生の予定が合わないから私に手伝えということか。翌日の講義の時に雑談でA君のことを話したら、思いの外笑いがとれた。講義で笑いがとれたこと、栄養展当日普段話ができない学生さんたちと話ができたことが今回の栄養展での収穫だった。

 

eiyouten2014_1.jpgeiyouten2014_2.jpg

平成26年 11月4日:酒井>