德島バイオサイエンスリトリート

2014年9月25日

德島バイオサイエンスリトリートが平成26918~20日に開催された。德島バイオサイエンスリトリートとは、蔵本地区の医学、歯学、薬学、栄養学、保健学の5つの大学院教育部の大学院生が参加する研究発表会である。毎年、小豆島のリゾートホテルで泊まりがけで行われており今回が10回目の開催である。2泊3日食事付き(夜の懇親会付き)で参加費は、大学院生2,000円と格安なのも魅力的だ。今回の世話人は栄養生命科学教育部で、たまたま委員長をしているので私が担当となる。世話人の仕事は、特別講義を担当していただく外部講師の先生の依頼とビールやつまみの飲食物を大量に購入することだ。買い出しは、教室スタッフ、他の教室の大学院生2名に手伝ってもらい、現地に宅急便で送り、準備万端(後で分かったが、品定めがよかったのか、例年よりかなり多めに飲み物を買っていったが、ほぼ無くなっていた。買い物には女子力がいることの証か)。

 

今回の特別講演の講師は、株式会社鳥居食情報調節研究所代表取締顧問の鳥井邦夫先生にお願いをした。鳥居先生は、東京大学農学部を卒業後、味の素中央研究所に入所されて、うま味受容体研究を一貫してなされたうま味受容体研究の世界的権威である。ちなみに、味の素に入社したのは、大学時代、臓器からホルモンを抽出し同定する研究を、予算規模が大きい海外の大学に先を越され負けてしまったので、研究費の規模が大きいところを選んだとおっしゃっていた。かなり高名な先生であるので、断られるのを承知でお願いしたら、快く引き受けて頂き、はるばる小豆島まで来てくださった。講演の中で、グルタミン酸は単に味をよくするだけでなく、摂食調節、代謝調節、そして脳と腸の臓器を結ぶ生体調節機構に関与するといった興味深い話を聞くことができた。鳥居先生は、学生の研究発表会にも参加していただき活発な討議をして頂いただけでなく、夕食、バーベキュー、二次会でも研究も含め色々な話をして頂き、大学院生も刺激になっただろう。ご自身の著書「太る脳、やせる脳(日経プレミアムシリーズ)」4冊とAm J Clin Nutrのうま味研究の特集号もサイン入りで頂いた。

 

リトリートの翌日、大学でHBSだより(德島大学ヘルスバイオサイエンス研究部の広報誌)へのリトリート報告記を作成する(締め切りはリトリート終了の2日後だそうだ。土曜日に終わったので日曜日に書けと言うことか) その後、投稿論文の校正も終え、たまっていたゴミ箱のゴミを整理に行くとHさんがいた。日曜日に大学にいるので声をかけてみる。「明日のセミナーの準備。何か分からないことないか?」 セミナーは明日の朝からなので、ほぼ仕上がっていると思っていたら、「分からないところがあります」とHさん。繰り返し論文を読みながら、この図がどのようなことを示しているのかしばらく考えてみる。「・・はネガティブレギュレターとして作用している。細胞質から細胞膜へ移行しABがインターラクションすると・・・・」。一通り説明を加え少しは納得した様子であった。「明日朝セミナーなのに、もし俺が来なかったらどうするつもりだったんだ?」と聞いてみる。すると「きっと来ると思っていました」とHさん。やはり仕事が遅いものは、土日も仕事をしなければならないことを学生は知っていたのか。

<平成26年 9月25日: 酒井>

 

ritorito1.jpgritorito2.jpg