平衡機能と構造

2011年10月13日

平衡機能

姿勢を安定に保ち、運動時にも体位を維持するために平衡機能というものが動物には備わっています。平衡機能は視覚・内耳平衡覚・固有知覚(深部知 覚)といった3つの感覚入力にて自分の空間情報を認識し、出力として眼運動筋・四肢躯幹筋・自律神経への反射により安定した姿勢・体位へと調節していま す。

視覚は周りの景色や状態を見て自分がどのような体勢でいるかを知ることができます。頭や体を動かした時に眼球が動かなければビデオカメラを持って 走ったときのように視界がぶれてしまいますが、視覚と内耳平衡覚が強調して働くことで頭の動きに合わせて眼球を動かし、視界がぶれないように調節していま す。

内耳平衡覚は、耳の奥にある前庭器官で直線運動や重力または体の回転運動を感知しますを感じとることができます。自分がどのように動いているのか 三次元的に認知することが空間を立体的に感知することができます。また、視覚と内耳平衡覚の情報が一緒になり自分がどのように立ったり、運動をしているか を感じとります。

これらの視覚・内耳平衡覚・固有知覚からの感覚情報は脳幹・小脳などの中枢で情報処理され、眼球の運動を調節したり、体の筋肉の収縮を調節することにより体のバランスをとったりして平衡機能を維持しています。

このような神経回路のどこかに異常をきたすとめまいの原因となります。


 

前庭器管の構造

前庭器管は耳石器と三半規管に分けられます。

耳石器は卵形嚢と球形嚢といわれる器官からなり、上下方向や水平方向の直線加速度を感じとります。

三半規管はその名の通り三つの半規管からなり、回転加速度を感じとります。

車の加速度やエレベーターの上下の動きを感じるのが耳石器で、体が回る動きを感じるのが三半規管になります。


 

めまいの症状

めまいを症状で分けると回転性めまい・浮動性めまい・立ちくらみというように分けることができます。

回転性めまいでは自分自身が回る感じや周囲が回るように感じます。原因としては急に片側の前庭機能が障害することで起こります。障害部位は内耳で ある場合もあれば中枢の場合もあります。代表的な病気として良性発作性頭位めまい症、メニエール病、前提神経炎などがあります。物が左右や上下に流れるよ うに感じることもあります。

浮動性めまいは体全体がふらふらする感じを言います。この症状は色々な病気で起こり得ます。回転性めまいや立ちくらみを起こす病気でも慣れの現象がおきることによりこのような症状になることがあります。また、小脳や脳幹の障害のこともあります。

立ちくらみはその名の通り立ち上がった時にクラッとしたり、長時間立っていた時に目の前が真っ暗になる感じになります。思春期ぐらいまでの子供にもよく見られます。低血圧があったり、自律神経機能障害の人に見られやすいです。