耳硬化症

2011年10月13日

基本的概念

耳硬化症は骨増殖がおこりアブミ骨の動きが悪くなった状態で、アブミ骨の振動が障害されるために難聴が起こる病気です。そのため固着したアブミ骨を除去して人口アブミ骨に置き換えることで劇的な聴力改善が得られます。耳硬化症の好発部位は卵円窓窩前方のfissula ante fenestramという場所です。欧米に多く見られますが、日本人の耳硬化症では高度に進行することは数%程度で稀です。

 

症状

耳硬化症の主な症状は進行性の難聴ですが耳鳴や耳閉感を伴うことが多いです。聴力像として2000Hzの骨導閾値上昇(難聴)が知られており、 Carhart notchと呼ばれています。これはアブミ骨の固着が慣性骨導に影響することで起こる所見です。チィンパノメトリーではA型またはAs型を示すことが多いです。

 

治療

耳硬化症の治療の基本は手術治療です。手術の適応時期を決めるために、聴力レベル、進行度、年齢、職業などを考慮する必要があります。手術の後 はある程度の運動制限が必要ですので、若年者などのスポーツをよく勤しむ場合はご相談になると思います。また女性で妊娠されている方の場合、妊娠中に手術をすることはなく、出産後も半年もしくは1年ほどは待ったあとご相談によって決めていくことになります。

手術は全身麻酔で寝ていただき、硬くなったアブミ骨を摘出します。摘出したアブミ骨の代わりに人工のアブミ骨をつないで骨伝導を再建します。ただ、合併症として術後の聴力低下、めまい、耳鳴などが起こる可能性もあります。