慢性中耳炎

2011年10月13日

慢性中耳炎

中耳炎には鼓膜穿孔を伴うものと伴わないものがあり、一般的にさす慢性中耳炎は鼓膜穿孔を伴う慢性穿孔性中耳炎を指します。ただ、鼓膜穿孔を伴うか伴わないかは経過によって変化します。

慢性中耳炎は全身抵抗力の減弱、起炎菌の薬剤耐性、鼻・副鼻腔炎の持続などで中耳の炎症が慢性化したものです。また乳児期の乳突洞発育不全、耳管機能の低下といった要因も関係しているといわれています。

このような要因による中耳内の粘膜を中心とした骨膜や骨組織の炎症性の慢性病変が慢性中耳炎の病態です。


 

症状

主な症状は耳漏と難聴です。進行するとめまい、顔面神経麻痺、耳鳴、耳痛、頭痛、嘔気、発熱などを起こすことがあります。症状は非活動期と活動期に分けられます。

非活動期では耳漏はないですが鼓膜穿孔部から少量の耳漏が認められ、耳内が湿った状態になりやすいです。経外耳道および耳管経由の感染で活動期に移行したりします。

活動期では鼓膜穿孔部から多量の膿性、嚢粘液性の耳漏が排出され、難聴は悪化することがあります。この耳漏は感染、過労、飲酒などによって増量することが多いです。

 

治療

治療には保存的治療と手術治療がありますが、慢性化して間もないものや中耳炎を繰り返したりしていない場合には保存的治療のみで鼓膜穿孔が閉鎖することがあります。

保存的治療を行う場合は通常外来で内服もしくは点耳の抗生物質を使用します。炎症が強い場合はステロイド剤を併用する場合もあります。ただ、MRSAなど抗生物質などに抵抗性の菌が原因となっている場合、保存的治療があまり奏効しないこともあります。

手術治療では耳介後部より筋膜を採取してフィブリン糊にて鼓膜穿孔部に接着し、穿孔を閉鎖します。鼓膜穿孔の大きさによって手術方法は変わる可能性があります。