医学部講義概略

2011年10月13日

概要

講義コマ数 32,実習コマ数 25,単位数 3

耳鼻咽喉科・頭頸部外科学対象領域の諸器官は、聴覚をはじめ多種類の感覚を成立させ、ヒトの生物学的存在のために大きな役割を演じている。さら にこの領域の諸器官は、言葉によるコミュニケーションを実現させるための場にもなっており、ヒトの社会的存在のためにも重要な役割を演じている。従ってこ の領域の疾患は、ヒトの生物学的存在のみならず、社会的存在にも直接影響し得るものである。こうした特性をふまえて、この領域における諸疾患の診断、治療 ならびに予防について学習する。

 

一般目標

  1. 耳鼻咽喉・頭頸部領域諸器官の構造と機能の特異性を理解する。
  2. 聴覚・嗅覚・味覚等の感覚の特性を把握する。
  3. 言語コミュニケーションの成立機序を理解し、コミュニケーション障害の社会的意義を認識する。
  4. 耳鼻咽喉・頭頸部領域におこる諸症状を把握し、病歴記述法を学習する。
  5. この領域の各種疾患の診断のために必要な、診察法ならびに検査法を理解する。
  6. この領域における各種疾患の治療法、とくに手術法の特性を理解する。

 

到達目標

  1. 耳鼻咽喉・頭頸科的愁訴を聴取し、家族歴、既往歴等、診断に必要な情報とともに記載して、耳鼻科的病歴を作成することができる。
  2. 耳介、外耳道、鼓膜の視診が出来、病的所見のスケッチを描くことができる。
  3. 外鼻、鼻前庭、鼻腔の視診が出来、病的所見のスケッチを描くことができる。
  4. 口腔、中咽頭、舌の視診が出来、病的所見のスケッチを描くことができる。
  5. 後鼻鏡検査を見学し、提示された病的所見のスケッチを描くことができる。
  6. 間接喉頭鏡検査ならびに喉頭ファイバースコピーを見学し、提示された病的所見のスケッチを描くことができる。
  7. 唾液腺疾患、頸部疾患を標的とした触診を行うことができる。
  8. 病歴ならびに診察所見に基づき、診断に必要な検査を選択することができる。
  9. 耳、鼻の単純X線写真につき、主要疾患の読影を行うことができる。
  10. 外来で実施可能な検査(例えば純音聴力検査等)を施行することができる。
  11. 病歴、診察所見、検査成績に基づいて行う、診断のための討議に参画することができる。
  12. 耳鼻咽喉・頭頸科領域における主要な疾患の治療法の討議に参画することができる。

学習方法

講義  
総論: 板書,スライド,ビデオ等を使用し,一般目標に則した講義を行う。
各論: 板書,スライド,ビデオ等を使用し,(1)めまい,難聴等,耳鼻咽喉科症状をき たす中枢性ならびに全身性疾患,(2)内耳,中耳,外耳疾患,(3)鼻・副鼻腔疾患,(4)顎・顔面疾患,(5)口腔・咽頭・唾液腺疾患,(6)喉頭疾 患,(7)甲状腺・頸部疾患,(8)音声言語障害,(9)気管・食道疾患,等の講義を行う。
臨床講義: 病棟入院中の患者の中から代表的な疾患の症例を選んで供覧し,詳細に検討する。
ポリクリ: 外来患者について問診ならびに診察を行い,外来で実施可能な検査を施行し,得られた情報に基づき病名を診断し,治療法を考える。
臨床実習: 入院患者につき病歴を検討し,耳鼻咽喉科・頭頸部外科的診察を行い,病棟で実施可能な検査を施行し,治療法を討議し,各種手術など治療の実際を見学する。

 

評価方法

  1. 病的所見スケッチの提出
  2. 実習自己評価法表の提出
  3. 総論試験(多肢選択法)
  4. 各論・臨床講義試験(多肢選択法)
  5. ポリクリ試問(口頭)
  6. 実習レポートの提出

 

教科書・参考書

教科書は指定しない。

参考書としては、以下のものが分り易い。

 

  1. 切替一郎他編「新耳鼻咽喉科学」第7版、南山堂
  2. 桧学編「現代の耳鼻咽喉科学」第2版、金原出版
  3. 本多芳男他編「図説臨床耳鼻咽喉科講座」第1版、メジカルビュー社
  4. R. F. Gray et al. (Ed.) Synopsis of Otolaryngology, 5th Ed. Butterworth Ltd.

 

その他

担当者は武田憲昭教授以外に中村克彦助教授、田村公一講師、ならびに各分野の専門の非常勤講師である。