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2011年10月13日

頭頚部のスペシャリストに

現代の耳鼻咽喉科は、頭頸部、首から上の全ての疾患に対し、内科的、外科的、リハビリテーション的に診断と治療を行う統合された科です。頭蓋内の手術は脳外科の先生方が、眼窩内の手術は眼科の先生方が担当されますが、それ以外の頭頸部の全ての疾患を扱っています。また、徳大病院でも循環器内科、消化器外科といった臓器別の診療体制が行われていますが、耳鼻咽喉科は、頭頸部という解剖学的に分けられた、多くの臓器を含む、臓器別では分類されない独自の科であることも特徴の1つであります。

現代の耳鼻咽喉科は耳、鼻、のどの科ではなく、頭頸部の感覚運動医学、機能再建外科、頭頸部腫瘍外科を担当する科となっています。感覚では聴覚、平衡覚、味覚・嗅覚などを、運動機能では音声・言語、咀嚼・嚥下、顔面運動を耳鼻咽喉科が扱っております。感覚と運動機能の異常に対して内科的、リハビリ的治療に加え、同時に聴力改善手術、音声外科などの機能再建外科による治療も行っています。さらに、耳鼻咽喉科は頭頸部の腫瘍、特に癌の診断と治療に中心的な役割を担っており、多くの科と共同して集学的治療を行っています。アレルギー性鼻炎に加え、頭頸部には耳下腺のジェーグレン症候群、甲状腺の橋本病などの自己免疫疾患も発症します。頭頸部のアレルギー疾患の診断と治療も耳鼻咽喉科の重要な担当範囲です。

徳島大学医学部耳鼻咽喉科では、耳鼻咽喉科の全ての担当範囲において、国際標準の医療を導入しています。同時に、明るく、積極的で、公平な世界一の耳鼻咽喉科をめざしています。徳大耳鼻科で頭頸部のスペシャリストをめざしませんか?

 

聴力を取り戻す、音のある生活を

中耳炎の手術方法はかなり昔から議論されており、現在でもいろいろな方法が各施設で行われています。ただ、昔に比べれば格段に聴力の改善はおこなわれるようになっており、耳硬化症のようなあまり手術されていなかったような疾患も手術にて劇的に聴力を改善することができるようになりました。また、高度感音性難聴では人工内耳が適用されるようになり、現在のところ最も成功した人工臓器だといわれています。今後も様々な研究が進み治療法の開発が進むことが期待できる範囲でもあります。

 


めまいの原因を探る、めまいを治す

めまいを訴えられる患者さんは非常に多く、どの科に行ってもまず出会う疾患といってもいいでしょう。ただ、めまいをしっかり見れる医師というのはそう多くありません。それは原因が多岐にわたり、色々な科の疾患が関係しているためなかなか総合的に判断できないためです。めまいは難しいと毛嫌いしている場合も多いでしょう。たしかに分かっていない部分も多い範囲ではあります。しかし、一つ一つの症状を丁寧に考えていけば十分理論的に解決できていきます。良性発作性頭位めまい症のように診断さえしっかり行えば耳石置換法ですぐに治療できてしまうものもあります。めまいの原理を理解し、適切な診断治療ができるよう考える力をつけていきましょう。

 


麻痺だけではなく後遺症の治療も

顔面神経麻痺はステロイドの点滴がほぼ標準的な治療となっており、治療成績も非常に改善しています。そういう意味ではどの施設でもあまり治療の差が出にくい疾患になってきているかと思います。ただ、これまではこの顔面神経の麻痺の強さやその治療だけに目がいってしまい、患者さんが苦しんでいる麻痺の後遺症はあまり重要に考えられてきませんでした。当科は後遺症に対するリハビリテーションとしてバイオフィードバック療法を開発し、その後遺症を抑えることができることをこれまでも報告してきました。また、顔面痙攣に対してはボツリヌス毒素を用い、痙攣の治療を行っており、顔面神経麻痺の治療は次の段階を目指しています。

 


アレルギーを治す☆

アレルギーというのは厄介なものです。体質なので根本的に治療する方法は現在のところありません。しかし、アレルギー性鼻炎は確実に増加の一途をたどり、花粉情報などはすでに一般的なものとなっています。通常、アレルギー性鼻炎の治療は内服薬や点鼻薬による治療をまず第一選択として行います。それ以外にも減感作などがありますが非常に時間と労力を使います。アレルギーの手術療法としてはレーザーによる焼灼手術がかなり一般的になってきました。しかしこの方法は鼻閉には効果がありますが、鼻汁を抑える効果は限られてしまいます。当科ではそのような鼻汁がひどい場合には内視鏡下後鼻神経切断術を行い、鼻閉・鼻汁両方の症状を抑えるよう努めています。


 

いびき?睡眠時無呼吸?

最近いろんなニュースなどで話題になり、非常に有名になってしまった睡眠時無呼吸症候群。この分野も色々な科で研究などが進んでいる分野です。現在はNasal CPAPが保険適用になり、広く使われ始めているところです。しかし、Nasal CPAPを使用するには当然鼻がしっかりと通っていなければならなく、鼻閉改善の手術が必要になる場合があります。また、咽頭形成術などの手術によってこのような器械を使用しなくても睡眠時無呼吸が改善できる可能性もあります。耳鼻咽喉科・頭頚部外科では内科的治療・外科的治療の両方をカバーすることにより、様々な治療法に対応できます。


 

頭頚部癌の治療は治療効果の改善と機能温存を

頭頚部の良性・悪性腫瘍は耳鼻咽喉科・頭頚部外科が扱っています。頭頚部には神経や血管、感覚器など様々な機能を持つ器官が集中しており、悪性腫瘍の治療には生存率の改善とともに機能の温存を目指さなければなりません。現在は早期及び進行癌の一部には化学療法を同時併用した放射線治療を行い、それ以上の進行癌に対しては手術を行っています。数年前より、さらなる進行癌の治療として積極的にセルジンガー法を用いた超選択的動注療法を行っており、良好な成績をおさめています。


 

研修の内容は

初年度の研修内容は、外来では、最初に耳鼻咽喉頭の視診を練習し、外来処置、各種検査を覚えてもらいます。病棟では、担当患者を受け持つだけでなく、一般手術手技修練の後、1年目から実際に扁桃摘出術、副鼻腔手術の執刀を行います。2年目以降は次第に執刀する手術の種類を増やして行きます。


 

研究について

臨床のトレーニングに平行して医学博士になるべく研究を行ってもらいます。研究テーマは各自の興味を考慮して決めて行きます。テーマは一つのみとは限りません。希望者は大学院へ進学することもできます。


 

中見出し(画像は左に表示されます)

武田教授

平成11年12月より、徳島大学医学部耳鼻咽喉科学講座を担当しております。徳島大学耳鼻咽喉科教室は、昭和19年に白川吾一郎教授が開講されました。徳大が長く四国唯一の医学部であったために、教室の関連病院は徳島県だけでなく、香川県、高知県、愛媛県、兵庫県に広がっています。幸い優秀な医局員に恵まれ、このような伝統のある教室を担当させていただくことを、大変光栄に存じております。

私は、医学の根本は惻隠の心にあると思っています。孟子曰ハク、人皆、惻隠ノ心有リ。惻隠ノ心ハ仁ノ端ナリ。病める患者さんに対し、憐れみ同情する惻隠の情こそが、心を癒すことができると思います。一方で、医療の基本は痛みや苦痛を取り除くことにあります。しかし、耳鼻咽喉科は頭頸部の感覚や機能に密接に関係した疾患を扱っています。これからの耳鼻咽喉科には、痛みを取り除く医療から、感覚や機能障害を回復してそれに伴う不快を取り除く医療が求められていると思います。

私は、「医学は人を幸せにする学問である。」という言葉も好きです。そして、医療は医学の社会的適応であります。耳鼻咽喉科疾患による感覚障害や機能障害を回復してそれに伴う不快を取り除き、患者さんが幸せになり、満足を得る医療をめざしたいと思っています。

耳鼻咽喉科学は、外科学の一部であった耳科学と、内科学の一部であった喉頭科学が合わさってドイツで誕生し、すでに100年以上が経っています。従来の耳・鼻・咽喉頭といった解剖学的区分ではなく、現代の耳鼻咽喉科学は、頭頸部の機能再建外科学、感覚器医学、頭頸部腫瘍外科学を中心に、新たな発展を模索している時代にあると認識しています。私は、21世紀には徳島の地から新しい耳鼻咽喉科学を開拓し、それを世界に向かって発信していきたいと決意しています。

恩師松永 亨教授が、最後に私に残してくれた言葉、「世界に向かって派を立てよ。」を思い出しながら。

 

応募・質問連絡先

耳鼻咽喉科

徳島大学医学部耳鼻咽喉科

〒770-8503

徳島市蔵本町 3-18-15

Tel: 088-633-7169 Fax: 088-633-7170

e-mail: kabe@clin.med.tokushima-u.ac.jp