2012年 見学会報告
 
 初めての四国外研修となった平成24年度見学会は、10名の家族を含め72名の参加をいただきました。
午前8時、予定の参加者がそろった1号車が徳島駅前を出発、5分遅れで出発した2号車は松茂バス停からさらに7名の参加者を乗せ、淡路島に向かいました。
1、2号車は淡路のサービスエリアで合流後、さわやかな秋風の淡路を走りぬけました。

最初に訪れた神戸市中央区「人と防災未来センター」は、平成7年1月の阪神・淡路大震災の映像再現シアターや関係記録、防災資料が展示されています。施設は東館、西館の2棟からなる大規模なもので、多くのスタッフが案内や資料の解説をしてくれます。5階建ての西館は、4階に「1.17シアター」と震災直後のまちの建物などの展示、3階は震災の記憶を残すコーナー、震災からの復興をたどるコーナー、震災を語り継ぐコーナーがあります。2階は、災害情報ステーション、防災・減災ワークショップ、1階はガイダンスルームなどがありました。
はじめに案内された4階の震災再現シアターでは、震災発生の瞬間から実体験をしているような迫力ある音響効果と映像に圧倒され、実際に災害にあった人たちの恐怖がそのまま伝わってくる感じがしました。展示室では、震災直後の道路、建物など町の惨状、多くの人々の苦難や悲しみ、復興に向けた努力など多くの貴重な資料が展示されています。
また、最新の知見とデータに基づく地震のメカニズムや世界をめぐるプレートと活断層の分布になどについても、係の人から詳しい解説を聞きながら見ることができました。海外からの見学者も多く見うけられ、この歴史的な震災が平成23年3月11日の東日本大地震、原子力発電所事故ともあわせ、引き続き世界から注目されていることを感じました。
 さて、見学を終わって、施設の前で記念の集合写真をとりましたが、改めてこの施設の立派さに驚かざるをえませんでした。この施設の建設費はいくらなのか、またこの施設の維持管理にどれだけの費用がかかっているのか知りたくなりました。その後、この施設の建設費は121億円、年間維持管理費は5億円ときき、唖然としました。大災害にことよせて、莫大な税金が使われていることに、これでいいのかと思わずにはいられません。さらに、東北大震災で奇跡的に残ったと言われる一本松の保存に、1億円を上回る税金が投入されたとのニュースも思い出さずにいられませんでした。

ここで、改めて最近の大震災の被害を対比してみました。
 
東日本大震災
阪神・淡路大震災
死 亡
15,869人
6,434人
行方不明
2,847人
3人
漁 船 岩手県
宮城県
福島県
22,000隻
兵庫県
40隻
漁 港
300
17
農 地
23,600ha
214ha
被害額
16兆~25兆円
10兆円
震災前の県民経済と全国比率%

20兆7,130億円
3.98%
(2007年度)

20兆2,890億円
4.18%
(1993年度)

 

正午、ポートアイランドの花鳥園に到着。花鳥園は、神戸空港のすぐ近く、「花に囲まれ、鳥と遊ぶ」をテーマとした全天候型のテーマパークで、花を見ながら昼食もとることができます。私たちは、上から垂れ下がった美しい満開のベゴニア、インパチェンス、ゼラニウム、フクシアや周辺に植栽された多くの花、木などに包まれたレストランで、思い思いのテーブルを囲みゆっくりとバイキングランチを楽しみました。 ペンギン、オームやめずらしい鳥たちによるショウも開催されており、多くの家族連れの歓声が響いていました。また、広い睡蓮の池もみどころでした。

 次は再び神戸大橋を渡ってハーバーランドのクランパレスホテルに隣接する会場で開催されている「平清盛ドラマ館」へ。日本史やNHK大河ドラマで広く知られている藤原京は、清盛が強引に推し進めて建設したものですが、わずか6ヶ月足らずで終わった幻の都であったことは驚きでした。そして、いまなお当時の埋蔵物の発掘が行われているとのことでした。

 最後は、灘の酒で有名な「白鶴酒造資料館」へ。 白鶴酒造は寛保3年(1743年)創業の歴史ある灘の酒造会社です。この建物は大正初期に建てられたもので、昭和44年まで本店1号醸造蔵として原酒を年間900キロリットル(1.8リットル瓶換算で60万本)も製造していました。本日は「蔵開き」の日で、無料の試飲ができるとあって資料館は多くのお客が訪れていました。私たちは、到着時刻が遅くなったため、残念ながら予定した工場見学はできませんでした。しかし、いろいろな銘柄のおいしいお酒の試飲を楽しむことができました。お土産用の小瓶もあり、見学の皆さんは列を作って老舗のお酒を買い求めていました。

 帰路についてしばらくして、少しぱらついた小雨も止み、予定通りの18時40分、無事、徳島駅に帰りました。幸い天候に恵まれ、見学中は寒くなく、暑くなく心地よい一日となりました。

今回の見学会は初めての四国外、神戸ということで、時間的、距離的な面からの心配もありましたが、結果としてこれまでの四国内の見学とあまり違いはなく、充分日帰りが可能なことがわかりました。とは言え、少し欲張った計画となりました。もう少しゆっくり見学したい場面もあり、今後の反省ともなりました。
また、神戸は四国にない施設や工場なども多くあり、土日祭日でなければさらに興味深い見学先も見つけられるのではないかと思われます。これも、今後の検討課題といたしたいと思います。

(短電41 四宮忠雄)


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