超高分解能フーリエ変換型質量分析装置 (サーモ社製LTQ-FT Ultra)

                

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 改良型のICRセルを搭載することで、LTQ-FT Ultraにバージョンアップし、分解能100万を達成しました。国内唯一の装置です。

 

 

 

  

装置の詳細について(207KB)

7T(テスラ)の超電導磁石を用いたフーリエ変換型質量分析装置(右)とそれにオンラインで結合したナノHPLC装置(左)

7T(テスラ)の超電導磁石を用いたフーリエ変換型質量分析装置(右)とそれにオンラインで結合したナノHPLC装置(左)。

 

超電導磁石による高磁場中においた試料イオンは回転運動し、その回転速度は磁場の強度に比例し、質量に反比例します。高精度測定が可能な回転速度(周波数)を測定し、フーリエ変換して通常のマススペクトルを得ることで、これまでの質量分析装置に比して非常に高い分解能、精度で測定が可能となります。プロテオミクスファシリティのFT-MSは、7テスラの超電導磁石を用いたFT-ICR(フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴)MSとリニアイオントラップMSのハイブリッド型で、FT-ICRによる高分解能・高精度測定とリニアイオントラップの持つ高速MS/MS測定を組み合わせることで、目的にあった様々な測定モードを選択することができます。高分子量タンパク質の高精度質量測定や、タンパク質を直接MS/MS解析するトップダウン・プロテオミクスから、リニアイオントラップの長所を生かした高速度のMS/MS、MSn測定と高精度のMS測定を組み合わせたボトムアップ・プロテオミクス、2種類の開裂法(CIDとECD)を用いた翻訳後修飾解析など、様々な応用分野が考えられます。

 

装置の特徴

これまでの質量分析計の分解能(最高で10,000-20,000)をはるかに超える100,000程度の分解能を容易に得ることができることがその大きな特徴である。

2価のペプチドのマススペクトル

2価のペプチドのマススペクトル。ピークの線幅が小さいことから分解能が高いことが分かる。

一方で、測定精度も非常に高精度であることが、実際の測定でも確かめられた。タンパク質のトリプシンによる消化物のようなペプチド混合試料を測定し、理論値と比較した結果は、後段のFT-ICRでの測定精度が±1ppm程度と非常に高精度であることを示している。

FT-MSの測定精度

FT-MSの測定精度。タンパク質の消化物のMS測定で得られたペプチドの測定値と理論値の比較。 ほとんどの点が±1ppm(質量1,000のペプチドでは±0.001、質量2,000のペプチドでは±0.002)の範囲に収まっていることが分かる。

 

プロテオミクスファシリティのFT-MSは後段のFT-ICR-MSに加えて、前段にリニアイオンラップ型の質量分析計を結合したハイブリッド型である点が、もう一つの大きな特徴である。従来、ICRセルでのMS/MS測定は困難であったが、前段のイオントラップ部分でのCIDによる開裂を利用することで、初めてプロテオミクスへの応用が可能となった。


LTQ-FTの構造


LTQ-FTの構造。イオン源と前段のリニアイオントラップ部分、後段のFT-ICRセルよりなる。
それぞれに独立した検出系を有し、イオントラップ部分でのMS/MS測定とFT-ICRセルでの高精度MS測定を平行して行うことが可能である。

 

機器の共同利用についてはこちら

 

 

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